「パナマ文書」が引き寄せるピケティとマルクス

日本の景気動向と政治状況を見るときに、不動産市況を見るのは、優れた方法である。

『Forbes』に、長嶋修の[日本の不動産最前線]、「第1回」と「第2回」とが載っている。ここにポイントをまとめておく。

後にリンクを張っておくので、ぜひ全文をお読みいただきたい。日本の官僚と政治家がいかに愚かで無責任であるかが、よくわかる。

1 東日本不動産流通機構によると、3月の首都圏における中古マンション成約件数は3590件と前年比で3.7%減少。6か月ぶりに前年同月を下回った。不動産経済研究所によると4月の首都圏新築マンション発売は39.6%減の2693戸と4か月連続減。契約率は67.6%と、好不調の分岐点とされる70%を再び下回っている。

2 日本の住宅市場は今後、少なくとも新築市場について回復する見込みはない。そのふたつの理由。

(1) 「圧倒的な需要不足」。今後本格的な少子化・高齢化が進み、生産年齢人口は大幅に激減。住宅購入層である30-40歳代の社会保障負担割合が増加し、住宅購入適齢期である30代は年々減少する。

(2) 「供給過剰」。住宅市場では毎年90万戸ペースで新築住宅が量産されている。今後アベノミクスが奏功して新築着工が120万戸ペースに回復すれば、2040年に全国の空き家率は43%、60万戸ペースに激減しても36%になるといった恐ろしいシミュレーションがある。

3 日本の空き家率は2013年時点で13.5%、空き家数はすでに820万戸(総務省・2013年時点)に達し、いまなお空き家は年々増加。2030年には空き家率が30%を超える。

4 住宅市場で好調なのは、都心の超一等地や郊外・地方都市の駅近・駅前物件などほんの一部。物件種別でいえばマンションだけが価格上昇、それ以外の住宅地・戸建住宅はむしろ下落トレンドにある。

5 これから日本の多くの街は「空き家だらけのゴーストタウン」になる。

6 都市の空き家率が30パーセントを超えると都市環境が悪化し、居住快適性が著しく低下する。

7 空き家が増加する根本的な原因は世帯数でも人口減でもなく「新築の造り過ぎ」だ。西欧では多くの国で、10年間の「住宅需要」「住宅建設見込み」を推計し、それを基に住宅政策を決定する。日本にはこうした目安がない。

今も90万戸程度の新築住宅を量産する日本に、空き家が増大するのは自明なのだ。適正な新築数はおそらく45万戸程度。イギリスと同じ7.2%なら年間着工は35.9万戸程度。イタリアと同じなら41.47万戸。10%にするなら49.9万戸程度が適正だということになる。

8 日本全体の住宅価格は2010年から2040年にかけて46%下落する。2000万円の住宅がわずか1080万円になる。

9 実際には立地によってその騰落は大きく異なる。首都圏では鉄道路線によってものすごい格差が広がる。2035年、田園都市線は夜間人口が20.7%増、生産年齢人口が6%増。それに京王線、東横線が続く。一方で最下位は東京スカイツリーライン(旧東武伊勢崎線)。夜間人口・生産年齢人口ともに著しく減少し、とりわけ生産年齢人口は36.1%も蒸発する。全体として極端な「西高東低」の傾向にある。

「マイナス金利が住宅市場に効かない2つの理由」(「第1回」)

「ゴーストタウン化!? 日本都市の空き家が社会問題に」(「第2回」)

「9」の、東京の極端な「西高東低」の傾向は、放射能汚染のせいであろう。要は、東京でも福島に近い東よりほど人口減少が進む。都民の気持ちは、反対の西側に少しでも「避難」したいのだろう。この傾向は年とともにさらに極端になっていくだろう。

ヘンリー・ファレル(ジョージ・ワシントン大学准教授(国際関係論))は、「パナマ文書とトマ・ピケティ ― 格差の全貌を把握する最初のステップ」のなかで書いている。

「パナマ文書がもつ本当の意味の比較対象としてふさわしく、しかも今後の展開を考える上で有益なのは、スノーデンでもジュリアン・アサンジでもない。それは、著名なフランスのエコノミスト、トマ・ピケティだろう。

(中略)

本当の問題は、(格差をめぐる)不十分なデータしか存在しないことだけではない。富裕層は、富を隠す驚くべき手段と動機をもっている。ピケティの共同研究者であるカリフォルニア大学バークレー校のエコノミスト、ガブリエル・ザックマンは7兆6,000億ドルもの隠し資産がオフショア金融センターに存在すると試算している。

(中略)

かつて経済エリートたちは自己資産を守るために国内における法の支配の確立に関心をもっていた。だがいまや彼らは、ミラノビッチに言わせれば「誰もその資金の出所を尋ねることのないロンドンやニューヨークに資金を移すことに躍起になっている

金融のグローバル化は、ウィリアム・ギブソンの風刺的SF小説で描かれたような世界を作り出しつつある。社会の周辺にいる者にとって富裕層は不可知な存在であり、富裕層自身にしか実態はわからない。

ピケティは、この見えない世界の仕組みに光をあて、それを揺さぶりたいと考えている。彼は、普通の人々が富の全体像を理解できないのは、それを客観的に理解する術がないからだと考えている。したがって、富というものがいかに重要で、それを誰が保有しているのかを人々が理解できるような、新たな情報を迅速に広めていく必要がある」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.6)

ヘンリー・ファレルの論文で、刮目に値するのは、「パナマ文書がもつ本当の意味の比較対象としてふさわしく、しかも今後の展開を考える上で有益なのは、スノーデンでもジュリアン・アサンジでもない。それは、著名なフランスのエコノミスト、トマ・ピケティ」としたことだろう。

わたしにいわせれば、「パナマ文書」リークのほんとうの意義は、古典的な意味ではマルクス、現代的な意味ではトマ・ピケティの論を比較対象として引き寄せたことであろう。

世界の富裕層は、「富を隠す驚くべき手段と動機をもってい」たばかりではない。お互いに助け合っていたのである。その連帯の強さは、バラバラに分裂させられた99%と好対照である。

ガブリエル・ザックマンの試算では、7兆6,000億ドルもの隠し資産がオフショア金融センターに存在する。

日本の場合、大企業(大銀行)が赤字を出し、公的資金を受けてきたが、実際は、潤沢な資産をロンドンやニューヨークに隠している。

1%の不正の元締めがロンドンとニューヨークである。

問題なのは、多くの99%が富裕層のこの真実を知らないことである。日本にいたっては、社会保障の充実のためには消費税増税10%もやむを得ないと洗脳されている有様だ。

今回、安倍晋三が消費税増税10%を再延期したために、さまざまな社会保障の削減は仕方がないと信じ込まされている。

日本企業は世界第2位の税逃れをタックス・ヘイブンでやっている。そればかりではない。

99%の消費税増税の恩恵を受ける、1%の法人税減税、大企業の輸出戻し税、さらには世襲議員に免除される相続税の特典(政治家の税金はサラリーマンの10分の1)などがある。

また、高級官僚の天下り(官僚の天下り先の公益法人には、原則として税金がかからない)、渡り、宗教法人や大地主への優遇課税、それに安保村利権、原子力村利権なども、広義のタックス・ヘイブンといっていいだろう。

結局、消費税は、1%においしい税制であり、もっとも99%を苦しめる、不公平で非人間的な税制なのである。それを10%に上げたかったが、さすがに99%が音を上げてきた。政権交代になっては元も子もないことから、再延期の選挙になったわけだ。

