日本でプロの政治家を挙げろといわれたら、小沢一郎と亀井静香は、必ず入るだろう。若い政治家の多くは、よくて、ただの専門家である。わかりやすくいえば、政治家面した官僚にすぎない。

この小沢と亀井が政界の片隅に追いやられているところに、メルトダウンした日本政治の惨状がある。

『サンデー毎日』(9月11日)で、亀井静香が「日本人は生体反応失った」として興味深いことを話している。

「いまの日本社会は、昭和初期と同じなんだ。右翼、左翼というイデオロギーではなく、持てるもの、持たざるものという格差の拡大で、社会構造が上下に分裂し始めている。

だが、いまの日本人は生体反応を失っているね。普通、身体のどこかを針で刺されれば、『痛い!』と悲鳴を上げるものだ。しかし、刺されても、刺されていることにも気づいていないのが、いまの日本人なんだ。だから政府がむちゃくちゃやっても怒るということがない。

痛みに対して鈍感になっているから、権力者のなすがままになり、生き血を吸われ続ける。TPPにしろ、消費増税にしろ、自分たち国民を苦しめるようなことをする政党を選挙で圧倒的に支持している。

いまの政権は株高を維持するために、国民の年金基金すら投入している。その株式市場の投資家の六割はアメリカ人なのだ。

つまり、安倍政権はわれわれ国民の資産をアメリカ人投資家に差し出している状況が続いている。それに対して日本人は何も言わない。生体反応を完全に失ってしまった……」
(引用終わり)

状況論としてはこれでいい。

文脈からして、亀井は日本国民のことをいっている。しかし、状況は国民と同様に政治家も生体反応を完全に失っているように思われる。

TPP参加反対を公約して当選した自民党議員は、もし今が小泉政権時の郵政民営化の頃なら、離党してでも信念を貫く人材が複数存在していたのである。

それが現在、郵政民営化より、遙かに深刻なTPP参加に対して、その売国の本質を知りながら、日本の安全保障のために仕方がない、などと自己欺瞞に陥り、沈黙してしまっている。

西田昌司なども、わたしとは考え方は違うが、政治家として立派な人だ、とわたしは思って、かれの動画での的確なTPP参加反対論を拝聴してきた。この西田すら沈黙する現在のメルトダウンした日本政治の深刻さは、相当なものである。

ところで、菅官房長官が、日本の放射能汚染の風刺画を掲載したカナール・アンシェネ編集部に抗議した。

「このような風刺画は、東日本大震災で被災した方々のお気持ちを傷つけて、福島第1原発における汚染水問題について、誤った印象を与える、不適切な報道であって、大変遺憾であります」

相手が謝罪を拒否すると、今度は日本大使館がカナール・アンシェネに抗議した。

「被災された方を傷つける不適切な報道であり、遺憾である」

風刺画はヨーロッパの文化である。ターゲットになるのは主に権力者である。笑いの中に本質をえぐり、庶民に強い支持がある。

日本の権力者は御用メディアに取り囲まれており、その感覚でフランスの風刺画に文句をいったのであろう。

しかし日本の御用メディアが異様なのであって、欧米のマスメディアは日本ほど退廃し落ちぶれてはいない。抗議すればするほど反発を買い、笑われるだけのことだ。

菅の抗議の理由は、被災地の人々の気持ちを傷つけた、というものだ。今や被災地を切り捨て、その棄民政策を汚染水の海洋投棄で世界に拡大しようとしているのが、日本政府である。とても外国の風刺画を非難する立場にはないのである。

抗議されたカナール・アンシェネのオロー編集長は、

「担当した画家は、福島第1原発の事故が収束していない中、東京での五輪の開催は問題があると、指摘する意図があったと思う。担当画家は、日本のことが好きであり、何度も日本に行っている。被災地の人々を傷つけるつもりはなかった」
(引用終わり)

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嘘と隠蔽。これが日本人のシンボルになってきた。それが日本の原子炉建屋の構造にも込められていることに気づいた。

知られているように福島原発の建屋には、使い終わった高レベル放射性廃棄物を貯蔵する、使用済み核燃料プールがある。

つまりこの建屋は、ゴミの高レベルの放射性廃棄物も一緒にため込んでいたわけだ。

福島原発事故が起きた直後に、初めてこの建屋の構造を知って驚いた方も多いのではないだろうか。そんなものが中に隠されていたのかと。

要するに電気を起こした後の核のゴミを捨てる場所がないものだから、最初から同じ建屋の中に作ったわけだ。住民には最初から説明されていたのだろうか。

高レベル放射性廃棄物の「仮置き場」、というようなものはありえない。「仮」(中間)などというのは、そのときの政府の担当者がその場しのぎでいっているだけだ。

どこも引き受けてはないのだから、最終処分場になる。つまり現在、使用済み核燃料プールを持っている県は、核のゴミ捨て場でもあるのだ。

いずれにしても安倍晋三は、福島原発をコントロールしており、汚染水もブロックしていると世界の大舞台で真っ赤な嘘をついた。

実際はコントロールもブロックもできていないので、汚染水は外洋に流出し続けているのである。

証拠は掃いて捨てるほどある。

10月2日にも、福島第1原発のタンクから汚染水が漏えい。安倍晋三の大好きな「港湾内」の、外側から海へ流れ出た。

漏えいした理由は、タンクが傾いた地形に建てられていて、汚染水を入れるときに、最も高い位置にあるタンクの水位計だけ見ていて、傾いた地形の最も下にあるタンクが最初に溢れる原理が分からなかったというという立派なもの。

ちなみにこれにはオチがついていて、水位計は、最初に満杯になる一番下のタンクにつけなければならないのに、傾いた地形の一番上のタンクにのみ設置してあった。見事である。吉本並みだ。

菅官房長官も吉本の影響を受けている。安倍晋三の、汚染水コントロールの嘘を意識して、「全体としてはコントロールできていると思っている」と開き直り。

オリンピック招致を決めてしまえば、こちらのもの、と思っていたとしたら、とんでもない間違いである。世界が福島原発に真剣に向き合うのは、日本のことを心配しているからという理由ばかりではない。それが北半球の人類の運命に関わっているからだ。

したがって今後も世界は福島原発を注視し、警戒し続ける。つまり安倍晋三の嘘は、事あるごとに白日のもとで検証される。

今後の日本の状況は、オリンピックどころではない深刻な状況に変化していく。それは消費税増税の実施である。いくら利権にありついたテレビが洗脳しようとも、国民の暮らしを直撃する増税ばかりはどうしようもない。しかも安倍晋三は社会保障も減額する。

過去の例からして消費税増税は法人税減税の穴埋めに使われてきた。今回の消費税増税も、社会保障どころか、法人税減税の穴埋めに使われる。

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