このページは、2017年6月20日に更新しました。

『兵頭に訊こう』は、現在の国内外の重要問題について、最新の情報と考え方(批評)を、見やすく、わかりやすいことに注力して発信しています。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

漱石漱石

前川喜平が出会い系バーに調査に通った件は、大いに愉快でした。人々の反応が愉快だったのです。人間はみんなヨタだぜ。これも一理ありますが、ヨタでない人もいるのです。ヨタを生きている安倍や菅といった権力者から見ると、前川はしゃくに障る人間なのですね。権力は自分の方が上だったために、憎悪にまで昇華してしまいました。この人間心理を扱った文学は、古今東西、たくさんあります。

このページの要旨

前川喜平が通ったボランティアの夜間中学の私塾。
次官ともなれば、退官後に渡りを繰り返し、何億もの退職金を得る官僚もいる。
それをやらず、さらに権力の腐敗を告発するのは、なかなかできることではない。
前川喜平は、今後、どのような道を歩むのか。
晴れがましい舞台に立って活躍することを願いたいが、そうしないかもしれない。
それこそ地味に、一介の蒼氓として、恵まれない人々のために尽くす道を歩むのかもしれない。

加計学園は、“加計ありき”で国家戦略特区の事業者に認定された疑いは強まる一方だが、問題はそれだけではない。
BSL3施設は、結核菌や狂犬病、鳥インフルエンザなどのウイルス・細菌を扱う実験施設で、WHOの指針によれば「建物内の交通が制約されていない区域と切り離されなければならない」と定められている。
にもかかわらず、今治の獣医学部では、厳重な管理を要する施設が隔離されていないのだ。

芥川芥川

安倍―加計の関係で、単純に教育施設が作られるとは思えませんね。なぜ獣医学部にふたりがこだわるのか。「男たちの悪巧み」を、もっと深く考察した方がいいと思いますね。

・・・・・・・・・━━━━━━☆

1 前川喜平と夜間中学

三バカ大臣のひとり、山本地方創生相が前川喜平に対して「(行政が歪められたというなら)抵抗して証拠を示さなきゃいけなかった」と語った。
安倍晋三の加計孝太郎に対する便宜供与、利益誘導の、山本は先兵となっていたのだから、お前が反対しなかった、とは屁理屈である。

前川を前にしたら何もいえないくせに、しかも閉会間際にこんなことをいうから三バカと揶揄されるのだ。
前川喜平は証人喚問に出たがっているのだから、それこそ証人喚問に来てもらい、対決したらいいではないか。

加計学園事件の闇は深い。
総理による腹心の友への、便宜供与、利益誘導といった問題の他にも、さらに深い闇がある。
それを書く前に、前川喜平の誠実さに触れておこう。

『東京新聞』(2017年6月13日)に「私塾「福島駅前自主夜間中学」 震災でも途切れず8年目」が載っていた。

さまざまな事情で義務教育を修了できなかった人のための学びの場、自主夜間中学が福島にもある。
「自主」と付くのは、元教員などのボランティアが手弁当でつくり上げ、続けている私塾だからだ。
学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題で「行政がゆがめられた」と訴えている前川喜平・前文部科学省事務次官も、ここに通ったボランティアの一人だった。
何を求めたのか。
答えを探して、授業の様子を見せてもらった。

JR福島駅に近いビルの一室。
午後6時に自主夜間中学は始まった。
教師と生徒、一対一の学習が原則で、6組ほどのペアが肩を並べて教材をのぞき込む。
英語のアルファベットを学ぶ組、新聞を材料に時事問題を読み解く組など。
休憩を兼ねた15分のお茶タイムを挟んで2時間、静かだが熱気に満ちた学習が続いた。

生徒の年齢は20代から80代まで。
教師役は、教員を定年退職した人が多い。

運営母体の「福島に公立夜間中学をつくる会」が活動を始めたのは2010年8月だった。

文科省が設置した公立夜間中学は全国に31校。
大部分が首都圏、関西圏に集中し、東北以北には一つもない。

設立メンバーの大谷一代さん(54)は、7年前に亡くなった実弟が不登校の末に苦しむ姿を目の当たりにした。
「弟と同じ境遇の人たちを救いたい。夜間中学を」と仲間に呼びかけたのが、きっかけとなった。

