しっぽ籠池が、15日午後2時半から日本外国特派員協会で予定していた記者会見を、急にキャンセルした。その件で、菅野完(すがのたもつ)が自宅前で取材に応じた。このやりとりが非常に面白い。ひとりの物書きの元に情報欲しさに押し寄せる大手「記者クラブ」メディアの体たらくなど、考えさせる内容を含んでいる。

購読者の皆さんはすでにご覧になっているだろうが、まだの方のために紹介しておく。

この菅野完の記者会見で、もっとも印象的だったのは、悪いのは、ヤンキー松井一郎と、逃げるは恥だが役に立つの迫田英典である、とした点だ。そしてふたりのインタビューをとってきたら、しっぽ籠池がインタビューに応じると、「記者クラブ」メディアに条件を付けた点である。

現在の悲惨な状況は、悪いのはしっぽ籠池だけだとして、安倍晋三や松井一郎、迫田英典といった疑獄の中心人物をまともに調査しないし、テレビに至ってはワイドショー化していることから生まれている。

しっぽ籠池だけを証人喚問して、政治家や官僚は喚問せずに幕を引こうという自民党の姿勢を見ると、傲慢と腐敗がついに頂点に達した感がある。

今春に豊中市に開校予定だった「瑞穂の国記念小学院」について、ヤンキー松井大阪府知事が「総理大臣の奥さんが名誉校長をされている学校の申請に対してはね、受ける側の職員みなさんが、この申請がうまくいくよう、それはもう役所、組織、みんなでおもんぱかったんでしょう」と記者団に語った。つまり、自分を逃がし、婉曲に総理の犯罪を示唆しているのは、それだけヤンキー松井も危機感を覚えているのだろう。

3月16日、参議院予算委員会の理事らが、森友学園の小学校の建設地に入った。出迎えたしっぽ籠池が、安倍晋三から100万円の寄付があったことを暴露した。

われわれがこの学園を作り上げようとしたのは、みなさんのご意思があってこそだと思っています。そのご意思の中には、誠に恐縮ですが、安倍内閣総理大臣の寄付金が入っていることを伝達します

この発言で、しっぽ籠池の証人喚問が決まった。

自民党の竹下亘国対委員長が、16日に語ったその理由がふるっている。しっぽ籠池が安倍晋三から100万円の寄付を受けたことが、「総理に対する侮辱だ。(しっぽ籠池に直接)たださなきゃいけない」という理由だ。

これまで自民党は、民間人の参考人招致には慎重でなければならない、といって、頑として譲らなかった。ところが100万円寄付が出てきた途端、この変わりようである。

真相究明より安倍晋三の名誉の方が大切らしい。

国民のために、森友学園事件の真相を究明するというのではないのである。これはきわめて象徴的なことだ。森友学園事件とは「安倍マンセー」事件であり、恐れ多くも安倍様が寄付したということが「侮辱」にまで高まり、証人喚問になってしまったのだ。

参考人招致ではなく、それより重い、偽証罪に問える証人喚問というのは、官邸からの指示である。つまり圧力をかけたつもりだが、これも不可解な決定だ。安倍晋三を初め、なんちゃって防衛相の稲田朋美と、政府は嘘だらけの答弁を繰り返している。それで何のお咎めもない。誰も大臣を辞めていない。

それでしっぽ籠池の証人喚問は、3月23日になった。

WBCの日程は、準決勝が3月22日、決勝が3月23日である。

朝から日本中が野球一色になる。この23日に自民党はしっぽ籠池の証人喚問をぶつけてきた。しかも21日に安倍政権は「共謀罪法案」を閣議決定するといわれている。

つまり共謀罪はもちろん、証人喚問もスピンとしての野球に打ち消される可能性が出てきた。

自民党と民進党の話で、23日の証人喚問は決まったのである。こういうところに民進党が信頼されない原因がある。浮上できない原因がある。本気で、国民のために政権交代を目指しているのか、という不信感だ。のほほんとしており、自民党といっしょになって森友学園事件の沈静化を図っているのではないかという不信感が残る。

