このページは、2017年7月15日に更新しました。

『兵頭に訊こう』は、現在の国内外の重要問題について、最新の情報と考え方(批評)を、見やすく、わかりやすいことに注力して発信しています。

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漱石漱石

人間は弱い生き物です。だから権力を監視するメディアや野党は、自らに規制を加えないといけません。権力はその規制を壊そうとします。しかし、権力の設定する饗応は受けてはならないのです。繰り返しますが、人間は弱い生き物なのです。

このページの要旨

日本では、「記者クラブ」メディアが首相の酒席に応じ、昭恵の店にまで通い続ける。
国対は、酒席はもちろん、外国旅行まで共にしていた。
共謀罪を、安倍の逃亡のために、会期内で決められたあとである。
普通の神経があったら、与野党国対が揃って外国旅行に行くなど考えられぬことだ。
村上誠一郎は、官邸が内閣人事局を通じて各省庁の幹部職員約600人の人事を掌握することで、霞が関の崩壊を招くと強く反対した。
この懸念がまさに的中してしまったのが、今回の加計学園を巡る問題である。

内閣人事局には、ひとつの絶対的な条件が必要だ。
それは、ときの総理が、間違っても身内びいき・縁故主義(ネポティズム)の政治に走らない、立派な人物だということだ。
そうでなければ、内閣人事局は独裁のツールになってしまう。
いまは、自民党独裁と官僚独裁とではどちらがマシか、といった低レベルの選択肢しかない。
なぜ自民党はかくも自由さを失い、また所属議員が劣化してしまったのか。
村上誠一郎は、「小選挙区比例代表並立制」「派閥の弱体化」「郵政選挙」の三つの要因があると指摘する。

芥川芥川

憎むべき権力の悪を、いつの間にか自分も犯してしまう。そうしないためには、権力との距離を保つことが大切ですね。権力は絶えず誘惑してきますから、断ることがひとつの闘いになってきます。権力と酒を飲んでも、旅しても、自分は誘惑されないから大丈夫というのは、人間を知らないのです。

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1 はじめに

前回、鉄瓶を使ったコーヒーの飲み方を紹介したところ、ブログへの来場者がいつもより400名ほど多かった。
これには驚いた。

兵頭といえば、政治評論を中心に難しいことばかり書いている。
それが、今日はコーヒーの飲み方か。
政治を語れ、とお叱りを受けるかと思っていたら、そうではなかったので、ほっとした。

わたしの表現のテーマは<優しさ出前>なのである。
購読者の健康と長寿を願って、今後もたまに食と健康の問題を取りあげる。

『兵頭に訊こう』にも、「食と健康・危険な食べ物」のカテゴリーを作ってある。

前回のメルマガで、これも書いておくべきだったと気付いたことがあった。
それは、わたしが、ペルーコーヒーの粉に鉄瓶で沸かしたお湯を注ぐだけ、と書いたことから、日頃、インスタントコーヒーを飲んでおられる方に、誤解を与えたかもしれない、と思い至ったのである。

正確にいえば、ペルーコーヒーの粉を「フィルターに入れて」鉄瓶の熱湯を注ぐ、ということだ。
フィルターのことを書き忘れていた。

また、鉄瓶でお湯を沸かすときは、側にいて、フタをとったまま沸かした方がうまくいく。

鉄瓶の沸騰は、急速にきて、吹きこぼれるからだ。

さて、自民党は、13日に、安倍晋三出席の閉会中審査を受け入れると民進党に伝えた。

つまり、自民党国対は安倍出席の閉会中審査を拒否して見せる。
これを民進党国対の山井が公表する。
すかさず安倍が出席表明。
「安倍スゲー」となって安倍支持率の回復を狙う。

こういう流れのようである。何とも幼稚でこしゃくな政治をやる連中だ。

森友・加計学園事件を通じて、露骨なほどに明確になったことは、自民・民進の二大政党を中心にした日本政治の劣化である。

与党と官僚は、総理の犯罪をひた隠す。
それに対して安倍晋三は論功行賞の人事で報いる。
悪が栄え、善は滅びる政治を、政権トップがぬけぬけと行う。

そんななか、こんなツイートが出てきた。
7月11日のことである。

2 自民党を劣化させた安倍晋三

冨永格

首相出席の閉会中審査について、官邸幹部「出席したら同じ質問を繰り返されて支持率が下がる」自民幹部「出席したからといってどうなるのか」…開催に消極的な竹下自民国対委員長は、18日から各党国対メンバーと欧州視察を予定している(朝日4面)

つまり、わたしがこれまで剔抉してきた安倍―山口―神津(連合会長)―野田―蓮舫翼賛スシ友体制が、ここにもよく顕れている。
国民は炎天下で「安倍やめろ」「共謀罪廃止」と声を振り絞って闘っている。
それを国対が与野党仲良く夏休みの外国旅行である。

欧米のジャーナリストは、権力からコーヒー1杯もごちそうにはならない。
この距離のとり方が、権力監視の前提になるからだ。

日本では、「記者クラブ」メディアが首相の酒席に応じ、夫人の昭恵の店にまで通い続ける。

かと思ったら、国対は、酒席はもちろん、外国旅行まで共にしていたのである。
もちろん税金を使ってだ。

共謀罪を、安倍を逃亡させるために、会期内で決められたあとである。
普通の神経があったら与野党国対が揃って外国旅行に行くなど考えられぬことだ。
野党の国対には、国民に恥じ入る気持ちはないのだろうか。

