参議院選挙が終わった途端、降ってわいたような「天皇の生前退位」騒動である。これは参議院選挙で3分の2をとって勝利した後に、以前から安倍官邸が仕組んでいた「改憲への天皇利用」なのだが、そこに行く前に、気になるニュースについて述べておく。

『福島民報』(7月14日)に「第一原発「石棺」に言及 「固定化」の恐れ地元反発」が載っている。

(asuka「世界中の人達が危険だと、5年近く言い続けてきましたが、日本人はまともに話を聞いてくれません。今も大量に放射性物質は飛散している現実を見ようとも聞こうともしません」 2015/11/12 撮影 常磐自動車)
(asuka「世界中の人達が危険だと、5年近く言い続けてきましたが、日本人はまともに話を聞いてくれません。今も大量に放射性物質は飛散している現実を見ようとも聞こうともしません」
2015/11/12 撮影 常磐自動車)

「原子力損害賠償・廃炉等支援機構は13日、東京電力福島第一原発事故の廃炉作業での技術的な裏付けとなる新たな「戦略プラン」を公表し、核燃料を建屋内に閉じ込める「石棺」方式について初めて言及した。溶融燃料(燃料デブリ)を取り出すことが大前提としながらも「今後明らかになる内部状況に応じて、柔軟に見直しを図ることが適切」として選択の余地を残した。

福島県は取り出した溶融燃料など放射性廃棄物の県外処分を求めている。石棺は廃炉に伴う高レベル放射性廃棄物の県内固定化につながりかねず、県や地元町村は反発している。

石棺は溶融燃料を残した原子炉をコンクリートで覆う方式。「長期間の安全管理が困難」と慎重な姿勢を示した上で、将来的な計画見直しを踏まえて選択する可能性は残した。その際、「長期的な責任継承に関する不確実性や世代間での安易な先送りに対する懸念を十分に踏まえるべきだ」と注文した。石棺は旧ソ連のチェルノブイリ原発で採用されたが、老朽化が問題となっている。

(中略)

県と東京電力福島第一原発周辺の13市町村は13日、福島市で開いた会合で、溶融燃料を含む放射性廃棄物や取り出した使用済み燃料を県外で適切に処分するよう国に対して求めることを改めて申し合わせた。これまでも原子力政策を進めてきた国の責任で県外処分を進めるよう要望している」(「第一原発「石棺」に言及 「固定化」の恐れ地元反発」

破壊された原発は、石棺で覆い、核廃棄物は誘致した県で処理する。この原則を打ち立てることが大切だ。また、その覚悟がなければ安易に原発など誘致するべきではない。

福島県は、「溶融燃料を含む放射性廃棄物や取り出した使用済み燃料を県外で適切に処分する」というが、本気でデブリを取りだせるなどと思っているのか。

また、「溶融燃料を含む放射性廃棄物や取り出した使用済み燃料」を、みずから、例えば隣県の宮城や千葉に引き取って処分しろ、といえるのか。いえないとしたらそれはなぜか。沖縄だったら、あるいは北海道だったらいえるのか。福島が引き受けたくないものを、他県に、それも政府に押し付けさせるエゴイズムに気付くべきだ。

これは原発をもっているすべての県についていえる。原発誘致に伴う、将来の深刻な核廃棄物のゴミは、すべて誘致した県で引き受ける、他府県に押し付けない、このことが大切だ。

全国の原発立地県の知事、市長、町長は、原発を誘致して、政府と電力業界から巨額の補助金・交付金をもらってきた。麻薬漬けにするのが原子力村(米国・電力業界・建設業界・政界・財界・メディア・大学)の常套手段なのである。何の産業も育成してこなかったので、今更、原発(麻薬)なしには生きてゆけなくなっている。こうなってはいけないから、原発を拒否してきた県に、核廃棄物だけを押し付ける。それも国を使って。こういう道義にもとることはするべきではない。

小出裕章の「石棺で覆い封印を」(『福島民友』2015年1月1日)のリンクを張っておく。短い文章なので、ぜひお読みいただきたい。

「天皇の生前退位」が大騒ぎになっている。すべては用意周到に仕組まれていて、参議院選挙で改憲勢力が3分の2をとった瞬間、一挙に露出してきた。

いくつかわたしが目にしたツイートを紹介しよう。

「オルレアンの聖たぬき

NHK『生前退位の意向』
宮内庁『否定』
各社『生前退位の意向』
宮内庁『否定』
報道各社『女性宮家も含め皇室典範の改正が必要』NHK『以前からの意向』
宮内庁『否定』
街の声『退位はやむなし』
宮内庁『あくまで否定』←イマココ

いつからマスコミは皇位を左右する権利を得たの?

