状況への呟き(12月19日~20日)

状況への呟き

(12月19日~20日の2日間のツイートをまとめました。
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12月19日

放射能汚染の日本で売れない食材を、外国に輸出している。これは以前からのことだが。
バンクーバーで日本産のしいたけから放射能検出。こんなことをやっていると、外国から買ってもらえなくなるばかりか、売ってももらえなくなる。
食糧は輸入頼みの国に変え、わずかの輸出も放射能まみれにして、委細かまわず汚染食糧を輸出する。戦略がないのだ。国民を棄民する政治家たちは、外国も棄民する。

魚は回遊するので、基本的にもう無理だろう。漁港が関西だから九州だからといってる状況ではなくなってきている。
東電は、海産物をどんどん汚染している。外国で放射能汚染の結果が発表されているので、これから更に日本は孤立してゆくだろう。
オリンピックも分散開催に追い込まれたし、政治と釣り合った三流国家になる。

民主党が分裂せずに、今のままでいったら、得するのは菅直人、野田佳彦ら民主党壊滅のA級戦犯たちだ。だから、かれらは決して出てゆかない。今時、菅、野田らを拾ってくれる政党もないだろう。マイナスだけだから。それに野田はどう見ても自民党のトロイの馬だ。民主党に残る何かのミッションがあるのだろう。

結局、1%(米国、官僚、政財界、東京の大手メディア)は、自分たちの失政が作った1000兆円の借金を、すべて国民に払わせるつもりだ。それでも国民は怒らない。こういうのはすべて政治が悪いのだ、という発想がないのである。
今でも、すでに世界の識者からは笑われ者になっている。それを「我慢強い」とか「礼儀正しい」とかメディアに刷り込み(洗脳)されて、国民は家畜にされてしまっている。
家畜とは何か。主に対して言葉を奪われた民のことだ。

アホノミクスの大失敗を、すでに世界は半年ほど前に出している。恥ずかしいことに、まだ可能性があるかのように幻想を振りまいているのは、東京の大手メディアだけだ。この後に続くのはハイパーインフレ、そして日中戦争(世界戦争)である。今回の衆議院選挙で自公に政権を任せたのは、そういう意味だ。

12月20日

現在の日本は、戦争を知らない世代に、多くのことを示唆している。
なぜ日本は太平洋戦争に突入していったのか。その原因のひとつに新聞・ラジオがあったことは確かなのである。今も東京の大手メディアはどんどん日本を戦争に押しやっている。すでに完全な政府の広告・広報機関に成り下がっている。
首相と定期的に酒宴を張るメディア幹部。かれらの視界に、生活に苦しむ国民は入っていない。

今の東京の大手メディアには、もはや特定秘密保護法も必要ない。頻繁に開かれる首相と大手メディアとの宴会。「国境なき記者団」が判定する2014年の自由度ランキングでは、日本は何と59位である。世界は、たこつぼ化した日本とは違って、日本の現実をよく知っている。恥を知るがいいのだ。

安倍に対して「戦争のできる国」に変えつつある、という言い方はやめた方がいい。まるで、いいことへの変化のように聞こえるからだ。
「戦争する国」が正しい。これで三菱などの、安倍の関係筋の大企業は潤う。しかし、浅知恵はそこまでだ。反撃が国内の原発に加えられたら、その何倍の損失になって返ってくる。

外国のメディアを恐がり、記者会見を拒否する政治家たちで、日本は統治されている。
これは、ふたつのことを物語る。
ひとつは、東京の大手メディアが飼い慣らされた御用メディアだという現実。会食する仲なのである。
もうひとつは、世界には通用しない日本の政治家、ということだ。
この政治家と御用メディアとで、太平洋戦争と同じ状況が生み出されている。

自公とも、長期的な衰退過程に入っている。それでムサシにしがみつくのだ。今回の解散・総選挙も焦りが生んだものだった。とりわけ自民党は、経済は武器輸出・原発輸出しか、打つ手がない状態に追い詰められている。しかし、このリスクの高い商品は、いずれ巨額の損失と国民負担をもたらすだろう。

安倍晋三は、衆議院選挙後に「この選挙で、国民の理解と支持を得た」と語った。これは、すでに日本の政治が、「この今」に限定され、長期的な展望を捨てたことを示している。それで、たった2年間の延長でも欲しかったのである。これからあらゆることに「選挙の信任」が適用される。