社会保障の財源は、収入に応じて、富める者から多くをとり、貧しい者からは少なくとって賄う。つまり所得税を中心に考えるのが一番いい。

1%は、先手を打って、資産をタックス・ヘイブン(租税回避地)に隠匿しているのである。

現在、61兆円にも及ぶタックス・ヘイブン脱税額に、法人税をかけると、約14兆円の税収になる。つまり消費税率1%で税収2兆円とすると、ケイマン諸島分だけで7%になる。世界中のタックス・ヘイブン(租税回避地)に逃れている資金を合計すると、消費税増税どころか他の税金もいらないことになる。

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カウディーリョ(独裁的な指導者)の時代 ~トランプ現象~

5月6日、民進党の野田佳彦が、消費税10%引き上げの、2012年の民主(当時)、自民、公明3党の合意が、安倍晋三の増税再延期で崩壊したと安倍を批判した。

参議院選挙直前である。それで安倍晋三は、選挙目当てに増税再延期を図った。それを野党の元首相が増税をしっかりやれとけしかける。自公は大喜びである。そういう状況さえ野田にはわからないのである。

自分が首相のときに決めた消費税増税なので、10%増税に意地になっているのだ。この小物観はどうだろう。旧民主党を潰したA級戦犯らのなかでも、もっとも罪が重いのがこの野田佳彦である。野田佳彦が増税を語る毎に票が逃げていく。それがこの男のミッションなのだろう。

6月5日の沖縄県議選で、民進党は、前回に続いて1議席もとれなかった。日本でもっとも政治民度の高いのは沖縄である。本土の家畜化した国民が知らない現実も、沖縄の人々は肌身で知っている。生活を通して知っている。その沖縄で1議席もとれない原因を、民進党は少しは真面目に考えた方がいい。

野党のなかで、もっとも良質な、覚醒した国民のいる、コアとなるべき沖縄で、1議席もとれない政党が、国政でまだ野党第一党になっている。そして今回の参議院選挙の統一名簿でも野党勝利の足を引っ張っている。民主党時代から未だに政権交代の意義がわからないままきているので、「今だけ、党だけ、自分だけ」の党利党略をやって、政治家面しているのだ。

この民進党に対する、他の野党、そして国民の甘さこそが、好きなように米日1%に日本が破壊されていく原因のひとつになっている。

さて、米国の大統領選はヒラリーとトランプの決戦になった。

今日のメルマガでは、米国のトランプ現象を叩き台にして、独裁政治について考えてみよう。

(「トランプ大統領」を想定し始めた世界の指導者たち。( ウォール・ストリート・ジャーナル))

(「トランプ大統領」を想定し始めた世界の指導者たち。( ウォール・ストリート・ジャーナル))

オマー・G・エンカーナシオン(バードカレッジ教授(政治学))は、「ドナルド・トランプの台頭 ―― ラテンアメリカ化するアメリカ政治」のなかで書いている。

「われわれラテンアメリカの研究者は、アメリカの政治が段階的ながらも着実にラテンアメリカ化していることを興味深く見守っている。そうしたトレンドを示す、最近のしかもパワフルな例が米共和党からの大統領候補として出馬しているドナルド・トランプの台頭だろう。

大ぼら吹きでデマゴーグ、しかも法の支配など気にも留めない彼のスタイルは、まさにラテンアメリカ政治における伝統的なカウディーリョ(独裁的な指導者)のスタイルに重なり合う。

(中略)

彼ら(カウディーリョ(独裁的な指導者) 注 : 兵頭)は「超法規的に権力を行使し、経済イデオロギーを何度も見直すことを躊躇わない。そしてグローバル化やネオリベラリズムに対する貧困層の怒りを巧みに利用する

(中略)

トランプの成功を説明する要因として、格差の存在を無視することはできないだろう。

1970年代以降、アメリカの格差は拡大し、有権者の多くが政治に裏切られ、無視され、取り残されていると感じるようになった。

さまざまな研究が示すように、アメリカでの格差は他の先進諸国以上に大きく、いまでは、1920年代以降、この問題がもっとも深刻になっている。

カリフォルニア大学バークレー校のエコノミスト、イマニュエル・サエズの研究によれば、トップ1%の所得が国民所得に占めるシェアは、1928年以降、もっとも大きくなっている。

この分析は広く引用されているが、一方であまり認識されていないポイントもある。それは、アメリカの格差が、世界でもっとも格差が大きいことで知られるラテンアメリカのレベルへと急速に近づいていることだ。

世界銀行が世界の格差を測るのに用いているジニ指数でみると、ラテンアメリカが45―60であるのに対して、アメリカのそれも40―45。対照的に、カナダや多くの西ヨーロッパ諸国のそれは25―30のレンジにある。

古典的なカウディーリョたちと同様に、トランプは、減少する所得によって逆境に追い込まれた人々 、特に白人労働者の怒りをうまく追い風にしている。トランプは、アメリカの「エスタブリッシュメント」は、力なき人々の生活を無視してきたと批判し、アップルなどの米企業がその製品を外国ではなく国内で生産することを強制し、国際貿易協定を再交渉することで、中国やメキシコへとアウトソースされた雇用を国内に戻すと約束している」(『Foreign Affairs Report』2016 NO.6)

ドナルド・トランプは面白い。面白いといっては語弊があるが、わたしがトランプに関心をもつのは次の5点の理由である。

1 トランプは、ネオコンやメディアといった米国の1%に叩かれている大統領候補であること

2 にも拘わらずトランプは米国で支持されていること

3 トランプは過激で奇妙な政策に反して平和主義者であり、ロシアのプーチンを評価していること

4 もしトランプが大統領になったときに、政策は実現できるのか、といった根本的な関心

5 トランプの政策が実現できなかったとき、米国民がどのような反応を示すかへの関心

オマー・G・エンカーナシオンは、ドナルド・トランプ現象を指して、米国政治が着実にラテンアメリカ化しているという。しかし、これは米国政治ばかりでなく、世界的な現象なのかもしれない。日本でも安倍晋三のような憲法まで平気で踏みにじる首相はこれまでいなかった。

また、フィリピンの次期大統領ロドリゴ・ドゥテルテは、一般市民でも麻薬の密売人を見つけたら射殺するように推奨している。しかも麻薬の密売人を射殺した市民にはひとりあたり約1100万円の報奨金を支払うと約束した。3人殺せば3300万円になる。今に西部劇のような賞金稼ぎが出てくるかもしれない。さらに麻薬中毒者は死刑にするそうである。

オマー・G・エンカーナシオンは、「大ぼら吹きでデマゴーグ、しかも法の支配など気にも留めない彼のスタイルは、まさにラテンアメリカ政治における伝統的なカウディーリョ(独裁的な指導者)のスタイルに重なり合う」という。これはそのまま安倍晋三の政治スタイルだ。

政策への大ぼら吹き。アホノミクスはすでにデマゴーグの類いにすぎない。選挙はムサシによる不正選挙だ。すでにオバマの広島見物によって支持率が急上昇したという、参議院選挙勝利の伏線が、電通に支配された東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアによって張られている。

立憲主義を安倍が知らなかったことは有名である。しかし、知った後も憲法を守る気などさらさらない。国民への約束は「新たな判断」で反故にしていく。

ただ、安倍晋三の場合、トランプと決定的に違っているものがある。それは、安倍が1%の側に立って、99%の棄民を積極的に押し進めていることだ。安倍晋三はいかなる意味でもグローバリストであり、売国の政策に熱心だ。