自主夜間中学は月に4回。
授業料は無料。
東日本大震災があっても途切れず、生徒は20人ほどに増えた。

この小さな私塾に、思いもよらぬ「贈り物」があった。

前川氏の講演「夜間中学と日本の教育の未来」を東京で聞いた大谷さんが「ぜひ、福島でも」と直談判した。
前川氏はあっさりと快諾。
今年1月14日、文科省事務方のトップが福島を訪れ、講演が実現した。
このとき関係者を驚かせたのは、前川氏が「退省したら福島の夜間中学の活動に参加したい」と申し出たことだった。

前川氏が天下り問題の責任を取って辞職したのは、この約一週間後。
そして2月1日、今度はボランティアとして福島に姿を見せた。(「私塾「福島駅前自主夜間中学」 震災でも途切れず8年目」

2 定時制の厳しさ

わたしも公立の定時制高校で教鞭を執ったことがある。
前川喜平が通ったボランティアの私塾とは違うが、夜学であり、厳しい修学環境という点では同じだ。

わたしは、体調を崩して3年ほどで昼間に異動した。

定時制高校に通学する生徒もたいへんだが、教師も厳しい。
定時制の教師は勤務時間が短くて、昼間は仕事がなくて楽だろう、というのは、まったくの勘違いである。

わたしが希望して定時制高校に異動したのは、30代の後半だった。
いわば体力的にもギリギリの年齢で、教師になったからには定時制も知っておきたいと思って、異動を希望した。

あいにくと遠方の学校しか担当教科の空きがなく、学校まで2時間もかかった。
自宅で昼食を済ますと、早々に家を出た。
バス、電車、徒歩と2時間ほどの通勤が始まる。
教師間の申し合わせで、生徒が2日続けて休んだら職場訪問することになっていた。学校に着くと、3~4時頃には職員室にほとんどの教師が揃い、仕事をしていた。

夜の9時半ころに授業が終わる。
それから生徒の面談やクラブ活動をこなし、早いときで10時半ころ、遅いときは12時前に学校を出て、終電に間に合うように駅に走る。

各駅停車に飛び乗り、途中で快速に乗り換え、また各駅に乗り換えて、目的の駅で下車する。
一斉に降りた客がタクシー乗り場めがけて階段を走って上る。
もう終バスもなかったからである。

毎日、タクシーを10分から30分待ちで拾う。
家に辿り着くと午前様のことも多かった。

それまでのにぎやかな夕食が忘れられず、軽く食事をとる。
これがよくなかった。
朝、胃がもたれたうえに、夜に神経を使う生活からバイオリズムが狂ってしまった。
とうとう3年目になると、学校に歩きながら頭痛や立ち眩みに襲われるようになった。

それでやむなく昼間の学校に異動希望を出した。

そういうことから、前川喜平がボランティアとはいえ、夜間中学で教えていたことに親しみを覚える。

このエピソードは、出会い系バーよりも前川喜平の人物の確かさを裏付ける。安倍や菅は、けっしてこういうことをやらない。

次官ともなれば、退官後に渡りを繰り返し、何億もの退職金を得る官僚もいる。
それをやらず、権力の腐敗を告発するのは、なかなかできることではない。

前川喜平は、今後、どのような道を歩むのか。
晴れがましい舞台に立って活躍することを願いたいが、そうしないかもしれない。
それこそ地味に、一介の蒼氓として、恵まれない人々のために尽くす道を歩むのかもしれない。

いずれにしても応援し続けたいものだ。

3 加計学園の闇

前川喜平と安倍晋三。
これほど何もかもが真逆の人物も珍しい。
その知性、その正義感、国民主権の認識、思想のスケール。
あまりに違いすぎて比べるのも前川に失礼なほどだ。

『日刊ゲンダイ』(2017年6月17日)に「住民も恐々 加計学園獣医学部に「バイオハザード」リスク」が載っていて、これは重視すべき記事である。

今治市に建設中の加計学園の獣医学部キャンパス。
“加計ありき”で国家戦略特区の事業者に認定された疑いは強まる一方だが、問題はそれだけではない。

13日、参議院厚労委員会で民進党・川合孝典議員が、厚労省健康局長との質疑でこう発言して物議を醸した。

(キャンパス内の)学生教室のあるビルの5、6階にバイオセーフティーレベル3(BSL3)の施設を設置するという情報がある

■獣医学部学部長候補の説明は?

