デジタル・グローバル大企業の将来

物事を判断するときに、もっとも大切なことは状況的に考えるということだ。
これが欠けていると、つまり先験的な理論から入ると、大なり小なり宗教になってしまう。

わたしはこれまで誰かの信者であったことは一度もない。
そのことはおりに触れて書いてきた。
若い頃は吉本隆明の『試行』に書いていたが、60年代から70年代にかけて吉本のまわりにいる人たちは、吉本があまりに巨大すぎて、「吉本信者」といわれていた。
そのときもわたしは信者ではなかった。

人間にはいいところもあれば、悪いところもある。
ダメなことをするときもあれば、いいことをするときもある。
いいところは評価し、悪いところは批判する。
これは当たり前のように思われるが、実はなかなか難しいのである。
それまでの人間関係、しがらみが邪魔をするからだ。

わたしはそういった関係、しがらみを極力作らないようにしているので、常に自由な立場にある。

政治のなかでは相手が変化していく。
消費税増税はやらないといっていた政治家が、政権を取ると、消費税増税賛成に変わったりする。
そこで、一度評価していたのだから、裏切られても評価し続けろ、ずっとぶれずに支持しろというのは無茶である。私の場合は、読者への責任もあるのだ。だからあの政治家は以前は殊勝なことを語っていたが、すっかりダメになった、ということを明確に書いていくようにしている。しがらみを極力作らないようにしているわたしの強みである。

日本には相手がどう変わろうと、ずっとついていきます、といった生き方があって、バカの国だけあって感心されたりする。
だからいつまで経っても日本は学ばないし、変われないのだ。
繰り返すが、わたしは政党や特定政治家の信者ではない。

逆にダメな政治家が、気持ちを改めて、国民の側に立った発言をはじめる。
原発を推進していた政治家が「脱原発」に変わる。
そうなったら、過去がどうであろうと、わたしは褒める。
評価する。
政治家を育てるといった視点が大切なのだ。

薄っぺらな一部の連中がわたしのことを党利党略から、けなしている。
しかし、わたしは一貫して自公を、アホぼん三世こと安倍晋三を批判してきた。
種子、TPP、過労死(高プロ)、水道民営化、カジノと、さらに改憲でも原発でも消費税増税でも、わたしの姿勢は一貫している。
わたしを批判して得点を稼ぎ、くるくると政治的利用対象を変える我が身のつたなさを恥じるがいい。

さて、今日のメルマガでは、グーグル、フェイスブック、アマゾンなど、デジタルグローバル大企業の孕む危険を考えてみる。

ビクター・メイヤーとトーマス・ランゲが、「デジタル企業の市場独占と消費者の利益――市場の多様性とレジリエンスをともに高めるには」という、たいへん状況的な論文を共同で書いている。

(ビクター・メイヤー=ションバーガーは、オックスフォード大学教授(インターネット・ガバナンス・規制)

トーマス・ランゲは、独ブランドアインズ誌テクノロジー担当記者)

この20年で、一握りの巨大テクノロジー企業が、デジタル市場を支配するようになった。
グーグルは世界のインターネット検索のほぼ90パーセントのシェアをもち、世界一のソーシャルメディア・プラットフォームであるフェイスブックのユーザー数は20億を超える。
両社合わせると、オンライン広告市場の半分以上のシェアを握っている。

もとはコンピューターメーカーだったアップルも、いまや売上高で世界最大のモバイルアプリストアを運営し、この分野で約80パーセントの市場シェアをもっている。
音楽定額配信サービスでも世界第2位で、市場シェアは全体の約3分の1に達する。

そしてアマゾンは、アメリカのインターネット通販市場で約50%のシェアをもっている。
巨大な市場シェアをもち、その市場支配力を甚大な利益に変える力をもっている、これらの企業を、エコノミストのデービッド・オーターは「スーパースター企業」と呼んでいる。

スーパースター企業の成功は、ユーザーに大きな恩恵をもたらすと同時に、社会と経済を重大な危険にさらしている。
各社は、自らが集める情報を蓄積し、一元的システムを使って、その巨大ビジネスを動かしているからだ。
このような情報の独占はイノベーションを妨げるとともに、企業がユーザー情報を乱用することに道を開いてしまう。

一元的な管理システムゆえに、予期せぬショックに対するオンライン市場の脆弱性は大きくなり、これによって、経済全体がリスクにさらされる。

企業が市場で強大になりすぎた場合の一般的解決策は、もちろん、企業分割だ。
かつてアメリカの規制当局は、スタンダード石油やAT&Tに分割を命じたが、現代の巨大デジタル企業を分割しても、これらの企業が生み出した価値の大半を破壊するだけで、競争環境を復活させることはない。

構造的な改革をせずに、現在のデジタルスーパースター企業をつぶしても、新たなデジタルスーパースター企業を登場させるだけだからだ。

よりよい解決策は、進歩的なデータ共有を義務づけることだろう。
つまりスーパースター企業を存続させつつ、これらの企業が集めたデータを匿名化した上で、他社と共有するように義務づける。

こうすれば、複数の企業が同一データから最善の洞察(インサイト)を得るために競い合うことになり、デジタル市場は分散化され、イノベーションが刺激される。

現在は多くのことが危険にさらされている。
ここで政府が行動を起こさずに、唐突にデジタルシステムが破綻すれば、欧米の経済と民主主義の重要な部分にダメージが生じる」(『Foreign Affairs Report』2018 NO.10)

まず、ここで紹介されたデジタル・グローバル大企業の凄さをまとめておこう。

1 グーグルは世界のインターネット検索のほぼ90パーセントのシェアをもつ。

2 フェイスブックは、世界一のソーシャルメディア・プラットフォームに成長し、ユーザー数が20億を超える。

3 グーグルとフェイスブックと合わせると、オンライン広告市場の半分以上のシェアを占める。

4 アップルは、売上高で世界最大のモバイルアプリストアを運営し、この分野で約80パーセントの市場シェアをもつ。
音楽定額配信サービスでも世界第2位で、市場シェアは全体の約3分の1を占める。

5 アマゾンは、米国のインターネット通販市場で約50%のシェアをもつ。

なんとも凄まじいばかりのデジタル・グローバル大企業である。

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わたしは若い頃に吉本隆明の『試行』に作品を発表していました。
この『試行』自体が、そのような問題意識に貫かれた同人誌でした。
位置のとり方の大切さはわかっております。

また、教師をやっていたことから、わかりやすく表現することには通じており、多くの読者の方からわかりやすいという声を聞いています。

優れた情報と、新しい状況の分析・とらえ方を提供します。
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