格差の問題は、トランプには解消すべき問題であるが、安倍の場合は、消費税増税や法人税減税に見られるようにさらに拡大する政策を採っている。その点、世界のカウディーリョ(独裁的な指導者)のなかでも、安倍の頭の悪さは群を抜いている。最悪のカウディーリョといっていいだろう。

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だまされる99%

1%は99%をだます。政府は国民をだます、といってもいい。今日のメルマガでは、その状況的な事例を挙げておく。

『現代ビジネス』(2016年6月3日)に飯塚真紀子の「「フクシマではいま、再汚染が起きている可能性がある」米国原子力研究家の警告」が載っている。

福島で除染された地域で、再び線量が高まっていることを、アーニー・ガンダーセンの調査をもとに纏めたものだ。

この文章を読んで、様々なことを考えさせられた。それは、やはり、というか、暗澹たる思いに陥った。

太平洋戦争や原発には、日本民族の負の特性が出てくる。一言でいうと、野蛮なまでの人命軽視である。

日本は、米国の核兵器製造のためにプルトニウムを供給する役割を担わせられている。だから脱原発へ舵を切ることが許されないのである。

日本の1%は、福島第1原発破壊にもっとも責任のある安倍晋三に首相をやらせた。安倍は、消費税増税をやり、原発と武器を売り歩き、日本破壊を押し進めた。安倍の最大の功績は、ロスチャイルド家、ロックフェラー財団、モルガン家などイルミナティへ国民の年金21兆5000億円(運用最大損失額)を献上したことである。99%にとってのアホノミクスの失敗は、1%にとっては大成功だった。トリクルダウンなど最初から企図されてはいなかった。

そして安倍は、現在、地球環境汚染の賠償金封じに、税金を世界中にばらまいている。福島第1原発がもたらした、そして現在ももたらし続けている地球的規模での大気汚染、土壌汚染、海水汚染に対する、いずれ世界から請求されるだろう天文学的な賠償金をクリアするために、ばらまきと人体実験のデータ提供とで、ひたすら外国の「心証」をよくして、1%の保身を図っているのだろう。

おりしも中国が福島第1原発破壊による海洋汚染に対して、韓国などの周辺諸国の協力を求め始めた。真剣に対応しないと、いずれこれは巨額の賠償金要求に発展する可能性が高い。

記事のなかで、ガンダーセンは、語っていた。

「今回の訪日で福島の再調査を行いましたが、驚いたことは、すでに除染された地域が再汚染されているという現状です。これは予測していないことでした。除染された地域では、あまり高い放射線数値は出ないだろうと思っていたからです。しかし、結果はその反対だったのです」

(中略)

「この結果については、近いうちに科学論文を発表するつもりです。それが完成するまで数値は公表できないのですが、明らかに、今も高放射線量のダストが街を飛び回っていることを示す数字でした。つまり、除染された土地が再汚染されているわけです。

小さな子供は、成人男子の20倍も放射線の影響を受けます。日本政府は20ミリシーベルトという基準値を設けましたが、それは、成人男子に対して当てはまるもので、小さな女の子は、実際は400ミリシーベルト相当の放射線の影響を受けているのです

(中略)

「今回の福島県訪問で、私は99.98%フィルタリングできる本格的な放射線防御マスクを、6時間に渡って身につけていました。そのマスクのフィルターを帰国後、研究所で検査してもらったところ、年換算すると大変な数値となるようなセシウムが検出されました。

ガイガーカウンターだけの数値を懸念し、内部被曝は考慮していないIAEAや日本政府、東電は、こんな数値は軽視していることでしょう。しかし、実際には、人肺は重大な内部被曝を受けていることを証明しているのです」

(中略)

山に住む野生の猿を追跡して、その糞に含まれている線量を計測した結果、それからも大量の放射線が検出されました。また、ある方から『お土産に』と猪の肉を頂いたのですが、それにガイガーカウンターを近づけると、120カウント/分という非常に高い数値が出たのです。

(中略)

私に小さな子供がいるとしたら、このような場所には絶対住まわせません

高放射線量のダストが街を飛び回っている街で、小さな女の子たちが、400ミリシーベルト相当の放射線の影響を受けて遊んでいる。

欧米の研究者たちは、福島第1原発破壊の後に日本にきて、日本政治の冷酷さに驚いたのではないだろうか。自国の安全基準とあまりに違う日本の基準。そして放射能汚染地域への帰還政策。それが人体実験と賠償金を払いたくない動機から生まれている。

なるべく多くの人間を被曝させ、賠償金を払わないで済ませるために被爆死させること。後は外国に人体実験のカードを切ること、金を世界にばらまくことで、安倍晋三らこの国の1%は逃げ切ることにしたのである。

冷酷な政治に、国民がだまされている、もうひとつの例。

『エコノミスト』(2016年05月28日号)に「北朝鮮の核プログラム」が載っている。

「北朝鮮の核野心について世界が真剣になるのはもう手遅れだ 

(中略)

富のこれほど大きな部分を核兵器に費やした国は、歴史上、存在しない。北朝鮮は、20基ほどの核装置をストックしていると見られている。装置は、6週間に1基くらい増えていく。

(中略)

多分、金氏の支配に対する北朝鮮エリート層からの異論が、宮廷クーデターにつながるかもしれない。彼の後継者は、自分の立場を国の内外で強めるためイラン型の取引に応じるかもしれない。これは1つの可能性ではあるが、金氏はこれまで、自分の優越へのいかなる挑戦もつぶし得ることを示してきている。

最後の望みは――制裁の強化で政権が崩壊し、そして次に、韓国との統一と朝鮮半島の非核化が実現することだ。それが最良の結末だろうが、それは同時に最大級の危険をはらんでいる。加えて、それはまさに、中国が避けたいと思う状況だ。

ファットボーイ

好ましい選択肢がなければ、米国の次期大統領は何をすべきか? 1つの優先事項は、ミサイル防衛を強化することだ。新型のミサイル攻撃システム・THAADを韓国と日本に配備する一方で、米国は、<システムのレーダーが中国の核兵器に対して使われ得る>という中国の反対を和らげる必要がある。同時に、<内部崩壊を触発しない範囲で制裁を強める>ことを、中国をなだめて受け入れさせるべきだ。制裁強化が当初は実験凍結だけしかもたらさないにしても、やってみる価値は十分ある。

金政権の、突然で思いがけない崩壊はいつでも起こり得るので、米国は、北朝鮮の核ミサイルを使われる前に奪取または破壊するための、綿密に練り上げられた計画を持っておく必要がある。これには中国の協力、あるいは少なくとも黙認が不可欠になる。危険性があまりにも明白で目前にあるので、例えアジアの他の場所で衝突するライバル同士であっても、一緒に行動する新しい方法を早急に見いだす必要がある」

そうなのだろうか。

オバマの限界は、「核兵器なき世界」を語りながら、核保有国がある限り、米国は核開発を進めるという立場をとっていることだ。

その方法の失敗を、もっとも典型的に現しているのが、北朝鮮の核開発である。

北朝鮮は、現在、20基ほどの核装置を保有している。

ここで『エコノミスト』が、米国の次期大統領に、次の3点を進言している。

1 ミサイル防衛を強化し、新型のミサイル攻撃システム・THAADを韓国と日本に配備する。

2 内部崩壊を触発しない範囲で北朝鮮制裁を強める。

3 金政権の、突然で思いがけない崩壊はいつでも起こり得るので、米国は、北朝鮮の核ミサイルを使われる前に奪取または破壊するための、綿密に練り上げられた計画を持っておく必要がある。