村上誠一郎は「安倍首相が自民党を劣化させた」(『文藝春秋』2017年8月号)のなかで、次のように書いている。

私は、2014年に国家公務員法の改正が行われた際には、官邸が内閣人事局を通じて各省庁の幹部職員約600人の人事を掌握することで、霞が関の崩壊を招くと強く反対しました。

昨年上梓した『自民党ひとり良識派』(講談社現代新書)でも、次のように警鐘を鳴らしました。

公務員法改正は能力本位にするためだと言いますが、政権に異を唱えるような言動をすれば、人事権をいつでも発動できるという脅しが効いています

極論ですが、許認可や補助金の交付などが時の権力者の意向によって左右されやすくなるという危険性をはらんでいるのです

残念ながら、この懸念がまさに的中してしまったように見えるのが、今回の加計学園を巡る問題です。

さらに、一連の行政文書について「間違いない」と証言した文部科学省の前川喜平前事務次官に対する人格攻撃も、目を背けたくなるものでした。
事務次官まで務めた人物が、覚悟を決めて捨て身で発言している。
決して私怨や意趣返し、パフォーマンスでやっているわけではないのは、誰が見ても明らかでした。

その覚悟は謙虚に受け止め、事実関係の調査に即座に取り組むのが筋なのに、「怪文書」と切って捨てるなど言語道断です。

あのようなことを許せば、日本における正義や民主主義はなくなってしまいます。

3 内閣人事局で自爆した安倍晋三

こういう村上誠一郎のような誠実で勇気のある存在が、自民党への信頼を辛うじてつなぎ止めているのだが、安倍にはわかっていないだろう。

批判されることに極端に弱く(これは民進党の蓮舫執行部も同じである)、批判する者を「こんな人たち」と敵視し、排除しようとする。
だから安倍はとても幼稚で、成長しないのである。

もともと内閣人事局は、政治主導の目的のもとに作られたものである。
しかし、これには、ひとつの絶対的な条件が必要だ。
それは、ときの総理が、間違っても身内びいき・縁故主義(ネポティズム)の政治に走らない、立派な人物だという条件だ。
そうでなければ、内閣人事局は独裁のツールになってしまう。

しかし、そんな立派な政治家が、この国のトップに立つことは、小選挙区制のもとでは、もうあり得ないのではないかとわたしは思っている。

いまは、自民党独裁と官僚独裁とではどちらがマシか、といった低レベルの選択肢しかない。

両者とも保身と金儲けを考えている連中がほとんどだが、試験を受けている分、頭の良さでは官僚だろう。

そんな低次元の選択肢しか、わたしたちにはないのである。

バカで狂気でビョーキの男(今後も出てくるだろう)を独裁者にするわけにはいかないから、この内閣人事局は廃止した方がよい。

内閣人事局は、菅義偉―萩生田光一内閣人事局長(内閣官房副長官)のラインで動く。
しかし、裏から安倍の意向が菅義偉に伝わることは確実である。
結果的に、各省庁の幹部職員約600人の人事は、安倍晋三が決めることになる。
その結果、森友・加計学園事件は起きたのである。

村上誠一郎はこうも書いていた。

なぜ自民党はかくも自由さを失い、また所属議員が劣化してしまったのでしょうか。

私は大きくわけて「小選挙区比例代表並立制」「派閥の弱体化」「郵政選挙」の三つの要因があると思います。

小選挙区比例代表並立制は、当時いつでも総理大臣になれると言われていた小沢一郎氏が、自分が総理になったときにどうしたら党内を抑えられるかを考え抜いて作った選挙制度です。

政党助成金という資金と公認権。
この2つを党の執行部が握り、すべて管理するのです。

中選挙区時代には、自民党候補は党内の他派閥の候補者と激しく競い合う必要がありました。
ところがいまは 、公認されれば、特段優秀な候補者でなくても自民党への追い風に乗って当選できてしまう。
そうした状況下では派閥が弱体化するのは必然です。

そして極めつけが2005年の郵政選挙でした。
小泉総理が「刺客候補」を送り込んだことは、今も党内のトラウマになっています。

トップに逆らえば公認を外され、刺客を送られ、人事でも冷遇される。
権力の一極集中が極まりました。

村上誠一郎は、自民党が自由さを失い、所属議員が劣化してしまった要因として、次の3点を挙げている。

(1)「小選挙区比例代表並立制」

(2)「派閥の弱体化」

(3)「郵政選挙」

(1)について村上は、「小選挙区比例代表並立制は、当時いつでも総理大臣になれると言われていた小沢一郎氏が、自分が総理になったときにどうしたら党内を抑えられるかを考え抜いて作った選挙制度です」と書いている。

それもあるのかもしれないが、むしろ政権交代のしやすいシステムの構築に眼目はあったのかもしれない。
小沢は、いたるところでそのことを強調している。

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与謝野晶子与謝野晶子

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