私たちは、 3・11後の日本を生きているわけだが、これほど恥じることなくして生きられる時代はない。

現在の株高は、世界的な金融マフィアによって作られている。わが国の実体経済は何も好転しておらず、給料は上がらないのに物価だけが上がる。東京の新聞をテレビも株高をはやしているが、東京の土地も放射能に汚染され、株と同様に必ず売り浴びせられて暴落するのである。それなのにこのはしゃぎようは不気味でさえある。きたるべき消費税増税を正当化するために、連日、御用テレビは高額商品を買う顧客の姿を放映している。

恥知らずな展望。嘘にまみれた言葉。売国奴たちのメディア占領。カタストロフィに対する思考停止の先送り。無責任で無能な原子力村による原発運営。売国に熱狂する政治家と官僚たち。かれらに報酬として用意された巨額の利権。

平成とは、最も忌まわしい、恥知らずな大人たちの、狂気の時代だったと歴史は総括するに違いない。被曝した子供たちが、天文学的な原発の残務処理を押し付けられた未来の世代が、 3・11後の大人たちにルサンチマンを抱かなかったと思っているとしたら、文字通りのバカなのである。

フランスのル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌の、日本特派員ヴァンサン・ジョヴェールが、 「福島:最悪事故が起こるのはこれからなのか? 」という記事を書いている。

ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌は、ドイツのシュピーゲル誌と同様、非常に評価の高い政治社会誌である。そこが4号機の冷却用プールを取り上げたこと自体、福島原発の深刻な危機的状態を示している。

わが国では、マスメディアが宗主国のメディアに退廃して、国民に真実を伝えないので、外国のメディアからわが国の危機的状況を把握するのが有効である。情けないことだが、それが3・11後の、現実的で皮肉な最高のメディアリテラシーになっている。

本メルマガの購読者には是非読んでいただきたいのだが、何分長いので、わたしの方で要点をまとめて紹介する。

1 4号機の冷却用プールには、 264トンの高い放射性を持つ燃料棒が詰め込まれている。それは4号機建屋の、地上から30メートルの位置に横たわっている。屋根も壁もなく、白いビニールの防水シートに覆われているだけだ。

2 プールが崩壊して、 264トンの核燃料が、直接空気にさらされた場合、 3・11の60倍の規模の事故を引き起こすことになり、チェルノブイリ事故の、 10倍に及ぶ放射能を大気中に放出する可能性がある。

3・11では、原発周囲20キロ圏で16万人の恒常的避難を必要としたが、その60倍の規模の事故は想像を絶する。この崩壊は大型の台風でも起きる。

3 4号機の冷却用プールの崩壊は、現代日本の終焉を意味するばかりか、少なくとも北半球全体が長期間にわたって深刻な放射能汚染を受ける大惨事になる。

4 小出裕章によると、 4号機建屋の冷却用プールの倒壊によって、広島原爆5,000発分の被害が起きる。

5 これまでも、 2006年のスマトラ沖大地震を受けて、10メートルを超える津波防止の防波堤建設とか、何度か改革の提言はあったが、 日本政府と東電はそれを実施してこなかった。その理由は、政府、監査局、電力会社、主要な地方行政、多くの主要メディア、有名大学の間に、電力会社からばらまかれた金と、天下り先の提供によって、利権で癒着した原子力村ができあがっていたからである。

6 最悪の事態を避けるために、なるべく早く264トン、 1,535本の燃料棒をプールの底から取り出し、安全な場所に移さなければならない。しかし仮に取り出せたとしても、 4号機プールの264トンを引き受ける余裕は日本のどこにもない。

7 5月初めに、国連の事務局長に対して、 NGO が、世界中の人々に警告を発し、国連が日本政府に国際支援を受け入れるよう、強制することを求めた。
http://bit.ly/157ciZd

日本の原発問題を軍事の観点から取り上げると、平和ボケしたこの国では、もう十分に変わり者にされる。

しかし米国をはじめ世界の核保有国、原発保有国では、この問題意識は国家防衛の最重要事項である。

イスラエルとヨルダンは、国家防衛の観点から原発を持たなかった。原発を持った日本でさえ、原発建設の段階で、仮想敵の原発攻撃や飛行機の墜落に対処する建屋の強度を、主張する良心的な技術者は、存在したのである。しかし建設コストの上積みを嫌がる会社上層部の判断で、採用されていない。