この記事に応えるかのように、米国、日本、韓国の3国が北朝鮮への圧力強化で合意している。

こういう茶番で北朝鮮・中国の脅威を煽りながら、米軍産複合体、日本の安保村は大いに潤っている。米日の1%にとって、北朝鮮ほど有り難い国はないのである。

1 米日戦争屋が目論む第三次世界大戦(日中戦争)の発火装置として利用

2 反北朝鮮をうまく利用すれば、安倍晋三のように首相にもなれる。

3 拉致問題で北朝鮮の脅威を非難することで、アジアの加害者から被害者に転換できる。つまり拉致問題は解決できない方が都合がいいのである。

4 国防費の増額に利用

5 反共の宣伝活動に利用

6 日本の原爆保有に利用

7 第三次世界大戦のきっかけとして利用

8 不都合な失政・失敗のスピンとして利用

以上の8点であるが、これほど自民党にとって有り難い国はないことがわかる。それもあってか、北朝鮮をもっとも助けている国は日本だと、中国やロシアから指摘される始末だ。

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自衛隊の外国の支配者

5月28日、北海道北斗市の小学2年生、田野岡大和(7歳)は、家族で近くの公園に遊びにきていた。

車や人に小石を投げるなどしたため、午後5時ごろ、両親は「しつけのため」として北海道七飯(ななえ)町東大沼の山道で車から降ろした。5~10分後に両親が戻ったところ姿が見えなくなっていた。

ネットでは賛否両論、大きな話題になっている。これはなかなか難しい問題である。

『朝日新聞デジタル』(2016年5月31日)は、「「しつけ」で2度置き去り 車に乗せ再び降ろす 北海道」として、こう書いている。

「道警によると、両親は5月28日午後5時ごろ、「しつけ」のため、山道で大和君を車から降ろした。大和君が泣きながら車を追いかけてきたため、車に乗せたがしばらくして再び降車させたという。現場から車で去り、5~10分後に戻ったときには大和君の姿がなかったという」

こういう不注意な書き方が、世間の両親への反感を煽ってしまう。「大和君が泣きながら車を追いかけてきた」という書き方がそうだ。この問題で押さえるべきポイントはそこではない。

(1)子供を連れて家族で公園に遊びにくるような両親であったこと。

(2)子供が泣きながら車を追いかけてきて、一度は車に乗せていること。これで再び降車させているが、この間、おそらく車のなかでふたたび両親の説諭があり、それへの肯定的な反応がなかったのである。これを取材するのが記者なのだが、なぜ二度目に降ろしたのかは何も書いていない。ここは非常に重要なポイントであるが、記者にも警察にもわかっていない。

(3)子供を車から降ろしたとき、両親が「ここで反省しなさい。すぐ迎えにくるから。ここから動かないように」といった注意をしていないこと。

(4)両親は5~10分後に迎えに戻っていること。

(5)自衛隊が、両親が子供を降ろした地点から、直線距離でわずか5キロしか離れていない鹿部町にある自衛隊の駒ヶ岳演習場の宿営施設を、まったく点検していなかったこと。(1回は見たらしいが、見落としている)

ネットで大騒ぎになったひとつの理由は、尾木ママの次の発言であった。

「今
大切なのは
子どもを救出し、命を守ることです!!
こんな状況に置いた親は厳しく批判されるべきです
警察にも間違いなく逮捕されることでしょうね」

こうなると、もういただけない。逆にテレビ文化人の権力を行使して世間の非難を煽っていると見られても仕方がないだろう。こういう発言をすると、バカが動き始めるのである。

両親は明らかに善意から出発している。しかし、山の恐さをあまり知らなかったと思われる。子供にはその場にじっとしていたら、すぐに両親が迎えにきてくれるという想像力はなかった。この判断はなかなか難しいのである。大人でも永遠に置き去りにされたと判断して、麓に向かって歩き始める人がほとんどだろう。

父親は、すぐに降ろした現場に迎えに戻っているのだが、それだったら「この場で反省しなさい、すぐにここに迎えにくるから」と指示しなければならなかった。

大人の関係でもそうだが、去るときは、去る理由と迎えにくる時間とをいわなければ、わからないのである。この問題が難しいのは、相手がわかっていないことに気付くこと自体が、なかなか困難なことだ。

結論をいっておけば、わたしは、この両親に任せておいて大丈夫なような気がしている。忙しい仕事の合間を縫って、両親揃って子供を連れて公園に出かける。子供が車や人に小石を投げたのを見て説諭する。こういうことをしない大人がどれほど多いことだろう。

今回はたまたま(3)の注意を怠って、子供が動いたために大騒ぎになったが、両親のバッシングは止めるべきだ。

今日のメルマガでは、(5)の、自衛隊が敷地内にいる部外者を数日間も発見できなかったことを掘り下げて考えてみよう。

山中での説諭事件を、自衛隊は勿論知っていた。捜索に加わり、最初に田野岡大和を発見した隊員は、「お父さんもお母さんも怒ってないよ」と声をかけている。電通に支配された東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアは、美談風味に仕立てているが、そういう問題ではまったくない。

自衛隊は、最近(2016年5月23日15時半頃)も、北海道鹿追町の陸上自衛隊然別演習場で、実弾79発で仲間内で撃ち合い、負傷者を出すといった、およそ考えられぬような不始末をおこしたばかりである。この事件、本来は敵役と援護役に分かれて、実弾でなく、空砲を使う予定だったというから呆れる。

米陸軍指揮幕僚大学卒(カンザス州)の「ヒゲの隊長」こと佐藤正久は、2016年5月24日のツイッターで「「【記事を見て驚き、ありえない。空包と実弾を間違えて撃ち合うとは?】実弾は弾丸が装着されており、空包とは形状も違う。実弾と気づかずに実弾を弾倉に詰めることは通常は考えられない。全員が気がつかないとは? 理解に苦しむ」とした。

続けて、

「【原因は? 極めて不可解な、陸自の実弾誤射事件】空包と思い込み実弾を数十発撃ち合ったようだが、空包用のアタッチメントを小銃に装着したまま実弾を撃てば、アタッチメントが破壊される。一発撃てばわかりそうなものだが、数十発撃ち合ったとは?

