12月23日、国連安全保障理事会は、南スーダンに対する武器禁輸を含む制裁決議案を採決した。

この採決は宗主国の米提案だったが、首都ジュバでの国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊を派兵している日本は棄権に回った。理事国15か国中、7か国が賛成したが、日本を含む8か国が棄権して、否決されてしまった。

日本が棄権した理由は、可決されると、南スーダンへの武器禁輸に反対する南スーダン政府が、賛成した日本に反発し、その結果、自衛隊に危険が及ぶ、というものだった。

理念も戦略もなく、できもしないことをやり始める。ずるずると泥沼に入ってゆく。だからこういった本末転倒の姿勢になるのだ。太平洋戦争がそうであった。南スーダンもそうなる可能性が高い。

国連安保理の否決を受けて、7つの国際NGOが共同で批判声明を出した。「紛争当事者はさらなる武器の購入を認められ、その武器が民間人に使われることになる」「メディアが厳しく規制され、NGOの活動家が安全を求めて脱出する国で、対話に参加できる人たちが残されているだろうか」として、日本など棄権した国を批判した。

いずれにしても、今後の南スーダンの情勢に安倍政権はいっそう責任をもたされることになった。こうして撤退しようにも撤退できない繋がりを作っていく。どんどん深みにはまっていき、膨大な税金を投入するはめになる。愚かとしかいいようがない。

劣化した世襲政治にはこういった現実が増えてきた。日本の原発問題もそうである。

いったいわが国の原発にはどれだけの課題があるのか。それはもう正気の沙汰ではないのだが、この政治民度が極端に低い国では、何の問題にもならない。原発に限っても、いったい、日本にはどれだけの未解決の問題があるのか。

(1)デブリ処理問題

(2) そのデブリに地下水が反応して放射性物質を吹き上げ続ける大気汚染問題

(3) 高濃度の放射性廃棄物(核のゴミ)問題

(4) 石棺問題

(5) プルトニウム(もんじゅ)問題

(6) 汚染水による海産物への放射能汚染問題

(7) 除染問題

(8) 人体実験問題

(9) 原発が炭酸ガスを減らさない問題

(2) のデブリによる大気汚染問題は、海洋汚染ほど採り上げられことが少ないが、まさに黙示録の世界である。

放射性物質を含む放射性蒸気が、福島第1原発から吹き出している。デブリに地下水が反応して放射性物質を吹き上げているわけだが、これは日々、わたしたちの健康を冒し続けている。いずれ海産物汚染と並ぶ深刻な地球環境汚染となるだろう。

(9)であるが、まだ原発が炭酸ガスを減らすから、地球温暖化防止のためには必要だという嘘がまかり通っている。

これは原子力村がばらまいた嘘である。

槌田敦は『原発安楽死のすすめ』のなかで書いている。

「4 原発はそもそも石油の代替ではない。

すべての発電は石油による間接火力発電

ウランを燃やせば電力が得られる。半導体に太陽光をあてればやはり電力が得られる。しかし「ウラン」や「太陽光」が石油と同じエネルギー源であると考えるとすれば、それはまちがいである。エネルギー問題はそれほど単純ではない。

(中略)山の中のウランはそのままでは燃えない。ウランを燃やすにはウランを掘り出し、加工し、発電所を建設しなければならない。そのためには石油や石炭を使うことになる。一方、太陽光も無料のエネルギーではない。これを利用するための半導体や鏡をつくるのに石油が必要である。

つまり、「原子力」も「太陽光」も石油によってつくられているのである。水力発電や石炭火力発電でさえ、発電所の建設や石炭採掘に石油を使うのである。これを図で示せば、次のようになる。

原子力発電 石油→ウラン燃料など→電力

太陽光発電 石油→半導体など→電力

水力発電 石油→ダムなど→電力

石炭火力 石油→石炭など→電力

このようにいったん書いたうえで、途中を消すと、すべての発電は

石油→電力

ということになる。石炭を直接燃やして電力にする方法を石油火力発電というが、この原子力、太陽光、火力、石炭はいずれをとっても、石油を燃やして発電する間接石油火力発電であって、石油を消費して得られる二次エネルギーなのである

原発は火力発電と同じように石炭と石油を使う。いや、廃炉に至る長い年月を考えると、使われる莫大な電力すなわち石炭・石油は火力発電以上であって、べつに「地球温暖化」防止とやらに役立っているわけではない。