ときの権力がやってはならないこと、というのがある。やればやれるが、やってはならないことである。そのひとつがメディアとの定期的な酒宴だ。これほど忌まわしいものはない。人間は弱い生き物である。こういうことを何度もやられると、権力の監視と批判ができなくなるのだ。これはやめるべきである。

権力がメディアを饗応する。それは元が取れるからだ。今の国民は、東京の大手メディアのいうとおりに動く。国民は、雨が降っていても、晴れだといわれたら信じるほど虚けている。中国に、今だったら勝てるから戦争しようとメディアが煽れば、その気になるだろう。だから権力の魔手がメディアに伸びるのだ。

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米国からの自立の前提

先の衆議院議員総選挙に、「支持政党なし」が比例北海道ブロックから出て、当選はできなかったものの、10万5000票近くを獲得した。

この票数が同ブロックの社民党(約5万票)、次世代の党(約3万5000票)を、上回っているというから衝撃的である。

逆の角度からみると、大真面目で選挙を闘った社民党や次世代の党は、「支持政党なし」を超えられなかったわけだ。

「支持政党なし」には政策も公約もない。立候補した佐野親子(佐野秀光・本藤昭子)の主観を除いて客観的に見れば、ただの冷やかしであろう。

倫理的に「支持政党なし」の立候補者を難詰するのはたやすい。また、投票した10万5000票を、いい加減にしろ、と非難するのも簡単だ。

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わたしは黒澤明の「影武者」で、影武者候補として捉えられた盗人が、武田信玄と対面する場面を思い出した。その場面で、盗人が武田信玄に向かって、「お前のような国を盗んだ大盗人に、盗人呼ばわりをされる覚えはねえ!」と叫ぶ場面がある。記憶で書いているので、セリフはこの通りではないのだが、盗人が叫んだ趣旨はそういうことだ。

Kurosawa cinema

わたしにいわせれば、その嘘つき、詐欺の手口において、「支持政党なし」から立候補した佐野親子は、民主党の菅直人や野田佳彦、自民党の安倍晋三の足元にも及ばない。いいこととは思わないけれど、菅や野田、安倍に較べたら可愛いものである。

(以下、「米国からの自立の前提」の一部だけ公開します)

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代表の佐野は、12月16日に、「私は有権者に対して、有権者自身の正直な意見――選挙で支持する政党がないこと――を表明する選択肢を提供したかった」、「われわれは無党派層のための代替の選択肢であったと信じている」と語った。

支持政党のない人のために「あなたのためだから」といって立候補する。しかし、そのモチーフのために政策は掲げられない。国会の採決でどうするかは、「政治行動はネット投票で決める」というもの。

政治家としての理念や哲学はなく、常にその時々のネットの多数派に隷属することになる。これは新しさでも何でもなく、ただ政治家になることだけが目的、飯の食い扶持としての政治家という選択なのだろう。

その究極のポピュリズムで、次の選挙にも打って出る。

大笑いである。もうかれらは何も語らない方がいいだろう。

この件は、いよいよ日本政府の統治能力がなくなってきたことを物語る。政策も公約もなしで立候補しているのだが、実は国民のなかでは、政策も公約も何の値打ちもないことになっている。

戦後最低の投票率が物語るように、国民は明らかに政治そのものから離れていっている。深刻なのは、政府与党がそれを喜んでいることだ。恥も外聞もないとはこのことだ。

消費税増税はしませんよ、TPPには入りませんよ、と立派なことを語ったところで、当選して与党になった瞬間、公約は捨てられる。何と反対の政策が実施されるのである。

12月17日にも山井和則がこんなツイートをしていた。

「昨日の日経一面記事見出し。「介護報酬引き下げへ。9年ぶり」。ひどい話です。安倍政権は、選挙公約では、介護職員の処遇改善、と明記していたのに、選挙が終わったら介護報酬引き下げ方針。介護職員賃金引き下げの可能性大。阻止のため戦います」

日本の政党、とりわけ自民党政治にとって公約とは、国民の票を釣る毛針のようなものだ。

「それだったら最初から政策も公約もなく、当選した方が、まだ裏切らない分、いいでしょ」と佐野親子に言外に匂わされているような気がする。

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さて、前号でも採り上げた矢部宏治と鳩山由紀夫との対談の後編を、『週プレNEWS』(12月16日)が掲載していた。