「【自衛隊実弾誤射事故、次第に状況が判明、実弾を79発撃ち合い】本事故では、軽傷で済んだようだが一歩間違ったら大惨事になり兼ねない事故のようだ。事実確認と再発防止が鍵、実効性ある対策が必要だと思う。命は極めて大事

とツイートしている。

ネットでは様々な見解が出ていたが、すべてはあり得ない事故といった驚きから生まれた見解で共通している。

今回の山中での説諭事件でも同じで、自衛隊のあり得ない不祥事だ。

自衛隊は、なぜメディアが第一報を報じた時点で施設の点検をしなかったのであろうか。駒ヶ岳演習場の3か所のゲートは、一般人でも通り抜けられるようになっており、両親が子供を降ろした地点から直線距離でわずか5キロしか離れていなかった。

これをやっていれば簡単に初日に発見できていたのである。

軍隊には、「まさか」や「うっかり」があってはならない。その可能性を日頃から潰しておくのが学習であり訓練である。幹部や隊員のなかで、ひとりも敷地内を毎日点検しようという者がいなかったということは、驚くべきことだ。少年はいつ迷い込むかもわからないので、連日やらなければ意味はないのだ。1回だけやったという情報もあるが、軍人の発想とも思えない。

発見も、雨を避けて、偶然に施設に入った隊員によってなされたものだ。雨が降らなければ、発見はいつになったかわからない。これがもし敵の大人のスパイだったときのことを考えると、どんな仕掛けがされていたかもわからない。

日本の自衛隊は、いったいどういったたたずまいの軍隊なのだろうか。その本質にまで掘り下げてみよう。

矢部宏治は『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』のなかで書いている。

「「日本区域において戦争または差しせまった戦争の脅威が生じたとアメリカ政府が判断したときは、警察予備隊ならびに他のすべての日本の軍隊は、日本政府との協議のあと、アメリカ政府によって任命された最高司令官の統一指揮権のもとに置かれる」(「日米安全保障協力協定案」第8章2項)

これは「はじめに」で紹介した、吉田(吉田首相 注 : 兵頭)が口頭でむすんだ統一指揮権密約のもとになった条文です(「統一指揮権のもとにおかれる」というのは、「指揮下に入る」という意味です)。

戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮下に入って戦う
という内容は同じですが、「戦争になったと判断するのが米軍司令部である」ことも、はっきりと書かれています。これがアメリカ側のもともとの本音だったのです。

ここで昨年の安保法案の審議を思い出してください。あの国会のやりとりのなかで、もっとも奇妙だったのは、

「どのような事態のとき、日本は海外で武力行使ができるのですか」
「現時点で想定される存立危機事態とは、具体的にどのような事態ですか」と、野党議員から何度聞かれても、安倍首相や中谷防衛大臣は最後までなにも答えられなかったことでした。

しかし、この条文を読めば、その理由は一目瞭然です。それは彼らが判断すべきことではなく、アメリカ政府が判断すべきことだからなのです」

「日本区域において戦争または差しせまった戦争の脅威が生じた」と判断するのは米国である。一応、「日本政府との協議のあと」となっているが、現実は、このような緊急事態に協議などなされる筈がない。自衛隊は米国の任命した最高司令官の統一指揮権のもとに置かれるのである。

こんな独立国があるのだろうか。いや、これで独立国といえるのだろうか。わたしは日本を実質的には植民地と表現している。何を大げさな、という人には、ぜひこの「日米安全保障協力協定案」第8章2項をもとに、どうしたら独立国と呼べるのか、展開してほしいものだ。

シビリアン・コントロールも実態は米国が保持している。官僚・政治家の「背広組」というのは、独立国家の偽装にすぎない。だからわたしはこの国の姿、たたずまいを、植民地と表記してきたのだ。

この「日米安全保障協力協定案」第8章2項を読んで、わたしは、5月28日の、小学2年生の捜索活動で自衛隊が敷地内を捜索しなかった件も、また、5月23日の陸上自衛隊然別演習場での、実弾79発で仲間内で撃ち合った件も、深層で理解できたように思った。

大きな虚無が、自衛隊幹部の胸臆に巣くっていてもけっしておかしくはない。政治が悪いのである。

この国は、表向きはテレビのバラエティを見ながら、へらへらと嗤っているが、政治家も自衛隊員も国民も、深層では病んでいるのだ。

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米国の日本支配はなぜ可能か

5月31日の記者会見で世耕弘成官房副長官が、G7で安倍晋三は「『リーマン・ショック前に似ている』とは発言していない。わたしが少し言葉足らずだった」とすり替えを始めた。世界中の笑いものになったために、あわてて新たなでっち上げを始めた格好だ。

世耕は先月26日に記者団に向かって「首相は『リーマン・ショック前に似ている』と申し上げ、各国首脳と認識は一致している」と説明したのである。

消費税増税再延期の大義名分が欲しいのだ。それで今度は新興国の景気減速、とりわけ中国のせいにし始めた。

それにしてもG7で、リーマン・ショック前夜などとよくもいえたものだ。要はおバカで、モラルがなく、想像力皆無なのである。参加各国の首脳がどういった反応を示すか。それがさっぱりわからなかったのだ。

いってはみたものの、選挙目当てにG7を利用している、と見抜かれて冷笑され、あわてて今度は新興国とりわけ中国の景気減速のせいにし始めた。姑息なのは、アホノミクスはあくまで成功したと強弁し続け「アベノミクスの三本の矢を全力でふかす」のだそうだ。

お坊ちゃんたちのでたらめな棄民政治が続いている。

昨日(6月2日)の犬HK「クローズアップ現代」が、「“奨学金破産”の衝撃 若者が…家族が…」をやっていた。奨学金が返済できなくて、自己破産に追い込まれた若者が、とうとう1万人を超えた。

そのなかで学生支援機構・遠藤勝裕理事長が「育英会から学生支援機構に変わって回収が厳しくなったというよりは、通常の金融の枠組みでもって仕事をするようになったとご理解いただきたい」とぬけぬけと語っていた。「自分たちは学生の生活困窮と大卒後の若者の低賃金とに板挟みに遭っている」、「日本学生支援機構が一番苦しんでいる」とも。

こういった教育への理念のない連中が胴元にいるため、容赦のない取り立てが実施されている。その実態は一般のローンよりひどい。

一般のローンだったら、貸す前に返済能力を緻密に調べる。そして担保を取る。ところが現在の奨学金は、所得が低くて返せない若者ほど貸す。しかも悪政で、若者の就職先に、低賃金の非正規雇用が待ち受けており、自己破産に追い込むことがわかっているのに貸す。しかも自己破産が成立したら保証人の父親に請求する。父親の減額支払いが認められると、昨夜の犬HKでは今度は離婚している母親のところに減額分の請求がいく。

血も涙もないとはこのことである。

奨学金自己破産が1万人もいる国に未来などある筈がない。

冷血な与党は、5月11日に返済しなくていい給付型奨学金の「先送り」を決めた。後ろめたかったのか、「給付型奨学金」の返還免除の仕組みを軸に創設を目指す、としている。

馳文部科学大臣によると、「給付型奨学金」について、入学前に支給するのではなく、卒業後に奨学金の返還免除の仕組みを軸に、創設を目指したいとしている。馳は、「一人親や年収300万円以下の家庭など、経済的な事情で進学を諦めることがないようにしようとすれば、対象者はおのずと絞られる」「最初から『渡しきり』はやるべきではなく、税の分配の公平性を考えると『返還免除』とし、成績や出席状況を勘案するモラルが必要ではないか」と述べた。

恥ずかしいほど冷酷な、さもしい国である。入学前に支給するのではなく、卒業後に返還免除にして4年間の成績や出席状況を国が監視する。デモに出て捕まった学生は返還免除しないとするかもしれない。しかも条件を付けて一人親や年収300万円以下とする。とにかく99%を豊かにしたくないのだ。しかも大学の授業料がべらぼうに高い。こんな国は世界で日本だけである。要は1%だけで国の要職を取り仕切っていこうとしているのである。