BSL3施設は、結核菌や狂犬病、鳥インフルエンザなどのウイルス・細菌を扱う実験施設で、WHOの指針によれば「建物内の交通が制約されていない区域と切り離されなければならない」と定められている。
にもかかわらず、今治の獣医学部では、厳重な管理を要する施設が隔離されていないのだ。

「委員会で発言したとき、与野党問わず驚きの声が出ました。
感染すれば重篤化の恐れのあるウイルスを扱うデリケートな施設を、居住スペースや教室のあるビルの中に造るのはオカシイでしょう。
仮にBSL3の施設を造ったとしても維持費や実験費用を考えると、ウイルス実験ができない、ということになりかねません。
“最先端のライフサイエンス研究”を標榜するために既成事実をつくっているだけじゃないですか」(川合孝典議員)

さすがに大学側のリスク管理に地域住民は不安を隠せない。
4月11日に今治市内で行われた住民説明会で、獣医学部学部長候補の吉川泰弘氏はウイルスが漏れ出るリスクについて「私は過去の経験において大丈夫でした」の一点張り。
まるで説明になっていないのだ。

愛媛県議の福田剛氏がこう言う。

「今治市はキャンパスの図面を持っているが、『大学設置の審議中だから』という理由で出してくれず、4月の説明会以後、住民に対して獣医学部に関する説明は一切ありません」

このまま加計学園の獣医学部を開学させて本当にいいのか。(「住民も恐々 加計学園獣医学部に「バイオハザード」リスク」

・・・・・・・・・━━━━━━☆

(メルマガの公開はここまでです。申し訳ありません)

※メルマガのご案内

こんにちは!

有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信している兵頭と申します。

2011年10月1日より『兵頭正俊の優しさ出前』(月額:864円(税込)/配信サイト:まぐまぐ)を配信開始しました。

月・水・金・それに、ほぼ週に1回の号外を配信しております。
実質、週に4回の配信になります。

わたしの強みは、商業ジャーナリズム、「記者クラブ」メディアから自立していることから、政権にも企業にも遠慮なく真実を語る位置を確保していることです。

わたしは若い頃に吉本隆明の『試行』に作品を発表していました。
この『試行』自体が、そのような問題意識に貫かれた同人誌でした。
位置のとり方の大切さはわかっております。

与謝野晶子与謝野晶子

そうです。
何を書くか、よりも、誰が書くか、ですね。
どんな位置にいる、誰が書くか、が大切なのです。
それは、ほんとうのことを言えるかどうかの違いになってきます。
この位置は、競合する表現者には同じステージで真似できない強みになるのですね。
「こんにちは! 有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』を配信している兵頭と申します」って、それだけ? あいかわらずぶっきらぼうですね。
若い人たちは、あなたのことを何も知らないのだから、もっときちんと自己紹介しなくちゃ。
せっかく「プロフィール」を書いているのだから、リンクを張っておきますね。

また、教師をやっていたことから、わかりやすく表現することには通じており、多くの読者の方からわかりやすいという声を聞いています。

太宰太宰

わかりやすいというのは、論理的ということね。
その論理も、説得する論理ではなく、納得させる論理でなければいけないのだろう。
それでどうしてもある程度の長さが必要になる。
ぼくが長編を書いたのも、そのためさ。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。
そして、「記者クラブ」メディアの情報操作と国民洗脳を対象化し、あなたを現在とは違うステージに招待します。

確かに、わたしはテレビなど晴れがましい舞台には出ておりません。

しかし、わたしの書いた文章は、グーグルの検索でもあちこちで上位に出ております。

ツイッターでは3万を超えるフォロワーに支持されており、無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』は殿堂入りを果たしております。

価格以上の価値があると自信があります。
ぜひ購読のご検討をお願い申し上げる次第です。

なお、別に無料メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』PC用と、内容は同じ 携帯用 を2011年8月29日より、「まぐまぐ」から配信しております。

無料で、ほぼ週刊です。
(体調を崩したとき、それに正月や5月の連休、お盆には、お休みをいただきます)

携帯の送受信の制限を考慮して、分割して送信するように改善しました。

ご登録をよろしくお願いします。

なお、メルマガはテキストファイルであり、このブログ掲載の画像などはありません。

また、このブログ掲載の文章は、メルマガの一部であり、ブログ用に編集してあります。
© GIHYO