朝鮮半島の危機が高まっている。
その危機の、大きなファクターに安倍晋三がなっている。

国内でほとんど指摘されていないことのひとつに、北朝鮮への拉致被害者あるいは北朝鮮在住の日本人安否の問題がある。
安倍晋三はトランプの背中を押して戦争に向かわせているが、もし戦争になれば、これらの日本人が生きて帰国することは絶望的になるだろう。

その非難を避けるために安倍晋三は、いざというときに、拉致被害者の救出について、米国の協力を要請している、と語っている。
そんなことを米国が受け付けないことは明確である。
米国がやるのは米国籍の米国人の救出だけであって、北朝鮮在住の日本人救出はやらない。また、やれもしない。

こういったことを東京の大手(「記者クラブ」)寿司友メディアは、まったく採り上げない。
宗主国の戦争の妨げになるからだ。

4月27日に、安倍晋三が、ロシアを訪問してウラジーミル・プーチン大統領と首脳会談を行った。
あの昭恵同伴だったのには驚かされる。
ロシアでは、まさか森友学園事件も証人喚問も訊かれないので、私人として税金を使える素敵な機会を逃したくなかったのだろう。

ネットでは、安倍晋三が、ミサイルによる北朝鮮のサリン攻撃などと、散々、煽っておきながら、自分は危機から逃げだしたのか、と冷ややかな見方が多かった。
しかし、訪ロで語ったことはもっとひどい。

安倍晋三は、プーチンとの首脳会談で、北朝鮮の軍事行動を自制させるためにロシアの圧力強化を求めた。
北朝鮮をもちだせば外遊の非難をかわせると算段したのだろう。
しかし、これは米国のパシリをみせつけるだけで終わった。
そんな要請などプーチンが聞くはずもない。

ロシアは、北朝鮮の貨物旅客船「万景峰号」を修理し、これから羅先(ラソン)とウラジオストク新設定期路線に就航させる。

中国に代わってロシアが北朝鮮への経済的支援をやるのではないかと見られている。
安倍晋三の訪ロは、それを止めるためだとすれば大義名分が立つ。
これで国内の非難をかわせると思ったのかもしれない。(「安倍首相、きょうプーチン大統領と会談 「北朝鮮圧迫」で協力要請」

プーチンと安倍晋三は、共同記者会見で、次のことを語った。

1 北朝鮮、および各国に対し緊張の高まりにつながる挑発的な行動を避けるよう呼びかけた。

2 両首脳は北朝鮮を巡る緊張の緩和に向け緊密に協力することで一致した。

3 北朝鮮の核開発をめぐる6か国協議の再開を望む。

つまり会談が終わると、いつの間にかプーチンのパシリになったことがわかる。

安倍晋三は記者会見で、「他国が挑発的と捉えかねないあらゆる行動を北朝鮮は自粛してほしい」と述べているが、ここは相変わらず対米隷属のままだ。
これでは局面を動かすことはできない。

挑発し、圧力を加え、圧倒的な武力で威嚇しているのは、米国だからだ。
これで一方的に北朝鮮を悪者にしては、かりに6か国協議を再開してもうまくいく筈がない。

プーチンのように、米国と日本を含むすべての関係国政府が、好戦的な発言をつつしみ、平和的かつ建設的な対話を目指さなければダメなのだ。
安倍は米国に対しては何もいえない。
思考停止である。
ただ後からついて行くだけだ。
これでプーチンに北朝鮮問題を持ち出すこと自体が、自分を知らなすぎるといわねばならない。(「緊張緩和へ日本とロシアが緊密協力、挑発回避呼び掛け」

もともとロシアは安倍晋三のロシア訪問を冷ややかに見ていた。

本来、ゴールデンウィークの総理や各大臣、国会議員の外遊は、実質的には遊びである。
それも税金を使った遊びだ。
それでもともと安倍晋三の外遊には、他の国も入っていた。
しかし、朝鮮半島の危機によって、国民の批判が高まることを恐れ、ロシアで北朝鮮問題を話し合えば批判をかわせるだろうと日程が短縮されたのである。

ロシアの次には英国訪問が予定されている。
英国ではロシアで出された共同声明とは、まったく異なった北朝鮮批判の声明がだされるにちがいない。
ころころと行く先で相手にあわせて姿勢を変えていく。
恥ずかしいトップなのだ。(「欧州は待つ なぜ安倍首相は欧州歴訪を短縮したのか?」

中国が北朝鮮に対して提案をしている。
それは核兵器開発作業の一時停止である。
また、米韓には大規模軍事訓練の一時停止である。

これは数少ない有効な提案のひとつであるだろう。
内容は違うが、双方に抑制的な提案をしている。

日本のように、幼稚な対米隷属をやっていたのでは、北朝鮮を戦争に追い込むだけだ。
日本が主張しているのは、北朝鮮への制裁と経済的な圧力の強化一本槍である。
それで中国に対しても、北朝鮮への燃料や石油関連物質の輸出を停止するよう求めている。

北朝鮮は米国とその同盟国が北朝鮮に対する威嚇行為を続ける限り、先制攻撃能力や軍事力の強化を継続すると強調している。
つまり北風ばかりを吹かせては解などみつからない。
現在の日本政府は、かつて太平洋戦争に日本を追い込んでいった米国と同じことをやっている。「北朝鮮に核兵器開発作業の一時停止を提案=中国総参謀部」
「日本が、対北朝鮮制裁の強化を要求」

ここで、中国の朝鮮半島への戦略を押さえておきたい。

1 中国は、米国を敵視していない。
逆に米国と北朝鮮との対話促進に努力している。
トランプの仲介の要請に応えたのは、もともとそれが中国の戦略であって、米国の圧力に屈したのではない。

2 中国の安全保障上の必要性から、米軍との緩衝地帯としての北朝鮮の体制存続は譲らない。
このことは今回の危機でも、中国は明言している。
したがって米国が北朝鮮への先制攻撃をやり、北朝鮮が韓国・日本を攻撃して全面戦争になれば、北朝鮮の体制存続のために、中国の参戦は十分にあり得る。

3 北朝鮮の核武装は、日・韓・台の核武装を誘発することもあり、中国は反対である。

4 将来的には、統一された朝鮮半島が実現し、朝鮮半島が核兵器を持たない国家になることを、中国は望んでいる。

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