一方、介護保険料滞納で差し押さえに遭った高齢者が、これも同じく1万人を超した。若者も高齢者もこの国では切り捨ての対象なのだ。

『朝日新聞デジタル』(2016年5月25日)が次のように報じている。

介護保険料を滞納して市区町村から資産の差し押さえ処分を受けた65歳以上の高齢者が、2014年度に1万人を超えた。65歳以上の保険料は介護保険制度が始まった00年度から1・7倍になっており、負担できない高齢者が増えていることが一因とみられる。厚生労働省の調査でわかった。

厚労省が全国の1741市区町村を対象に調べたところ、滞納して処分を受けたのは517市区町村の計1万118人。調査を始めた12年度以降で最も多く、初めて1万人を超えた。

65歳以上の介護保険料は年金が年額18万円以上なら天引きされ、満たなければ自治体に直接納める。差し押さえ処分は直接納付している人に集中しているとみられ、低年金者が高くなっている保険料に対応できなくなっているようだ。

65歳以上の介護保険料は3年ごとに改定され、高齢化に伴い上昇している。00年度は全国平均で月2911円だったが、14年度は月4972円。15年度からは月5514円となっており、団塊の世代がすべて75歳以上になる25年度には8千円程度になると見込まれている」(「介護保険料滞納で差し押さえ、高齢者で1万人超す」)

つまり若者と高齢者の共倒れである。これで原子力村や安保村、そして外国には湯水のように金をばらまいている。

99%への棄民が続く現実には、もちろん自公の悪政に原因がある。しかし、こういった悪政をいつまでも許しておく国民にも責任があるのだ。結局、わたしたちは自分たちの民度にあった政府しかもてないのである。

そのひとつの例として、今日のメルマガでは対米隷属を許し続ける日本の現実を、深層から見てみよう。

矢部宏治は『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』のなかで書いている。

「「戦後の日米関係を考えるうえで、そこには非常に重要なポイントがあるのです。
それは政治的な支配、特に異民族の支配には、

(1)「紙に書いた取り決めを結ぶ段階」(政治指導者の支配)と、
(2)「その取り決めを現実化する段階」(国民全体の支配)

というふたつの段階があるということです。

たとえば(1)の段階では、どんな取り決めを結ぶことだって可能です。それこそ「無条件降伏」という、戦争に勝ったほうがなにをしてもよいという取り決めでさえ、紙の上では結ぶことができる。

ただしそれは、あくまで「その国の政治指導者」という、ごく少数の人びとと合意しただけの話であって、何百万人、何千万人もの当事者がいる(2)の段階では、もちろんそんなことは不可能なわけです。この(1)と(2)は、概念のうえでは一体化しているように思えるけれど、そのあいだには実は非常に大きなへだたりがある。

(中略)

マッカーサーはまず最初に、ポツダム宣言にもとづいて何百万人もの日本軍を武装解除するという、非常にむずかしいミッション(任務)をあたえられていました。
しかしかれはそれを「天皇のお言葉(布告)」として軍人たちに命じるというかたちをとった。その結果、特攻までやった日本軍の武装解除という大事業が、まるでウソのようにスラスラとすすむことになったのです。

その後も日本国憲法ができるまでマッカーサーは、自分のもっとも重要な命令を、「ポツダム宣言にもとづいて、天皇が出す命令」(=ポツダム勅令)
というかたちをとって出しつづけました。そのことによって日本国民の世論をコントロールし、本来なら非常に困難なはずだった(2)のプロセスを、あっけなくつぎつぎとクリアしていくことができたのです。

それはマッカーサーにとって、まさに「魔法の杖」を手に入れたようなものだったでしょう」

(1)「紙に書いた取り決めを結ぶ段階」(政治指導者の支配)と、(2)「その取り決めを現実化する段階」(国民全体の支配)。問題は1%が(1)を決めた後に、(2)の段階が、日本は非常に弱すぎるのである。

今回のオバマの「謝罪無き広島見物」でも、電通に支配された東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアに簡単にだまされる。オバマ礼賛の嵐である。これで自衛隊の海外派兵など阻止できる筈がない。また、野党は選挙に勝てる筈がない。

「天皇のお言葉(布告)」の代わりに「オバマのお言葉(布告)」がなされたのである。いずれ訪日した米国大統領は、必ず広島・長崎を訪れて、オバマ演説の後半にあった、「世界中で目にするあらゆる国家間の侵略行為、あらゆるテロ、そして腐敗と残虐行為、そして抑圧は、私たちのやることに終わりがないことを示しています」の布告の場となるだろう。

日本の戦争勢力にとっては、広島・長崎での米大統領の演説が「魔法の杖」となり、日本国民はいずれ平和のためには核使用もやむを得ない、と信じ込まされることになるかもしれない。

オバマの「謝罪なき広島見物」の後、日本の対米隷属は深化し、米軍の核使用における自衛隊使用も可能になった。

G7の政治利用は、東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアの洗脳によって安倍内閣の支持率上昇になって現れた。自公はオバマの広島ハグによって選挙に勝ち、安倍晋三は改憲の道を突き進むことになる。

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戦争を止められない日本

メルマガでも紹介してきた瀬戸内寂聴と小保方晴子の対談を掲載した『婦人公論』(6月14日号)が、猛烈に売れて、売り切れが続出したため、増刷が決定した。6月初めにも書店に並ぶというから、入手できなかった皆さんには朗報である。

この対談の企画は、小保方の『あの日』(講談社)を読んだ瀬戸内寂聴が、婦人公論編集部を通じて対談をもちかけたことから実現した。瀬戸内が『婦人公論』を選んだ理由は、「100年続く『婦人公論』の真面目な女性読者たちに読んでもらうのが一番」と考えたためである。このあたりの瀬戸内の眼力はさすがである。

小保方晴子バッシングの中心になっているのは、対米隷属の男たちである。「男の嫉妬」や「米国の特許利権」が絡んでいる。

やはりいいことはすべきである。天網恢恢疎にして漏らさずという。瀬戸内も中央公論新社もいいことをした。

小保方晴子の近況として写真を何枚か載せていたが、あの企画もヒットした。

瀬戸内は、小保方の『あの日』を3回も読んだという。
奇しくも小保方も瀬戸内の『花芯』を3回読んだというから、お互いに表現を尊重した者同士の対談になった。

小保方晴子はまだ若く、将来小説家として作品を問えば、それもまた爆発的に売れるだろう。中央公論新社は宝物を探し当てたわけであり、今から次の作品の契約をとっていたほうがいい。講談社に決まっていたら、その次でもいいではないか。彼女の才能があって、瀬戸内の指南があれば、後になるほど作品は良くなっていく筈である。

さて、伊勢志摩サミットが終わった。

落ち目の自民党に勝てない野党。その最大の原因は、旧民主党壊滅のA級戦犯にある。民進党の政策がほぼ自民党と同じなのだから、鈍感力に優れたわれらの日本国民としては、民進党に票を入れようがない。

野田佳彦らA級戦犯の顔がちらついて、「政策は同じじゃないか。それならまだ自民党の方がうまくやる」。このレベルだ。

しかも選挙の直前にG7が開かれ、安倍晋三がおバカぶりを発揮したが、国民にはそんなことより、外国の首脳を伊勢神宮に案内する安倍晋三が強烈に映っている。オバマの演説の正体など、もともと見極めるのは無理である。

しかも左翼リベラルまで、オバマ絶賛であり、オバマ演説を評価することが安倍晋三を利する政治効用にすら気付かない。

言葉に距離を置けないのである。裏で何をやっているかも考えない。そのまますぐに信じる。そして感動して絶賛する。それを表白する。それが安倍の「謝罪なしの広島見物」の企画そのものへの評価につながる。

