このページは、2017年6月3日に更新しました。

『兵頭に訊こう』は、現在の国内外の重要問題について、最新の情報と考え方(批評)を、見やすく、わかりやすいことに注力して発信しています。

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漱石漱石

わたしは『彼岸過迄』で、「市蔵という男は世の中と接触する度に、内へととぐろを巻き込む体質である」と書きました。いまの民進党の体質がそうなのでしょう。自分の未熟や失敗はさておき、国民を信じられなくなっており、内へととぐろを巻き、自民党と取り引きを重ね、苦しみながら惨敗の道をひた走っているように見えます。

このページの要旨

加計学園は、30年4月開学を前提に進めている、という回答が前川喜平のもとに返ってきた。
なぜ急ぐ必要があるのか。
しかも、その理由が『総理のご意向だと聞いている』という。
こういう強い言葉はこれまで聞いたことがなく、プレッシャーを感じなかったといえば嘘になる。

この無謀な一気呵成の加計学園開校は、安倍の任期中にすべての既成事実を作ってしまい、次の政権から認可を取り消されることのないようにするためだった。
麻生太郎まで懸念し、反対していたというから、きわめてムリ筋の便宜だったのである。

野党は、安倍昭恵と前川喜平の証人喚問が実現するまですべての国会審議を止めるべきだろう。
自民・民進の審議入り合意のワンパターンは、与党勝利のお約束の道である。
民進党は、それを根底で決めている安倍―神津(連合会長)―野田―蓮舫翼賛体制を克服しなければならない。

芥川芥川

旧民主党壊滅のA級戦犯たちは、一度引き下がって、内へととぐろを巻いていたのですが、すぐに前面に出てきました。かれらは守りにつくので、けっして共謀罪を止めることはできないでしょう。

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1 議論ではなく命令

『週刊文春』のインタビューで前川喜平はこう答えていた。

「(加計学園が 注 : 兵頭)平成30年(2018年)4月開学ということは、この時点で開学1年半前。
通常ならば、教員や学生の確保、カリキュラムの準備、研究施設の整備を進め、設置認可に向けた「下審査」を行っている段階です。
ところが、準備がそこまで進んでおらず、1年半後の開学は厳しい状況だった。
松野大臣も同じ認識だったのでしょう。

また、獣医師会に近い麻生先生や森先生が反対しているということは、私も担当職員から聞いていましたが、大臣も非常に懸念していました」

(中略)

もともと30年4月開学を前提に進めている、という回答が返ってきたわけです。
なぜ急ぐ必要があるのか。
しかも、その理由が『総理のご意向だと聞いている』というのです。

これは藤原審議官の表現であって、本当の総理のご意向なのかどうか確認のしようがありませんが、ここまで強い言葉はこれまで見たことがなかった。
プレッシャーを感じなかったと言えばそれは嘘になります

「役所主導の告示でも、党の手続きにかけるケースは多々あります。
文科省マターで最も有名なのが、学習指導要領。
党の文部科学部会にかけ、与党のご意見を聞いてきました。
「告示だから不要」は一般的なルールではないのです。

そもそも特区での規制改革を認めるかどうか、という段階では、内閣府が党の内閣部会にかけるべき話です。
松野大臣は、そこに文科部会や農水部会の議員も来てもらって議論すべきではないか、ということを気にしていた。

ところが、内閣府はその手続きすら必要ないという。
こちらの懸念は一蹴された形でした

つまり、時間のかかる党の手続きを省き、一気呵成に進めよと文科省の尻を叩いているのだ。
文書では、やり方も「指南」している。

<「国家戦略特区諮問会議決定」という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。
平成30年4月開学に向け、 11月上中旬には本件を諮問会議にかける必要あり>

「これでは『農水省や厚労省が需給見通しを示さなくても、「総理からの指示だからやりました』と説明できるでしょう? 文科省の責任にはなりませんよ』というふうに読めます。
よほど内閣府は獣医学部新設を急ぎたかったのでしょうけれど、そんな無責任なことができるわけがありません」(「「総理のご意向」文書は本物です」文科省前事務次官独占告白」)

この動きの背景に流れているのは、明らかに安倍晋三の手法だ。
その手法の特徴は次の6点である。

2 安倍晋三の手法

1 あまり賢くなく、やろうとしていることに必ず論理破綻がある。

(1)獣医師の教育訓練を向上させるためには、歴史や実績のある既存獣医学部の充実や定員増で対応した方が、うまくいく。
新規の学部設置では、新しい需要に対応できない。

