東京オリンピックについては、福島第1原発が破壊されたあと、「放射能汚染を抱えてオリンピック開催どころか」と思っている国民は多い。

石原慎太郎の思いつきで招致活動を始めてしまった。政界・財界のシロアリがたかって、「最後は金目でしょ」運動を展開してきた。

その結果、愚かなうえに危険、それに堕落がブレンドされた東京オリンピックが決まってしまった。その後が凄まじい。都知事問題、新国立問題、エンブレム問題、予算問題、コンサルタント料を装ったワイロ問題と留まることを知らない。ついに外国(フランス)の検察が動き始めた。名目はコンサルタント料としながら、裏で金(税金)で東京開催の票を買ったのである。

(デザインが札束で描かれている。シロアリたちがやった「金目でしょ」政治の結末)
(デザインが札束で描かれている。シロアリたちがやった「金目でしょ」政治の結末)

恥である。国内の「最後は金目でしょ」政治を、世界でもやったために、赤っ恥をかくことになってしまったのだ。

フランス検察によって、招致運動において、日本の招致委員会は買収までやっていたことが明らかになった。決定に票をもつ国際陸連関係者に200万ドル(約2億4800万円)を渡していたのである。

しかし、買収はなぜバレてしまったのか。それが金をもらったパパ・マッサタ(国際陸連元会長でIOC元委員、ラミン・ディアクの息子)の「爆買い」だったというから笑わせる。

2013年9月ごろ、パパ・マッサタは思わぬ大金を手にして舞い上がった。パリで高級時計など高額な買い物をした。その額、なんと約2000万円。フランスの検察は、この高級時計などが東京招致に協力した複数のIOCメンバーに渡されたとみて捜査している。

恥である。しかし、今度はフランス政界に向けて「最後は金目でしょ」政治をやって隠蔽する可能性がある。

この買収劇のポイントは以下の2点である。

1 金を送った、当時の日本側組織「招致委員会」は、すでに解散

2 金を貰ったブラックタイディングズ社(シンガポール)は、アパートの一室の、実質的なペーパーカンパニー

つまり、収賄の出発点となった組織は、すでになくなっているのだ。考えようによっては、悪質で周到な計画的犯行ともとれる。

世界は、日本とは違って、この事件を大きく報道している。

ブログ『星の金貨』が『ガーディアン』(5月13日)の「2020年東京オリンピック招致の贈収賄と不正、捜査結果を待つIOC」を翻訳して掲載してくれている。「前編」と「後編」とに分けてあるが、「後編」の一部だけ紹介しよう。

「今回の疑惑はIOCがただでさえ難問を抱えている最中に表ざたになりました。

この夏オリンピックの開催が予定されているリオデジャネイロは現在首相が深刻な政治問題の渦中にある上、その開催・運営能力に対する疑問が再浮上しており、IOCに対する圧力となっています。

さらには2024年以降のオリンピック開催地への立候補準備を進めている各国の都市に対し、大会開催が名誉と価値に溢れたものである事を納得させられるかという問題も生じることになりました。

2020年の東京開催の実現に関わる巨額の不正資金の支払いについて、電通が果たした役割についても疑問が生じています。
電通は日本の巨大広告会社ですが、国際陸上連盟(IAAF)の2029年までの一切の広告権利を電通が取得できるように、今回の疑惑の中心人物であるラミン・ディアク氏は辞任直前まであらゆる手段を尽くしました。

世界アンチドーピング機関(WADA)のディック・パウンド氏が議長をつとめ独立委員会が明らかにした報告書は、イアン・タン・トン・ハン氏が管理する不正資金の隠匿口座の存在について詳述しています。

イアン・タン・トン・ハン氏は日本の電通の子会社で、スイスのルツェルンに拠点を置くスポーツ事業の「アスリート・マネジメント・アンド・サービス」社の顧問を務めていたことがあります。
「アスリート・マネジメント・アンド・サービス」社は国際陸上連盟(IAAF)の広告等の商業権利を扱うために設立された会社です。

コンピュータによる分析の結果、タン・トン・ハン氏はラミン・ディアック氏を含む国際陸上連盟(IAAF)の高官と頻繁に、そして定期的に接触し、「国際陸上連盟(IAAF)の役員のひとりであるかのように行動し」「国際陸上連盟(IAAF)の非公式の支配機構の一員であるかのように見えていた」ことが判明しました。

タン・トン・ハン氏は2014年に生まれた自分の子供をマッサタと名付けるほど、パパ・マッサタ・ディアク氏と親密な関係にありました。
報告書はさらにタン・トン・ハン氏がディアク・ファミリーと現在も続く共通の利害をシンガポールとセネガルに保有しているものと見られるとしています。

国際刑事警察機構(インターポール)はパパ・マッサタ・ディアク氏の逮捕を正式に通知しましたが、同氏はセネガル国内に潜伏しています。
ガーディアンからの質問に対し、日本の電通の広報担当者は同社が今回の不正資金の支払いについては一切関知しておらず、タン・トン・ハン氏を顧問として雇ったことも無いと語りました。

世界最大の広告企業のひとつである電通は先に、パパ・マッサタ・ディアク氏は国際陸上連盟(IAAF)の顧問ではあったが、電通の顧問であった事実は無いと表明していました。

(中略)

パウンド委員会報告の補足には2020年のオリンピック開催地決定の際、行なわれた可能性がある犯罪のシナリオについて次のように記載されています。
日本のスポンサーがIAAFとの協定に署名したことを受け、ラミン・ディアク氏がイスタンブールに対する支持を翻して東京支持へと立場を変えた」(「2020年東京オリンピック招致の贈収賄と不正、捜査結果を待つIOC」

天網恢恢疎にして漏らさず、とはよくいったものだ。

日本の劣化した政治が、結局、今夏のリオオリンピックの政治問題と運営能力とで悩んでいたIOCを直撃した。

もっと悪いのは、オリンピック開催にまつわる誇りを、東京の劣悪な「最後は金目でしょ」政治が奪ったことである。

ここでわたしたちが注目すべきは、2020年の東京開催の不正資金疑惑に関して、電通の名前が外国で大きく採り上げられたことだ。

日本では、第4権力としてマスメディアが存在している。そして第5権力として電通・博報堂などの広告代理店が存在している。この第5権力が実質的に第4権力を支配している。

電通は、しかしながら、これまで表には出てこなかった。それが「パナマ文書」といい、今回の不正疑惑といい、一挙に表舞台に引き出された感じだ。

電通が仕切っている様がよくわかる。電通から、電通の子会社の顧問イアン・タン・トン・ハンへ指示がおりる。このタン・トン・ハンと、金が振り込まれたパパ・マッサタ・ディアクとは親密な関係にあった。

タン・トン・ハンは、ラミン・ディアックを含む国際陸上連盟(IAAF)の高官と頻繁に接触した。やがてラミン・ディアクはイスタンブールに対する支持を翻して東京支持へと変わる。

関係の頂点に電通がいる。

「最後は金目でしょ」政治の1%は、金を払わない。もっぱら99%から搾取して、東京オリンピック招致を金で勝ちとり、1%の利益を獲得するのである。

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