その結果、安倍内閣の支持率は急上昇した。そして選挙まで残り3週間あまり。よくやってくれる。

『エコノミスト』(2016年5月21日号)が「G7首脳が日本に集まるとき、宗教、政治、原爆すべてが安倍晋三を助けるだろう」という記事を載せていた。外国の方がよほど冷静に全体を見ている。

サミットはまた安倍氏に、他の政治的な利益をもたらすだろう――特にバラク・オバマがサミットの機会に、現職米大統領として初めて広島を訪問するのだから

サミットはまた、消費税を来年4月から引き上げる(8%から10%へ)という約束をたがえることの隠れみのを、安倍氏に与えるかもしれない。<世界経済はまだ脆弱なので、財政的刺激が当然である>という世界の指導者たちの発言は、引き上げを遅らせる口実を提供する可能性がある

などと書いている。

オバマが広島見物にくる1週間ほど前にこの記事は出ている。こんな見方が、日本国民はもちろん野党にもできない。ミーハーになって、一緒にはしゃいでいる。これで安倍晋三に勝てる筈がない。

オバマの演説については、こんなツイートが目についた。

「かばさわ洋平

日本のテレビは殆ど伝えませんが、核兵器のない社会へと唱えながら、アメリカが世界の5割近い7260発の核弾頭を保有し、しかも核抑止力維持のために今後10年間に38兆円を費やし老朽化した核戦力の近代化を進めようとしています。核兵器禁止条約の国際交渉にも反対。オバマ大統領の言葉虚しい。

asuka

どうして、こんなにも簡単に日本人は騙されるのでしょうか。
アメリカは核廃絶など少しも考えていませんよ!それどかころか新規の核爆弾を開発してるのに。
日本のマスコミは事実を伝えていないのです。

きむらゆい

NEWS23
LIVE韓国ソウル
オバマ広島訪問韓国で注目のワケ日本に出稼ぎや強制連行の韓国人の内7万人(10万人とも)広島で被ばく4万人死亡韓国の被ばく者はオバマ大統領に広島にある韓国人の慰霊碑にも参拝し、謝罪もして欲しいと

happymire

弾劾!
韓国人被爆者、二世たちからなる広島訪問団 大阪入管で不当に足止め!! 19:00過ぎ解放。
日本政府は嫌がらせを止めろ!」

きっこ

原爆の犠牲者に対する哀悼より先に、アメリカへの感謝と日米同盟の重要さを述べた安倍晋三。オバマは一言も謝罪していないのに、原爆を落とされた国の首相の口から真っ先に出たのが「アメリカへの感謝」、いくら参院選に向けて辺野古の基地問題を緩和したいからって、あまりにも恥ずかしい。

在任中はセッセと原発を推進してたくせに、引退後に急に「脱原発」とか言い出した小泉純一郎というご都合主義のクズがいるけど、在任中にセッセと核兵器の開発予算を増やし続けて来たオバマが、引退直前に広島を訪問して「核のない世界」とか寝言を言ってるのを聞いて「お前も小泉か!」って思った

ここに挙げたのは、例外的に優れたツイートである。日本中がオバマの演説に酔いしれている。広島は凌辱され、日本はバカにされているのだが、まったくそれがわからない。これほどだまされやすい民族であるから、米軍がこのおいしい国から出てゆく筈がない。

『マスコミに載らない海外記事』が「無意味な宣伝行為に意味を与えるオバマの広島訪問」(『Huffington Post』2016年5月24日)を載せていた。

「信頼されているアメリカの政治評論家全員、バラク・オバマ広島訪問に熱くなって、気になっている。ノーベル平和賞受賞で幻惑した大統領は、本当の軍事的価値がない都市に原子爆弾を投下するというアメリカの“現実的”判断を謝罪するのだろうか? (否。)

結局、ナショナル・レビューが素早く指摘した通り、第二次世界大戦中、我々は遥かに多くの日本人を“旧来の方法で”殺害した。二つの都市を溶かして、推計200,000人を殺害し、戦争後もずっと続く長期的な環境・健康問題を引き起こしたことに対してアメリカが詫びるのは、とんでもないことだろう。

広島訪問時に、バラク・オバマが謝罪しないもう一つの理由は、自慢好きなバラク・オバマ発言を引用した書物によれば、バラク・オバマが“殺人が本当に得意なためだ”。これは、無名な兵役年齢の茶色い肌の人々を狩るべく、重武装した空飛ぶロボットを、遥か遠い国々に送り込む大統領の発言だ。いささか不愉快ではあるが、それも全て、ずっと昔、日本に投下した原子爆弾同様、より大きな善のためなのだ。

だから、広島の人々への(そして、核兵器競争を始めたかどで、全世界に対しての)謝罪は明らかに有りえない。オバマはその代わりに一体何をすのるだろう? 単純だ。

1月の最後の任期満了が近づく中、オバマは“核兵器無き世界での平和と安全保障の追求に献身し続けることに彼は焦点をあてる”とホワイト・ハウスは声明で述べた。

“彼が第二次世界大戦末の原子爆弾使用決定の判断を再考することはない。そのかわり、彼は我々の共通の未来に関する前向きな構想を提案するだろう”と、オバマのベン・ローズ国家安全保障担当副補佐官はブログに書いている。

gospel広島で、不拡散条約を読み上げながら、オバマは、1兆ドルをかけで、アメリカの核備蓄の更新を続けるだろう。何と言おうと、この人物は、同時に複数のことをこなす上で、実に経験豊かだ。

障壁を打破したわけでもない彼のキューバ訪問(ラウル・カストロとの彼の“握手”が全てを物語っている)同様、オバマの“歴史的”広島訪問は、無意味な写真撮影のチャンスに新たな意味を与える、もう一つの無意味な写真撮影のチャンスに過ぎない。(「無意味な宣伝行為に意味を与えるオバマの広島訪問」)

もちろん、電通に支配された東京の大手(「記者クラブ」)陰謀メディアは、こんなことは決して書かない。なぜならこれを書けば政府の広報・広告機関ではなくなり、ジャーナリズムになるからだ。

広島に原発を投下するとき、日本に制空権はなく、日本の都市はすでに焼け野原になっていた。日本の支配層は降伏を模索していた。軍事的な必要性はなかったのである。

ドローンで米国は殺人を繰り返し実行してきた。「広島訪問時に、バラク・オバマが謝罪しないもう一つの理由は、自慢好きなバラク・オバマ発言を引用した書物によれば、バラク・オバマが“殺人が本当に得意なためだ”」。オバマは「同時に複数のことをこなす」ことができるのである。だから一方で核兵器を増やしながら、他方で広島では戦争の悪を道徳的に語るのだ。

要は、TPPと「謝罪なき広島見物」という植民地の犠牲によって、オバマの引退の花道が作られるのである。しかも選挙での自公の勝利に結びつけば一石二鳥になる。野党の一部がオバマ演説に感動するのは、愚かである以上に日本の病巣の深さを示すものである。

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三流国家への転落

G7で安倍晋三がいきなり提示した「世界はリーマンショック前夜」説。G7の選挙利用。各国首脳に冷笑されてしまい、日本が三流国になってしまったことをまざまざと見せつけた。