今の状況は一日経つと、ガラリとテーマが変わる。爆弾が連日炸裂しているような状況だ。

さて、連日、森友学園事件に振り回される昨今であるが、わたしたちは、冷静に全体を見ておく必要がある。全体というのは、日本を取り巻く国際情勢、とりわけ北朝鮮問題のことだ。

最近、よく北朝鮮問題を採り上げているので、購読者の皆さんは、北朝鮮問題の勘どころを押さえておられると思っている。

今日は、いよいよ北朝鮮問題の、きわめてシリアスな局面について書こうと思う。

『Sputnik日本』(2017年3月15日)に、「米国は日本の自衛隊を北朝鮮上陸作戦に向け準備する可能性がある」という記事が載っている。これまでわたしが北朝鮮問題について述べてきたのを、状況的に裏打ちしてくれる記事だ。

朝鮮半島の状況は、これまでに比べはるかに危険であるように見える。韓国は、パク・クネ(朴槿恵)氏が大統領を罷免され、政権の移行期にあるし、マレーシアではキム・ジョンンナム(金正男)氏殺害をめぐるスキャンダルが続いている。

そして朝鮮半島では、これまで前例のない規模の軍事演習Key Resolve/Foal Eagleが展開されている。そこでは米特務部隊が公然と、北朝鮮の指導者キム・ジョンウン(金正恩)委員長殲滅に向けた技術に磨きをかけている。北朝鮮は当然ながら、こうした事に対し反発し、最新鋭ミサイルの度重なる打上げ実験や準備中の核実験により答えている。

しかしこうした状況に加えて、日米の軍事活動が積極化している点にも関心を向けるべきだろう。これは、米国が実際に、北朝鮮に対する軍事作戦を計画しており、それに日本の自衛隊が加わる可能性のあることを示唆しているからだ。

2017年1月すでに、米海兵隊のF-35Bが10機、移された。この最新鋭ステルス戦闘機は、陸上の基地からも又ワスプ級強襲揚陸艦タイプの航空母艦からも飛び立つことができる。軍艦自体そして、F-35Bさらに6機は、今年夏に日本に派遣されるが、それが早まる可能性もあると見られている。

これで米国は、北朝鮮のすぐ近くの在日米軍基地に、ピョンヤンまで飛んでゆける最新鋭戦闘機による飛行大隊を置くことになる。こうした出来事自体、大変重要な意味を持っている。

また毎年行われる演習と共に、非常に特殊な演習もいくつか行われた。例えば韓国では、すでに昨年10月、米韓演習Teak Knifeが実施され、そこでは北朝鮮の核心施設、ミサイル及び核施設の奪取と破壊を目的にしたスキルが磨かれた。

そして今度は3月の初めに日本で、Teak Knife.よりもさらに興味深い日米演習が始まった。この演習について、知られていることは多くない。新潟と群馬両県の演習場を舞台に、米軍支援の下、海兵隊用の航空輸送機MV-22 オスプレイ6機を使って、自衛隊のパラシュート降下部隊員の訓練が行われるようだが、この乏しい情報からも、いくつかの結論を出すことができる。

まず第一に、上陸訓練は、正確には日本の防衛のためのものではない。日本の自衛隊の課題は、敵の艦隊に対する反撃、そして日本の領土に上陸した敵の海兵隊員の侵攻阻止と殲滅にこそ、あるべきだからだ。しかし今回の演習プログラムは、全く別で、日本以外の場所に上陸しようというものだ。

第二点として、新潟、群馬両県は、山岳地帯を持ち、そもそも群馬県には海への出口さえない。海岸部やその周辺の地形は、極めて北朝鮮東部海岸の多くの地域、とりわけ非武装地帯付近の地形を思わせる。新潟県沿岸部と海から離れた群馬県にある2つの演習場での訓練は、明らかに、上陸ばかりでなく陸地内部の山岳地帯への攻撃を念頭に置いてのものだ。

また米国と日本の艦隊が、東シナ海で合同演習を行っていることが、ついに明らかになった。おまけに米国側からは、コリア海域における米国の主要な攻撃力である空母カール・ヴィンソン(Carl Vinson)が参加した。

