これからの日本にとって、もっとも大切な外国のひとつは、間違いなくロシアである。ところが、本質は米国メディアである東京の大手(「記者クラブ」)寿司友メディアが、ほとんどロシアを取り上げないので、日本国民はロシアを知らない。

米国や中国、それに韓国、台湾などと比べても、その関心度は低い。

その文化の卓越性、政治力の卓抜、圧倒的な軍事力の国家が隣国にありながら、日本の無関心ぶりは異常なほどだ。ごく限られた知識人のなかでのみ、ロシアは生き続けている。

今日は、ロシアについて考えてみる。

『マスコミに載らない海外記事』(2018年5月12日)にアンドレ・ヴルチェクの「欧米は、なぜロシア人を好まないのか」が載っていた。

多くのロシア人は白人に見える。彼らの多くはナイフとフォークで食事し、アルコールを飲み、欧米の古典音楽、詩、文学、科学と哲学に秀でている。

欧米の目から見て、彼らは‘普通’に見えるが、実際には、そうではないのだ。

ロシア人は常に‘何か他のもの’を望んでいる。彼らは欧米のルールで動くことを拒否する。

彼らは頑固に違っていることを、そして孤立することを望んでいる。

対立し、攻撃された際には、彼らは戦う。

先に攻撃することはまれで、ほぼ決して侵略しない。

だが脅された場合、攻撃された場合は、彼らはとてつもない決意と力で戦い、そして彼らは決して負けない。村々や都市は侵略者の墓場に変えられる。祖国を防衛する中で、何百万人も亡くなるが、国は生き残る。しかも、決して教訓を学ばず、この誇り高く、固く決心した並外れた国を征服し、支配するという邪悪な夢を決してあきらめずに、西欧人の大群が何世紀もロシアの土地を攻撃し燃やして、それが何度も何度も起きている。

欧米では、自らを守る人々、彼らに対して戦う人々、そして、とりわけ勝利する人々は好まれない。

それはもっと酷いものだ。

ロシアには大変な習慣がある… 自らとその国民を守るのみならず、植民地化され略奪された国々や、不当に攻撃されている国々をも守って、他の人々のためにも戦うのだ。

ソ連は世界をナチズムから救った。2500万人の男性、女性と子供という恐ろしい代償を払いながらも、やりとげたのだ。勇敢に、誇り高く、利他主義で。こうしたこと全て、利己的でなく、自己犠牲的で、常に欧米自身の信念と真っ向から衝突し、それゆえ‘極端に危険なので’この壮大な勝利ゆえに、欧米は決してソ連を許さないのだ。「欧米は、なぜロシア人を好まないのか」

わたしにとってロシアとは、ロシア文学であり、ロシア革命である。このふたつのテーマだけでも、研究して一生を終えるに十分な価値があるテーマである。「勇敢に、誇り高く、利他主義で。こうしたこと全て、利己的でなく、自己犠牲的で、常に欧米自身の信念と真っ向から衝突し、それゆえ‘極端に危険」な文化をもち、民族であるというのは、ロシアの栄光であろう。

「ロシア人は常に‘何か他のもの’を望んでいる。彼らは欧米のルールで動くことを拒否する」。これはプーチンの思想を考えるとき、よくわかる。

プーチンは、米国に命令されたり、米国の奴隷になって生きることを明確に拒否している。さらに、戦争はやりたくないが、攻撃されたら断固として反撃する旨、公言している。「脅された場合、攻撃された場合は、彼らはとてつもない決意と力で戦い、そして彼らは決して負けない」。

当たり前のことではあるが、米国を意識してここまでいえる政治家は、世界でプーチンだけだ。

さらにプーチンは孤立した北朝鮮にも手を差し伸べている。日本ではあまり知られていないが、プーチンは、「北朝鮮は自国の安全が保障されたと思わない限り、たとえ草を食べてでも核開発をやめないだろう」と語った。いくら北朝鮮に圧力と制裁をかけても無駄であることは、現在の米朝首脳会談の流れを見ればよくわかる。話し合いで解決するのが、もっともいいのだ。

