安倍晋三が、国民的合意もなく年金をギャンブルにつぎ込んで大損をした挙げ句、その穴埋めを年金の減額で損失補填する。

3月11日に、安倍晋三は、年金の支給額を、将来、最大で3割削減するための悪法(年金制度改革関連法案)を、衆院に提出した。消費税増税はいったい何のためだったのか。

消費税増税を法人税減税に使うのだから、これからは年金の維持・向上に、累進課税で1%が汗を流すべきなのだ。

しかし、安倍の常套手段で、弱い者(高齢者)から収奪して、弱い者(将来の年金受給者)に回すといった、弱者同士を痛めつけるやり口を採っている。

「今回の法案はデフレ下で実施できなかった抑制分を次の年度以降に繰り越し、景気が上向いた時にその年度の抑制分と合わせ実施する。現在、国民年金は保険料を40年間払い続けた人で月約6万5000円。現行でマクロ経済スライドを実施すると約30年後に約3割目減りする見通し」(『東京新聞』「低年金の高齢者に打撃 改革関連法案 支給さらに抑制」)

これをやられると、年金では食っていけなくなる。それを、年金など当てにせずとも食っていける1%特権階級の政治家たちが決める。安倍、麻生らには、年寄りはタンス預金をたくさん持っているという思い込みが強く、いくら収奪してもいい、高齢者はそれを吐きだして早く死ね、といっているのである。

子供も教育費も家族で面倒を見ろ、それが安倍晋三のいう「美しい国」であり、「すべての女性が輝く社会」「1億総活躍社会」なのだ。

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ザチャリー・カラベル(エンベスネット グローバル戦略統括者)は、「長期停滞を恐れるな ―― 重要なのはGDPではなく、生活レベルだ」のなかで書いている。

GDPはデジタルの時代の経済を判断する適切な指標ではないし、世界的に生活コストが大きく低下していることが無視されている。グローバルな政治・経済機関はGDP成長を最大化することに焦点を合わせるが、低成長を特徴とする未来であっても、生活に必要なコストが下がり続けるのであれば、多くの人が考えるほど悪い経済環境にはならないはずだ。

これは、たんにビジョンにとどまる問題ではない。経済成長が停滞しているとする見方に囚われれば、危機メンタリティが強くなり、政策決定者は、景気刺激策、減税、高等教育への投資など成長を刺激する政策をとろうとする。

こうした政策の一部は恩恵をもたらすかもしれないが、さらなる効率への投資、より合理化された官僚制度の構築、そして何よりも、最低限の生活レベルの基準確立とその確保など、より大きな恩恵をもたらすための措置が閉め出されてしまう恐れがある。

むしろ、こうした生活を重視した政策アジェンダを模索した社会のほうが、長期的にはよりよい生活を手に入れることになるはずだ」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.3)

日本のバブル期のインフレは、好景気で企業の業績が上がっていた。そして従業員の給料が増え(トリクルダウン)、個人消費が増大していた。つまり、需要が拡大し、値上げが起こったのである。その結果、さらに企業は儲けるという好循環になっていた。

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アホノミクスでは、儲けたグローバル大企業が内部留保に努め、一部の企業を除いて従業員の給料を上げない。そのなかで物価上昇に政府が必死になる。国民は金がないので、消費を控える。それが企業の売り上げ低迷を招く。業績が悪化するという悪循環になる。

「グローバルな政治・経済機関はGDP成長を最大化することに焦点を合わせるが、低成長を特徴とする未来であっても、生活に必要なコストが下がり続けるのであれば、多くの人が考えるほど悪い経済環境にはならないはずだ」。つまりGDP成長至上主義は改めるべきなのである。それをやって、大失敗をしたのがアホノミクスである。

デフレを目の敵にして、「政策決定者は、景気刺激策、減税、高等教育への投資など成長を刺激する政策をとろうとする」というのだが、この論議は明確に1%と99%とに分けて考える必要がある。日本の場合、99%への増税(消費税増税)と1%への減税(法人税減税)、国公立大学の私立大学並みの値上げという現実が襲ってきた。日本国民は、ザチャリー・カラベルが考えるより、遙かに厳しい危機的な現実のもとに生きている。

実現されつつあるのは、「最低限の生活レベル」の破壊である。しかも未来にまでアホノミクスの失敗は波及しつつある。安倍晋三は、株に年金を投じて失敗し、年金を下げて幕引きにしようとしている。これは許されないことだ。

ザチャリー・カラベルは前掲論文のなかで、こうも書いている。

実際には、所得レベルが上昇しても、財やサービスのコストを引き上げるインフレがその恩恵を損なう。これは数世代にわたって、社会保障受給者たちが、生計費調整(COLA)では家計支出の増大に対応できなかったのと同じことだ。一方、生活に不可欠な財やサービスの価格が低下すれば、賃金レベルが停滞しても、生活レベルを維持するか、向上させることができる。

これが真実であるにもかかわらず、近代経済の舵取りをする政府機関とその政策は、所得だけを重視し、生活コストを無視してきた。アカデミックなエコノミスト、政府系エコノミストはともに、生活コスト関連の指標や購買力平価なども考慮するが、結局のところ、もっとも重視するのはGDP、所得、そしてインフレの数値だ。

経済成長をより包括的に分析するアンガス・ディートンやノーベル賞受賞エコノミストのアマルティア・センでさえも、こうしたバイアスをもっている」

日本の場合、安倍晋三は年金を株に投資し、大失敗した挙げ句、年金の給付額を最大で3割も減らそうとしている。つまり日本で起きていることは、賃金も上がらず、物価だけ上がって、生活レベルを低下させられるという惨状である。

ザチャリー・カラベルは「もっとも重視するのはGDP、所得、そしてインフレの数値だ」というが、安倍晋三とそのブレーンが重視したのは、1%の増益に寄与するGDP、インフレの数値だけだった。

トリクルダウンは、99%には滴り落ちずに、自民党へ政治献金として実現した。安倍晋三は、徹底して「今だけ、金だけ、自分だけ」の政治を実行している。

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