終わってしまった国で起きる権力の腐食の事件。その特徴は、暗愚で、退廃的で、国民をバカにしていることだ。

最初にお断りしておくが、このメルマガを書いている途中に、安倍昭恵の名誉校長職辞任の報が入ってきた。

読み返すと、わたしの判断は間違っていないので、その情報を知らずに書いた前半部をそのままにして公開することにした。こういうのもメルマガの妙味である。書いているテーマに、途中で劇的な展開が起きる。

森友学園事件。いよいよ腐食の相貌を呈してきた。

上西(うえにし)小百合のツイートによると、安倍昭恵名誉校長の、森友学園HPからの名前の削除は、

「森友学園広報は「安倍昭恵さんを名誉校長に迎えた事で事態が大きくなっている、園児や小学生を守る為にとりあえず削除した」と昨日私に説明しました。また校長が総裁を名乗る事にも問題があるかもしれないとも語っています」

「森友学園広報は、あくまで園児や生徒を騒動から守る為であって、自民党サイドからの削除依頼ではないとも語っています。詳しい事は記者会見で話すと思います」という。

しかし、これは森友学園の嘘だとわたしは思っている。これまでの籠池泰典の奇怪な言動からして、このような殊勝なことを考えつく人物ではない。また、安倍昭恵の承諾もなしにHPから勝手に安倍昭恵の挨拶と写真を削除することはできない。

削除は安倍昭恵サイドからの要請だと思われる。

それにしても、安倍昭恵は、森友学園の思想教育方針に賛同していた筈だ。それならどうして世間が騒ぎ出したら名前を削除するのか。あるいは辞任するのか。堂々とメディアの前に出てきて、まず国民に説明すべきではないか。身を潜めて嵐の過ぎ去るのを待つ態度は、たとえ一度なりとも校長職を引き受けた者のすることではない。

教育者のものではないといえば、森友学園が運営する塚本幼稚園では、改憲賛成の署名集めをしていた。これは日本中の学校関係者が驚いたことのひとつである。日本中の学校のトップは、ことある毎に、教員に対して教育基本法の遵守を求める。

それがぬけぬけと改憲の署名を学校としてやっていたのだ。

教育基本法の第14条2項には、「2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」とある。

つまり、安倍夫婦は、夫が憲法を破り、妻は教育基本法を破る学校の名誉校長に就こうとしている。似たもの同士と笑って済ませられる問題ではない。

森友学園事件。安倍晋三―安倍昭恵―籠池泰典ラインに特徴的なのは、表面上は日本会議の主義を呟くが、行動は、反教育、金儲けやレイシズム、人間蔑視だということだ。この行動がかれらの本質である。かれらにとって安倍晋三記念小学校の地下のゴミは、宝の山だったのだ。

その全容が質・量ともに深化してきた。森友学園事件は、表面的な安倍昭恵―籠池泰典ラインから、安倍晋三―安倍昭恵―籠池泰典ラインへと移り、さらに安倍晋三 ― 安倍昭恵 ― 財務省(近畿財務局) ― 国交省(大阪航空局) ― 松井一郎 ― 籠池泰典ラインへと深化してきた。

政治が関与しているのは間違いない。

そうでなければ、2012年に5億8000万円で取得申し出のあった際に、価格が低すぎるとして断った物件を、4年後の2016年に1億3400万円で叩き売りする筈がない。金のない森友学園に、ただ当然で売らねばならない、政治の圧力があったのである。

政権与党の腐食の相貌が浮き上がってきた。

絶対的権力は絶対的に腐敗する。それがいま起きているのだ。それにしても安倍晋三の驕りに乗って、妻までもが調子に乗ったというのは珍しい。

普通なら、総理の妻に名誉職が持ち込まれても、夫が退任してから、と辞退するものだ。妻といえども総理の妻として公人であるからだ。それを受けたというのは、いかに安倍周辺のおごり高ぶりがひどいかを物語る。

しかも麻生太郎までもが、何の瑕疵もないと開き直っている。

とここまで書いたところで、安倍昭恵が名誉校長職を辞したニュースが入ってきた。

「衆院予算委員会は24日午前、「安倍内閣の基本姿勢」をテーマに集中審議を行った。

学校法人「森友学園」(大阪市)が国有地を格安で取得した問題で、安倍晋三首相は、昭恵夫人が同地で今春開校予定の小学校の名誉校長を辞任したことを明らかにした。国有地売却や小学校認可については、「私と家内、事務所も一切関わっていない。関わっていれば政治家として責任を取る」と述べ、改めて関与を否定した。

国有地売却、会計検査へ=麻生財務相「適正価格で処分」

同法人が「安倍晋三記念小学校」名で寄付集めをしていたことに関し、首相は「再三断ったのに名前を使われたことは極めて遺憾だ」と抗議し、法人側から謝罪があったと説明した。首相は同法人の籠池泰典理事長と個人的に会ったことはなく、「籠池氏や法人からの政治献金やパーティー券購入も1円もない」と明言した。民進党の福島伸享、玉木雄一郎、今井雅人各氏への答弁。

一方、同法人はホームページに掲載していた昭恵夫人のあいさつ文を削除した。夫人は小学校設立に当たり、「優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ子どもを育てます」などと記していた。

大阪府豊中市にある問題の土地(8770平方メートル)は、鑑定額からごみの撤去費用として約8億円を差し引いた1億3400万円で国から森友学園に売却された。野党側は「不当に安い」(玉木氏)として、政治家の圧力の有無を追及。首相は「他の政治家が関わっていたかどうかは把握しておらず、答える立場にない」と述べる一方、「会計検査院などが徹底して調査すべきだ」との考えを示した。

共産党の宮本岳志氏は、昨年6月の国有地売却に至るまでの法人との交渉記録の提示を要求。これに対し、財務省の佐川宣寿理財局長は既に廃棄して残っていないと説明した」(「昭恵夫人が名誉校長辞任=安倍首相、自身名の寄付集め抗議―国有地格安取得の私立小」『時事通信』2月24日)

安倍昭恵が辞めたことで、ますます森友学園事件への政治家の関与疑惑が明らかになった。

安倍昭恵は、何も恥じることがなければ、教育理念に賛同し、「優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ子どもを育てます」と決意していたのだから、最低限度、国民の前に出てきて、ことの経緯を説明する必要がある。

これは、安倍晋三にとっては、森友学園というトカゲのしっぽを切ったのである。こういうところに、「今だけ、金だけ、自分だけ」の政治が露骨に顕れている。

森友学園事件については、「私と家内、事務所も一切関わっていない」と述べたのだが、政治家の関与の仕方には、直接間接と、様々なバリエーションがある。ただ、いえることは、責任を被りたくない官僚は、けっしてただ同様の国有地売却などしないし、できないということだ。

「「安倍晋三記念小学校」名で寄付集めをしていたことに関し、首相は「再三断ったのに名前を使われたことは極めて遺憾だ」と抗議し、法人側から謝罪があった」というが、これも平気で嘘をつく安倍のキャラを考えると、信じる人はいないだろう。

政治家の圧力の有無については、「他の政治家が関わっていたかどうかは把握しておらず、答える立場にない」と述べるのは、語るに落ちるということだろう。圧力を掛けた政治家がいるのである。

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