こういう大国の姿勢は珍しい。中国の、現状は中庸で、長期戦に持ち込む姿勢と比べても、明確さで際立っている。

欧米では、欧米に対して、自己主張する国家、欧米とは独自の道を開いて戦う人々は、好まれない。ましてその結果、国民を豊かにした指導者は狙われる。フセインもカダフィも殺害されたし、現在はシリアのアサドが、そして北朝鮮の金正恩が狙われている。

そのとき、目障りな国がロシアだ。

元CIA職員のエドワード・スノーデンが、終の棲家に選択したのはロシアだった。これはあまりにもロシアの立ち位置を象徴的に語っている。

米国に命を狙われた人間が、もっとも信頼して頼った空間がロシアだった。このスノーデンについてプーチンは「こういうことにはできれば関わりたくない。豚の毛を切るのと同じ。泣き声が多いが毛が少ない」「ロシアは人権を戦うような人を裏切る国ではない」と語った。正直で、的確で、誇り高い発言だ。こういうトップだったら、日本のモリカケ事件など絶対に起きなかっただろう。

旧ソ連はヒトラーと対決し、打ち倒した。その勇敢さ、自己犠牲、利他主義で、堂々と勝利したのである。それゆえに、「欧米は決してソ連を許さないのだ」。それならなおさらロシアには多極化する世界の一極を占めておいてもらわねばならない。

アンドレ・ヴルチェクは続けて書いていた。

欧米の目から見ると、ロシア人は‘反逆者’なのだ。

過去も、現在も、彼らは略奪者に与するのではなく、‘世界の惨めな人々’の側に立ち続けてきた。祖国を売ることを、自国民を奴隷にすることを拒否した。彼らの政府は、ロシアを自給自足の完全に独立した繁栄する誇り高く自由な国にするために、できる限りのあらゆることをしている。

世界の独特な部分では、‘自由’や‘民主主義’や他の多くの言葉が全く違うものを意味することを想起されたい。欧米で起きていることは、ロシアや中国では決して‘自由’とは表現されないし、逆のことも言える。

ヨーロッパや北アメリカの挫折し、崩壊しつつあり、ばらばらになった利己的社会は、もはや自国民すら鼓舞できない。彼らは、毎年何百万人も、アジアや、中南米や、アフリカにまで脱出しつつある。空虚さ、無意味さや、心情的な冷たさから逃れてゆくのだ。だが、彼らに生き方や、良くない生き方を教えるのは、ロシアや中国の仕事ではない!

一方、ロシアや中国のように偉大な文化は、自由とは何かやら、民主主義とは何かなどと、西洋人に教えられる必要もなく、教えられたくもないのだ。

彼らは欧米を攻撃してはおらず、同じ見返りを期待している。

何百もの大虐殺に、あらゆる大陸の、何億人もの殺害された人々に、責任がある国々が、いまだに人に図々しくお説教を垂れているのは実になさけないことだ。

多くの犠牲者たちは、おびえる余り発言できない。

ロシアはそうではない。

優しいながらも、必要とあらば自らを守ると固く決意した人々で構成されている。自分たちも、この美しいながらも、酷く傷つけられた地球上で暮らしている他の多くの人類も。

ロシア文化は壮大だ。詩、文学作品から、音楽、バレー、哲学に至るまで… ロシア人の心は柔らかで、愛と優しさで働きかけられれば容易に溶ける。だが何百万人もの無辜の人々の命が脅かされると、ロシア人の心も筋肉も素早く石と鋼へと変わるのだ。勝利だけが世界を救えるそのような時期、ロシアの拳は固くなるが、ロシア兵器についても同様だ。

加虐的ながら臆病な欧米には、ロシア人の勇気にかなうものはいない。

不可逆的に、希望も未来も東に向かって移動しつつある。

そして、それこそが、ロシアが欧米からしゃにむに憎悪される理由だ。

ロシア革命は米帝国主義に敗北した。社会主義は資本主義に敗北した。それが一般的な見方だ。しかし、ほんとうにソ連は敗北し、米国は勝利したのか。

米国は極端な格差社会とデフォルトにあえぎ、凋落を早めている。世界で戦争が起きれば、そこには米国がいる。戦争で経済を回す国。米国の縁故資本主義は失敗し、自爆しつつあるのではないか。

むしろソ連はロシアに名前を変えて、新しい社会主義を創造し、米帝国主義に打ち勝とうとしているのではないか。

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