Nemesisネメシス

宮内庁、天皇の生前退位を否定=英国のガーディアン紙が報道
明仁天皇は、戦時中のアジア侵略への自責の念表明することが多く、皇室の起源が韓国にあることを認めて国粋主義者らを怒らせた

古村治彦

NYTは踏み込んで書いている。参院選から三日後の発表、皇太子が安倍首相の目標に対抗するかのように憲法を擁護する発言をしたことなどを紹介している」

東京の大手メディアは、またしても陰謀ぶりを発揮して、メディアスクラムを組み、「天皇の生前退位」実現にプロパガンダを展開している。こんなときは外国メディアに情報を求めるのがいい。情けないことではあるが。

「天皇の生前退位」について、今のところ、ブログ『EMOlabo』が冷静にしっかりとしたことを書いている。

「昨日13日から天皇陛下の生前退位のご意向について報道がなされていますが、今回の報道はなにやら出所のおかしい話であり、明らかに天皇陛下の生前退位のご意向として政治利用されているということがわかってきました。

今回の天皇生前退位の情報について、宮内庁は完全否定しており、もしそのような話があったとしてもそれをリークした人や、リーク情報を知り政治利用しようとたくらんだ黒幕がいるはずです。このように天皇陛下を政治利用するということは憲法違反(違憲)であり、しっかりと責任を追及しなければなりません。

この記事ではその黒幕やリーク元についての真相を書いていきたいと思います。

(中略)

さて、今回の一連の「天皇陛下の生前退位のご意向」についての報道がさまざまになされていますが、冷静に考えるべきことがありました。

それは「情報の出所」です。

このサイトでも様々な記事を書いてきましたが、それらの記事は「天皇陛下のご意向」が「正しい情報」であるという前提で書かれていました。

しかしこれらの報道が誤報である可能性や、政治利用されている可能性が浮上してきました。

当初の報道から流れを追ってみていきましょう。

「天皇生前退位のご意向」報道をしたのはNHK

(中略)

NHKによると、情報の出所としては「政府関係者への取材」で生前退位のご意向が明らかになったと報じています。

ここで気づくべきでした。(情報に踊らされたことを恥ずかしく思いますが)冷静に考えれば、この情報の出所は「宮内庁による発表」であるべきところです。

なぜなら、「皇室についての発表は宮内庁によってなされる」ものであり、NHKなどの報道が宮内庁をすっぱ抜いてスクープするような話でないからです。

(中略)

冷静で慎重なはずのNHKが、なぜ皇室の報道を宮内庁をすっぱ抜いたスクープとして報じたのでしょうか。ここには何らかの政治的な意図があり、それに利用されたと考えるのが真実として濃厚だと考えます。

(中略)

まず黒幕は「政府関係者」であるということ。そして、「生前退位の意向を踏まえ」という部分がまず天皇陛下の発言を政治的に利用しているという何よりの根拠になります。

そして最後に、この黒幕の意図(目的)は、「皇室典範の改正が必要になる」というところに収束します。

つまり、黒幕である政府関係者は、「皇室典範の改正」を意図してこの情報をリークしたということです。

そして、上手いスクープ話につられたNHKはそれに乗っかったのでしょう」(「天皇生前退位が政治利用で違憲! 黒幕とリーク元の真実真相」2016年7月14日)

「天皇の生前退位」については、護憲の天皇が、身を捨てて改憲の安倍晋三に立ち向かった、とする説もある。ネットではこちらが主流かもしれない。

ここでは天皇は強者であり、善き人である。

しかし、いくら捨て身とはいっても、これでは国民統合の象徴から、天皇自ら政権の最大の政策に反対して政治に介入することになり、いささか無理である。それに天皇の立場というのは、辛い、弱い立場だと忖度する。

電通に支配された東京の大手(「記者クラブ」)メディアは、またしても陰謀を企み、一斉に「高齢で激務の天皇は気の毒」といったプロパガンダを展開している。これが天皇の孤独な闘い説の否定になっている。

現在の大手メディアが、天皇を担いで護憲に立つことはあり得ない。「天皇のために皇室典範も憲法も変えてあげましょう、どうか退位してください」といっているのだ。改憲にむけて、護憲天皇を退位させるために、安倍晋三のためにプロパガンダを始めたのである。

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