危機管理よりもコスト論が優先されるところに、平和ボケを背景にした安全神話の、亡国の罪を考えざるを得ない。

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わたしが「原発と軍事」というタイトルで、メルマガに書いた内容は、極めて現実的なことであるばかりか、すでに1970年代半ば以降から北朝鮮で現実化されていた。

5月29日(2013年)の『産経ニュース』が「北が対日原発自爆テロを計画、訓練も 韓国侵攻前「戦意そぐ」元軍幹部証言」のタイトルで、次のように報じている。

「北朝鮮の朝鮮人民軍が対韓国開戦直前に日本全国にある原子力発電所施設に特殊工作員計約600人を送り込み、米軍施設と同時に自爆テロを起こす計画を策定していたことが28日、軍元幹部ら脱北した複数の関係者の証言で分かった。計画実施に向け工作員を日本に侵入させ、施設の情報収集を重ね、日本近海でひそかに訓練も行っていたという。北朝鮮による原発テロが現実的脅威に浮上した。

元幹部らによると、計画は、金日成(キム・イルソン)主席の後継者だった金正日(ジョンイル)総書記が「唯一指導体系」として朝鮮労働党と軍双方の工作機関に対する指示系統を掌握した1970年代半ば以降、具体化に動き出し、90年代に入って本格化したという。

計画には、大別して2つの特殊部隊が編成された。「対南(韓国)」と「対日」部隊で、それぞれ2個大隊約600人ずつが充てられた。1個大隊には3、4人一組の80チームが組まれ、対南侵攻直前に日本と韓国に上陸。それぞれ連携して日韓各地の米軍基地や原発のほか、東京などの重要施設を自爆テロで同時爆破する作戦が策定された。

原発は福井や新潟など日本海側に加え、太平洋側の施設も自爆テロの対象とされた。

作戦のため、現地の協力者らが施設周辺を撮影するなどし、毎年、情報を更新。特殊工作員が潜水艇で日本に上陸、施設内に忍び込んで情報収集することもあったという。

情報を基に施設を忠実に再現した模型が作られ、机上演習が重ねられた。

脱北した別の朝鮮労働党工作機関関係者によると、特殊部隊が潜水艇で日本近海に繰り出し、実戦に向けた訓練も行われた。94年には、日本近海で行った自爆テロ訓練中の事故で死亡し、北朝鮮で最大の栄誉とされる「共和国英雄」の称号を得た工作員もいたという。

北朝鮮による対南侵攻にとって最大の脅威は沖縄などに駐留する米軍だ。元幹部によると、日本全体を米軍を支える「補給基地」とみなし、米軍に先制するため、開戦前の対南テロに加え、対日同時テロが策定されたという。

原発が最重要ターゲットとされたのは、爆破すれば、「甚大な損害を与えられ、核兵器を使う必要がなくなる」(元幹部)との思惑からだという。さらには、広域に放射能が拡散することで「日韓両国民の間に戦争に反対する厭戦(えんせん)ムードが広がり、日米韓の戦意をそぐ政治的効果を狙った」と元幹部は説明した」
(引用終わり)

「作戦のため、現地の協力者らが施設周辺を撮影するなどし、毎年、情報を更新。特殊工作員が潜水艇で日本に上陸、施設内に忍び込んで情報収集することもあったという。情報を基に施設を忠実に再現した模型が作られ、机上演習が重ねられた」というくだりには、暗澹とさせられる。何度もいうが、日本は原発を持つ資格のない国なのである。

北朝鮮の軍人スパイは原発敷地内に入って調べていた。それは当然で、 3・11以前の日本の原発は、他の一般の発電施設と同じような警備で、そのあまりの無防備・無警戒ぶりに呆れた米国から警備改善の要請があり、しかしそれを政府も役人も先送りしてきていた。

また、記事には「北朝鮮による対南侵攻にとって最大の脅威は沖縄などに駐留する米軍だ。元幹部によると、日本全体を米軍を支える「補給基地」とみなし、米軍に先制するため、開戦前の対南テロに加え、対日同時テロが策定された」とあるが、これも軍事的には当然考えられることだ。

北朝鮮にとっての最大の脅威は沖縄駐留の米軍である。その米軍を日本本土が支えている。それなら日本本土の原発を狙い、日本全土の厭戦ムード、反戦ムードを引き起こすというのは、軍事的には、当然、考えられることだ。

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