今号では、多くの国民が願っているわが国の、脱原発を阻害している要因について考えてみよう。そして脱原発を成し遂げるには何が必要かの答えを出すことにしよう。

再稼働をめぐって、野田は、9月21日の記者会見で「原子力規制委が再稼働について主導的な役割を果たす」といい、原子力規制委が再稼働そのものの判断も下す、と受け取れる発言をしていた。

無責任な政府は、原発再稼働の是非についても規制委員会で判断してほしいとの立場をとりたいのである。まったく姑息な責任転嫁である。

これに対して、国民と野党の反対を押し切ってできた原子力規制委の田中委員長は、10月3日に、早速「再稼働判断には関与せず」と言い放った。これも責任転嫁である。逃げたのである。田中はこういった。

「安全性の技術的判断はするが、電力供給や経済状態を考慮した再稼働判断や地元の合意形成は、電力会社と経済産業省が担当すべきだ」

原子力規制委は、原発の安全性についての判断のみを行うというのだ。

民主党の無責任体質、野田の責任転嫁が、原子力規制委員会も染め上げたのである。政治家が自分たちに責任を押しつけて逃げるのなら、自分らも逃げて、政治家と会社に再稼働の責任を押しつけよう。つまり原子力規制委員会という組織は新たな無駄遣いを増やしただけである。

田中はただ逃げているだけだが、結論を先にいってしまえば、原発問題は首相が前面に出てやらないと解決はしないのだ。米国との交渉があるからだ。このことについては後で詳述しよう。

ところで、新党の国民の生活が第一では、3つの緊急課題を掲げている。

1 脱原発

2 反増税

3 地域主権

がそれである。

この3つの緊急課題を、どういう順番でどのような表現で国民に訴えるかについて、党内には様々な意見があって、議論があったらしい。

その結果、「国民の生命と財産を守る」という原点から、

1 「いのち」を守る脱原発

2 「暮らし」を守るための反消費税増税

3 「地域再生」を実現する地域主権の確立

という順番になったということである。

国民の生活が第一は、「エネルギー政策の大転換」で、10年後を目途にすべての原発を廃止する、という政策を掲げている。

日本の政党で、福島から住民が避難した土地の分だけ、日本の国土が失われた、という観点を出したのは、この政党だけである。

脱原発に関して、小沢一郎は、自分は「反核」のイデオロギーから脱原発を主張しているのではない、政治家が解決すべき現実の問題として、脱原発以外に選択肢がないからだ、述べている。

つまり、小沢は、使用済み核燃料をはじめとする高レベル放射性廃棄物を最終的に処理する技術が、日本はもちろん、米英仏露中の核大国でもまだ確立されていないことを、脱原発しか選択肢がないことの理由とする。

この続きは、

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