『東京ブラックアウト』のラストで、「―新崎原発の事故から10年後、除染しても除染しても線量の減らない関東平野に、世界中の放射性廃棄物を貯蔵する施設が設置された」「そんな三流国として生きていくしか、日本に道は残されていなかったのだ」と描かれた日本。

10年待つ必要はなかった。すでに日本は、世界に金をばらまいてG7の椅子にしがみつく三流国になっている。世界はそのように見ているのである。この三流国の現実を、今回のG7はまざまざと見せつけた。

伊勢神宮への、各国の文化や宗教を無視した強引で失礼な誘導。消費税増税再延期のための「世界はリーマンショック前夜」説。オバマの「謝罪なき広島見物」

どの企画にも知性も民族の矜恃もなかった。三流国になったのは、安倍晋三のせいだ。しかし、安倍政権を選んだのはわたしたち国民である。

オバマの広島演説を受けて、安倍内閣の支持率は急上昇し、状況は一気に選挙ムードになってきた。

「世界はリーマンショック前夜」説も、所詮は消費税増税再延期のためのG7利用にすぎない。これをぬけぬけとG7でだすところが、安倍晋三が並のおバカではないところだ。

与党は何としても消費税増税再延期で国民をだまし、選挙に勝たねばならない。「延期」と「中止」とは違うのだが、のほほんとした国民はそこまで考えられない。消費税増税は終わった、安倍マンセー!と投票する国民も多いだろう。

5月28日、安倍晋三は、2017年4月に予定していた消費税10%への引き上げ時期を、2019年10月まで2年半延期する方針を、麻生太郎などに伝達した。

翌29日、それを受けて、麻生は「消費増税再延期なら信を問うのが筋」として、いよいよB層だましの、安倍晋三信任の選挙が始まる。

消費税増税を巡る大まかな政治スケジュールはこうなっている。

(1) 14年11月、安倍晋三は消費税増税10%への引き上げを1年半先送りすると表明した。このとき、安倍晋三は「再延期はない」と断言し、「景気弾力条項」を削除して見せた。先を考えられないのである。「リーマン・ショックや大震災級の事態にならない限り、17年4月に必ず引き上げる」と国会答弁でも繰り返してきた。

(2) 2015年10月 消費税増税10%引き上げ1年半先送り

(3) 2016年5月27日 オバマの「謝罪なき広島見物」と、安倍内閣支持率上昇

(4) 2016年5月28日 2017年4月予定の消費税10%への引き上げ時期を、2019年10月まで2年半再延期することを決定する。これで野党の増税延期法案は、消えてしまった。

(5) 2016年6月22日公示、7月10日 投開票 参議院通常選挙

(選挙に勝てば、安倍晋三の任期終了までの2年間で、一挙に改憲の動きになる)

(6) 2018年9月 安倍晋三の任期終了 

(7) 2019年10月 消費税増税10% オリンピックのお祭り気分で増税反対が薄らぐとの計算がある。

(8) 2020年 東京オリンピック

(9) 東京オリンピック後、日本はさらに深刻な不景気へ

このスケジュールを見るとわかるが、安倍晋三は、消費税増税で致命的な経済破壊が起きることがわかって、自分の政権期間中の増税から逃げたのである。

もっとも自民党の党則変更をやって総裁任期を延長するという方法もあるが、その可能性は少ないと思う。

つまり、増税とオリンピック後の不況を次の首相に丸投げして逃亡する可能性の方が強い。

当然、次の総理を狙っている麻生や谷垣は面白くないわけで、本音では、あの野郎と思っているにちがいない。野党はすでに「アベノミクスの失敗」として批判を強めている。しかし、もともとアベノミクスなるものの実態などはない。これは失敗ではなく、信用詐欺なのである。

この政治スケジュールを見ると、東京オリンピックが大きな位置を占めていることがわかる。端的にいってオリンピック後の総理など誰もやりたくないのだ。なぜなら、過去の例からして、オリンピック後には景気が悪化するからである。中国、ギリシャ、オーストラリア、とすべて景気が悪化している。

マンションGメンもこんなツイートをしていた。

アベノミクスによって、非正規雇用比率、実質消費支出、賃金指数、物価指数はどうなったか? これらの数字は、この3年で全て悪化してしまった。マンションは売れない、車は売れない、大型家電は売れない、中小企業はどんどん倒産……これがアベノミクス効果、東京五輪効果の現実だ。

東京五輪を迎える2020年には、首都圏の人口は3500万人対し、高齢者(65歳以上)人口は930万人、高齢者比率は27%にもなっている。今後、東京に必要になってくるのは、競技場等ではなく圧倒的に不足している老人ホームだ。オリンピックなどイスタンブールにでも譲ればよかったのだ。

東京湾岸エリアから「ヴィンテージマンション」が生まれることはない。五輪が終われば、あそこら辺のタワーマンションは一気に暴落する。何度も言うが、既に多くの投資家も逃げ出している。2030年には「移民の街」として有名になっているだろう。

2020東京五輪後、しばらくすると首都圏の人口、世帯数は激減、勿論、経済成長率もマイナスに転じる。いずれ公共インフラ、民間インフラはまともに維持保全できなくなり、これから造られる五輪関係施設なども廃墟となるだけだろう。頭の良い経済学者、評論家ほど五輪招致には反対していたと思う。

日本はこの50年間で、住宅数の伸びが3倍であるのに対し、空き家数は10倍以上に膨れ上がった。金、金、金で後先考えないアホな国ニッポンに未来はない。2020東京五輪は、首都東京のフィナーレ。

首都圏の経済規模は、2025年頃に伸び率が低下し、2035年頃には経済成長率がマイナスに転じる可能性が高い。品川の大規模再開発、五輪関係施設、こんなものを新たに造って維持できるのか? 金のある時に買ったフェラーリを、貧乏になってから維持することができるのか?ということだ。

全国空き家数の推移と予測(出典:総務省「住宅・土地統計調査」等)

1998年  576万戸

2003年  659万戸

2008年  757万戸

2013年  820万戸

2020年  941万戸

2020東京五輪の頃には、東京もスラム街だらけか。

東京湾岸エリアのタワーマンション、中国人投資家がどんどん売り抜けているが、やはり五輪後のイメージが既に出来ているのだろう。投資家というものは常に非情である。駄目だと分かれば引くのは早い。マネーゲームに巻き込まれた湾岸タワーマンションの低層階住民は、これから地獄を見ることになる」

このツイートを読んだだけでも、東京オリンピックがターニングポイントになって、日本全体が経済的にも三流国家(政治的にはすでになっている)になっていくことがわかる。

日本に政治力はないから、日本のトップが頼るのは金と軍事力だけである。それで安倍晋三は、アジアの盟主気取りで世界に金をばらまき、G7の椅子にしがみつくのである。

金の出所は増税であるが、その金は国民には使わない。G7においてもらうために、金持ち国を演出するのだ。しかし、いくら金をばらまいても、もうダメであろう。

2016年6月22日公示、7月10日に投開票の参議院通常選挙に勝利すると、安倍は2018年9月の任期終了までの2年間に、一挙に改憲に突き進むだろう。

そこで、すでに安倍がやってしまった「戦争法」のもとに、どのように自衛隊がなるかを考えておこう。それは「それでもなお、世界中で目にするあらゆる国家間の侵略行為、あらゆるテロ、そして腐敗と残虐行為、そして抑圧は、私たちのやることに終わりがないことを示しています」と語ったオバマの広島演説が、これから傭兵として自衛隊を使う決意だったことを解き明かす道筋である。

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