今日は、福井県の高速増殖炉「もんじゅ」の問題を考えてみる。

(無能・無責任な自民党政治で、原発中毒のタカリ行政を生んだ「金食いもんじゅ」)

「金食いもんじゅ」(福井県敦賀市)には、すでに関連総費用として1兆2000億余もかけてきた。すべて税金である。20年間でもんじゅが発電したのは、わずか約37日。電気で得た収入は、なんと約6億円これでどの面下げて「第二金食いもんじゅ」といえるのだろうか。専門家としてのモラルも羞恥心もないのである。

「金食いもんじゅ」は、年間平均して220億円以上のむだ飯食いを続け、総額1兆2000億余を蕩尽し、何の成果も出せなかった。これから30年をかけて燃料の取り出しや施設の解体などを行うという。わたしは断言しておくが、30年などではとてもできない。また、できないほうが原子力村はありがたいのである。

廃炉の技術的めどは、まったくたっていない。

その最大の問題は、もんじゅが一般の原発とは違って、原子炉を冷却するのに水ではなく、ナトリウムを使っているところにある。ナトリウムは放射線量が高い。それで、取り除くめどすら全く立っていないのである。太平洋戦争と同じだ。敗北・退却(廃炉)などまったく考えていない。ただ突っこみ、壊滅するだけだ。

燃料の取り出しも、これから何十年も国富蕩尽が続く。できもしないことをでっち上げ、その後始末が不可能で時間がかかる方が、原子力村にはいいのである。

その研究のために少なくとも3750億円税金から抜きますよ、という。こんなことを、「金食いもんじゅ」で失敗した政権担当者がぬけぬけといえるのも日本だけである。

 

・・・・・・・・・━━━━━━☆

(メルマガの公開はここまでです。申し訳ありません)

有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信しております。

2011年10月1日より「兵頭正俊の優しさ出前」(月額:864円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信開始しました。

月・水・金・それに、ほぼ週に1回の号外を配信しております。実質、週に4回の配信になります。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。そして、「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

価格以上の価値があると自信があります。ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用と、内容は同じ 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

PC用と携帯用をあわせて3000を越える読者に支持されてきましたが、2016年11月6日にPC用だけで3000を超えました。

無料で、ほぼ週刊です。

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。(年末年始とお休みをいただいて、次の配信は新年の1月8日を予定しております。お楽しみに。)

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、メルマガの一部であり、ブログ用に編集してあります。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

皆さんの判断の材料に供すべく、次の資料を添付しておきます。 2016年11月13日のメルマガの冒頭に書いたものです。

「初めにご報告と感謝を。

無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用と携帯用とを2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信してきました。

PC用と携帯用をあわせて3千を越える読者に支持されてきました。読者の皆さまには深く感謝しております。

2016年11月6日、PC用だけでついに3千超えを達成し、「まぐまぐ」の「殿堂入り」を果たしました。

5年ほどかかりました。テレビにでも出ていたら、桁が違っていたでしょうが、出なかったおかげでほんとうのことを書き続けてこれました。

わたしのようにどの組織にも属さず、辛口の政治評論が中心で、どの政党も遠慮せずに批判し、既得権益支配層を批判するばかりか、だらしのない国民をも叱咤し続けて、3千部達成というのは、珍しいのです。

たまにお便りで読者を知ることがあるのですが、わたしの読者は粒よりで、一騎当千のつわものばかりです。これが何よりのわたしの誇りです。

なにぶん歳なので、いつまで書けるかわかりません。それ以上に、狙われているので、ネットから追放される可能性もあります。皆さんのなかにもわたしのツイートをリツイートして、妨害された方がおられるでしょう。共産党からネトウヨまで、幅広い妨害に遭っております。つまり公認左翼と右翼とに怖がられております。

毒にも薬にもならない言葉ではないわけで、妨害はわたしの栄光だと思っております。

いくら妨害に遭っても、明察の支持者がいて、11月8日にはツイッターのフォロワーが3万人を超えました。感謝しております。

PC用だけで「まぐまぐ」の殿堂入りという、ひとつの区切りを迎えました。ご報告と感謝を述べておきます」

以上です。

ご検討のほどよろしくお願いいたします。