(2)人間も動物も減少傾向にあるうえに、四国は、畜産、酪農が盛んではない。
獣医学部が近辺にないのは、需要が四国にないからであって、加計学園の獣医学部新設は、必ず破綻する。

民進党の桜井充の調べでは「今治市は96億円の税金を使って、税収増は3000万円。
回収に320年もかかる」という。
しかし、そこに至る前に人も動物もこの国では減少傾向にある。
国立社会保障・人口問題研究所の予測では、このままの少出生率が続くと、2500年頃には日本にはひとりの日本人もいなくなる。
2500年というと、あと483年後である。
つまり今治市の回収はほぼ不可能である。

2 政策の動機は、私利私欲、身内びいき・縁故主義である。

3 論理や議論、党の手続きを積み重ねるボトムアップの改革を嫌う。
総理のご意向に従え、といったトップダウンを好み、一気呵成にやろうとする。

4 邪魔者を排除、消していく。
加計学園に関しては、石破茂や吉田大輔・前高等教育局長、前川喜平などがいる。

5 利権政治であり、自分の任期中に「完結」させるために拙速に陥る。

6 森友・加計学園事件とも、はじめに結論ありきで進み、結論のスケジュールに沿って、あとは形式的な会議が存在する。

以上の6点であるが、森友・加計学園事件とも、取り憑かれたように校舎建築に突き進んでいるのは、安倍政権が終われば、認可は取り消される可能性があったためだ。

森友学園は、もしうまく行けば今頃は開校していた。
加計学園も来年(2018年)4月開学である。

加計学園にいたっては、「開学1年半前。通常ならば、教員や学生の確保、カリキュラムの準備、研究施設の整備を進め、設置認可に向けた「下審査」を行っている段階」なのに、「準備がそこまで進んでおらず、 1年半後の開学は厳しい状況だった」。

この無謀な開校は、安倍の任期中にすべての既成事実を作ってしまい、次の政権から認可を取り消されることのないようにするためだったとわたしは見ている。

麻生太郎まで懸念し、反対していたというから、きわめてムリ筋の便宜だったのである。

「総理のご意向」とは、藤原審議官の言葉だが、受けた前川としては、「ここまで強い言葉はこれまで見たことがなかった。プレッシャーを感じなかったと言えばそれは嘘になります」というほどの言葉だった。

「「国家戦略特区諮問会議決定」という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。平成30年4月開学に向け、 11月上中旬には本件を諮問会議にかける必要あり」というのは、安倍政治の本質を実に正確に切り取っている。

はじめに平成30年4月開学があり、あとはその目標にあわせて「国家戦略特区諮問会議決定」のスケジュールが決められていく。

3 安倍―神津(連合会長)―野田―蓮舫翼賛体制

今日から共謀罪が参議院で審議入りした。

民間人の籠池泰典、前川喜平が犠牲を払って森友・加計学園事件を告発している。
それに見合った決意と戦術が野党にないように思われる。

野党は、安倍昭恵と前川喜平の証人喚問が実現するまですべての国会審議を止めるべきだろう。
自民・民進の審議入り合意のワンパターンは、与党勝利のお約束の道である。
民進党は、それを根底で決めている安倍―神津(連合会長)―野田―蓮舫翼賛体制を克服しなければならない。

日本の労働環境を劣悪にしているものが3つある。

連合と電通と自民党である。

この三者と決別できなければ、民進党の明日はない。

民進党には、連合に幻想をもっている政治家が多い。
しかし、加盟組合員数約680万人のなかには、自民党支持者も公明党支持者もいる。
左翼も右翼もいて、そういった人たちは最初から民進党には投票しない。
さらに選挙に関心を持たない者もいて、棄権する。

民進党が国会で自民党と政策論争ができないのは、ほぼ同じ政策だからだ。
民進党は何かといえば対案・審議入りをいうが、これは敗北の業務連絡のようなものだ。

国会は多数派を自民党が採っている。
対案・審議入りで多数決になれば自民党が勝つに決まっている。
すべてとはいわないが、共謀罪のような歴史的なまでに重要な法案は、「審議入り―採決―自民党勝利」のレールに乗ってはならない。

レールの外から、様々な戦術を駆使して闘わなければ、国民の信頼を取り戻すことはできない。

過去と決別することもできないだろう。

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