このように、日本の陸上及び海上自衛隊は、国外での作戦に向けた準備をし始めた。今回、北朝鮮東部沿岸部の諸条件に最大限近い場所が、訓練の場に選ばれた以上、想定されているのは朝鮮半島である。この事は、米軍司令部には、北朝鮮に対する軍事作戦計画(その事は公にされていない)があり、米軍が、在日米軍基地と自衛隊の積極的利用を暗に考えていることを物語っている。

米軍司令部は、大規模な軍事紛争が起きた場合、韓国軍は、北朝鮮軍(朝鮮人民軍)の攻撃により撃破されるか、緊急援助を求めるほどの損害をこうむると考えているようだ。それで、米軍の移動には時間がかかるため、日本の自衛隊が予備力とみなされているのだ。しかし、自衛隊が最初から、例えば上陸作戦から、紛争に参加する場合も考えられる。

その際、日本が戦争に加わる口実を、米国は長く模索する必要はないだろう。北朝鮮は先に、在日米軍基地をミサイル攻撃する用意をしていると言明した。この事自体、十分な口実となる。それゆえ日米合同の軍事作戦が実現し得るか否かは、単に政治的意志の問題である。もし関係当事者すべてが、平和的手段で問題を解決できなければ、手持ちのあらゆるカードを切る可能性も出てくるに違いない。(「米国は日本の自衛隊を北朝鮮上陸作戦に向け準備する可能性がある」

朝鮮半島の状況が、非常に危険になっているというのは、ロシアばかりでなく、国際的な見方だ。これまでは尖閣の状況を巡って日中戦争が危惧されたが、いまは北朝鮮と日米韓の戦争が危惧されている。

『Sputnik日本』は、日米の軍事活動が積極化しており、「米国が実際に、北朝鮮に対する軍事作戦を計画しており、それに日本の自衛隊が加わる可能性のあることを示唆している」という。

前回のメルマガでも述べたように、強くなりすぎた北朝鮮が、原爆を小型化し、米本土に到達するミサイルに搭載する前に、北朝鮮の核の廃絶を目指すというのが米国の戦略だ。

考えてみれば、これは非常にエゴイスティックな考えだ。なぜなら、それでは韓国や日本に到達するミサイルや原爆は問題にならなかったということだからだ。あくまでも「アメリカ第一主義」であり、米国の安全のために、日韓の軍隊を利用しようというのである。

日本のメディアは伝えないが、すでに米日合同で自衛隊のパラシュート降下部隊員の訓練が行われた。その目的を、『Sputnik日本』は次の3点だとしている。

(1)この上陸訓練は、日本防衛のためのものではなく、攻撃的なものであり、日本以外の場所、つまり北朝鮮に上陸しようというもの。

(2)新潟、群馬両県の地形は、きわめて北朝鮮東部海岸の地域、とりわけ非武装地帯付近の地形に似ている。演習は、北朝鮮への上陸ばかりでなく山岳地帯への攻撃を念頭に置いている。

(3)米日の艦隊が、東シナ海で合同演習を行っているが、米国側からは、コリア海域における米国の主要な攻撃力である空母カール・ヴィンソンが参加したのも、北朝鮮との戦争を意識したものである。

以上の3点であるが、米軍司令部には、北朝鮮に対する軍事作戦計画があり、自衛隊の積極的利用を考えていることを物語っている。

こういう見方は、日本のメディアからはけっして出てこない。宗主国同様、「アメリカ第一主義」の日本では、宗主国の機嫌を損ねる記事は書かないのだ。外国のメディア、とりわけロシアのメディアが正確に書いてくれる。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

(メルマガの公開はここまでです。申し訳ありません)

有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信しております。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:864円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信開始しました。

月・水・金・それに、ほぼ週に1回の号外を配信しております。実質、週に4回の配信になります。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。そして、「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用と、内容は同じ 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

PC用と携帯用をあわせて3000を越える読者に支持されてきましたが、2016年11月6日にPC用だけで3000を超えました。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、メルマガの一部であり、ブログ用に編集してあります。