世界には、現在、429基の原子力発電所がある。福島原発で倒壊が不安視されているのは4基である。

たった4基の原発で北半球の人類の絶滅が心配されているが、世界に稼働中の原発はその100倍もある。

しかも死の商人安倍晋三のトップセールスでもわかるように、さらに増加する傾向にある。

わたしたちはもっと原爆保有の反動派の野望を見抜き、原発に政治的に反対すべきであった。

世界一の地震大国で原発をもてば、核武装で国を守るどころか、自国の原発で内部から滅ぼされる。

原発は自然に勝てない。それはすでに明らかだ。原発は確かに人類を滅ぼすことはできるが、自然のすべてを滅ぼすことはできない。

福島第1原発が倒壊したのも地震の力である。現在、最終的なカタストロフィに追いやっているのも地下水の力である。

自然の力の圧倒的な巨大さは、その無窮の持続性にあるだろう。地震はまたやってくる。永遠に繰り返す。地下水も溢れ出るのをやめない。永遠に流れ続ける。

現在、福島原発には、1日約800トン(東電は最初に発表した1000トンを訂正)の地下水流入がある。このうち約400トンが建屋に流入して、汚染水となっている。

これは2日半で1基のタンクが満杯になってしまう勘定だ。理屈としてはタンクを2日半に1基ずつ作ればまかなえる計算になる。しかしもうタンクを設置する敷地は限界に近い。残り約400トンの地下水の一部は、トレンチ(配管などが通る地下道)内の汚染源に流れ込み、放射能汚染水として海に投棄されている。

政府は2年半も原発事故処理を東電に押し付けて逃げまわった。

ところが、汚染水投棄で外国の批判に慌て、加えて東京オリンピックの懸念事項になったこともあって、ようやく表舞台に出ることを表明した。

外国からの批判とオリンピックという金儲け。これがなかったら、日本政治は何もしない。

その証拠に、8月30日の放射能汚染水漏れの国会での審議が、東京五輪招致に悪影響を与えるかもしれないとして、閉会中審査が先送りになった。

審議を通じて事故の深刻さが外国に伝えられるのを懸念したのである。

つまり、国会が示したのは、汚染水漏れより東京オリンピック招致の方が大切だということだ。

頭隠して尻隠さずの、幼稚な政治である。ことの深刻さを、相変わらず隠蔽で取り繕う。

世界は日本の国会よりも遙かに深刻に受け取っている。たとえば米国は、海に投棄された汚染水が黒潮に乗って流れてくることを大々的に報道している。

日本のようなことをすれば逆効果で、余計、外国の不信感を強めてしまうことがわからないのである。

さて、政府が表舞台に出るのはいいが、出てくるのはどんな政治だろうか。

茂木敏充経産相が、8月26日に福島第1原発を視察し、「東電任せでモグラ叩きのような状況が続いていた」と評論家風にうそぶき、「今後は国が前面に出ます」と見得を切った。

「モグラ叩き」という軽い表現は、結局、自民党の原発事故の認識のレベルを暗示している。

まるでゲームである。少なくとも収束作業の現場は被曝しながら必死なのであり、「今日もモグラ叩き、ご苦労さん」といえば、殴られるだろう。「お前がやれよ」といわれるよりましだが。

「モグラ叩き」とやらは今も続いている。今後も続く。けれど、漏れている汚染水は、猛烈な濃度で、4時間浴びれば死ぬ可能性がある。このタンクから次々と漏れ出したら、作業場に近づけなくなる。「モグラ叩き」が出来なくなる。

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政治が前面に出るのはいいが、問題はどのような政治が前面に出るか、である。

自民党が前に出て改善される筈がない。断言するが、事態は東電任せより悪くなる。理由は次の3点である。

1 政治が出て来るのが遅きに失したこと。

2 自民党には「原発即悪」といった哲学がなく、経済行為としての収束作業という観点しかないこと。

3 利権が、東電より一層露骨に政治的になること。

ところで、茂木敏充経済産業相は、東電の広瀬直己社長を呼び、汚染水の対処方法について、「凍土方式」でやるように指示した。

政府が前面に出てきて、原発の建物を囲うように1400メートルにわたって、地下水を凍らせる方法を発表した。地中に「氷の壁」を作って、汚染水を閉じ込めるのだという。

この「凍土方式」による遮水壁は、対策委で大手ゼネコンの鹿島が提案したものである。知られているように鹿島は、日本に原発を導入した中曽根康弘とは縁戚関係にある。

広瀬は凍土壁設置コストの見通しは不明だと語ったが、公表をはばかるほど巨大な額なのだろう。

ミソは、一旦造ってそれでおしまいというものではなく、地下水が流入する限り、ほぼ永遠に膨大な電気を使って地を凍らせ続けなければならないということだ。こんな金食い虫の工法はない。今や福島はシロアリの巣窟になっている。鹿島はこれで安泰である。

しかも成功するかどうかは、やってみなければわからないという。

失敗するに決まっているではないか。

水の力が岩盤の丘陵を穿って渓谷を作り、岩を小石に変えてしまうことは、子供でも知っている。水は金属も腐食させる。土を凍らせるというが、精々敷地の範囲だろう。凍土に接する敷地の外側の地下水は、どうするのだろう。

わたしには、鹿島がなるべく金のかかる工法を提案したとしか思えない。

消費税率引き上げのための有識者会議でもわかるが、増税賛成は7割超の44人、増税時期の先延ばしや税率上げ幅の変更などの見直し案が11人、増税反対はたったの3人で、2人は賛否を明確にしなかった。

つまり人選の段階で、官僚・政府案が通るように決まっていたのである。地下水問題の有識者会議も同じである。意味のなさと膨大な税金の無駄使い、際限なく続く作業という意味で、除染と非常によく似ているのだ。

ちなみに除染の正体は、国際的な原子力マフィアの、原発推進利権のために行われているものだ。

今や、福島は巨額な原子力村の利権の巣になっており、原子力村のシロアリがたかっている。

加えて、避難した住民を帰村させるための罠になっている。

さらに素人が防護策もつけずに除染作業をやり、大量の放射性物質を体内に吸引した結果、健康被害が発症している。

しかもその周りに低線量被曝の人体実験データを、学問的な功績として欲しがっている御用学者たちがうごめく。

これ以外にも、原発住民住民を帰村させて原発安全神話を維持することで、新興国中心に「原発セールス」をもくろむ原子力村が絡む。

「凍土方式」は、効果よりも、官僚・政府・財界の経済行為なのであるが、完成したとたん、地下水に勝てないことが証明されるだろう。

しかし、経済行為なので、また新たな税金を受け取るかれらとしては、何の痛痒もないのである。

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