「矢部 「横田空域」という、1都8県の上に米軍が管理している広大な空域がありまして、日本の飛行機はここを飛べない。これなんか典型的な「米軍が自由に日本の国土を使える」事例ですね。

(中略)

飛行ルートの阻害もありますが、それより問題なのは、米軍やCIAの関係者が日本の国境に関係なく、この空域から自由に出入りできる、入国の「裏口(バックドア)」が存在することです。これはどう考えてもおかしな話で、こんなことは普通の主権国家ではあり得ません。

この問題なんて国際社会にアピールしたら、みんなすごく驚くと思うんです。これは今、日本で起きているほかの問題、特に原発の問題にも絡んでくる話ですが、日本という国が置かれている状況の歪(ゆが)みやおかしさを伝えるいい事例になると思っています。

結局、日米安保条約とは、米軍が「日本の基地」を使う権利ではなく、「日本全土」を基地として使う権利を定めたものなのです。

旧安保条約の第1条で米軍にその権利が認められ、60年の安保条約で文言は変わっていますが、その権利は残されている。これを「全土基地方式」というのですが、これはなんとしても国際社会にアピールして変えていかないといけない。

(中略)

鳩山 それと、日米関係に関わっている米軍関係者を除けば、アメリカの議会や国民は日米合同委員会なるものがどういう役割を果たしてきたのか、それが今も日本の主権をさまざまな形で侵害している事実も知らないと思います。

しかし、こうした状況はアメリカの国民から見ても「異常なこと」だと映るはずですから、われわれが海外、特にアメリカの議会や国民に対して「日本は今も事実上、米軍に占領されているけれど、本当にこれでいいのか?」と訴えることが重要です。

矢部 情報発信という意味では、今、ドイツなど多くの国が日本の原発汚染に対して「何を考えてるんだ!」って相当に怒っている。基地の問題だけだと「勝手にやっててくれ」となるかもしれないけれど、原発の問題はそうはいかない。全地球的な問題です。

あれだけ深刻な原発事故を起こした日本がなぜ、今再び原発推進への道を進もうとしているのか? その背景には「日米原子力協定」という、自国のエネルギー政策すらアメリカの同意なしには決められないという、客観的に見ても非常に歪(いびつ)な構造がある。それをうまく国際社会にアピールできたら、こうした日本の歪んだシステムに世界の光が当たる可能性はあります」

「米軍やCIAの関係者が日本の国境に関係なく、この空域から自由に出入りできる、入国の「裏口(バックドア)」が存在する」ことが、他でもない、日本が実質的には米国の植民地であることの何よりの証拠なのである。

日本では、CIAが堂々とパスポートもなしに入国できるばかりではない。テレビにも出る。そして日本政治について語り、アドバイスしたりもする。あるいは外人記者クラブにも出て、小沢一郎の無罪判決に不満を述べたりもする。

こんな国が他にあるだろうか。

もっとも深刻なのは、メディア関係者がその異様さについて何とも思っていないことである。したがって国民の大半は、主権という、もっとも重要な独立・最高の権力が、他国に無視・侵害されていることに、無知の状態におかれている。

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状況への呟き(12月17日~18日)

状況への呟き

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12月17日

世界はすでにドル崩壊の準備をしている。準備を何もしないのは日本だ。国家の危機管理などまるでなく、ドルの崩壊を前にしても、まだ対米隷属を貫いている。
自国を潰してでも米国を、すなわち自分を守ろうとしている。先進国で、これほど無責任で、国籍がわからないような政治家が統治している国は珍しい。

首相と東京の大手メディアの幹部クラスが、国政選挙の後に酒食をともにする。それが堂々と新聞に載る。これほど退廃した無恥な国家は、日本以外にはないだろう。普通はメディアが隠すけどね。国民がなめられている証拠だ。ただ、新聞の発行部数は減っているね。いい傾向だ。ニュースはネットで十分だ。

今は、国内の少数派が正しい時代です。少数派でも自信と誇りをもとう。国境を越えれば多数派なのだから。
世界が日本を不安視していますよ。世界全体で見れば、日本の少数派は世界の多数派です。日本は戦争に向かって走り出すと、止まらなくなります。そのことを外国はよく知っていますよ。

世界にとって日本が厄介なのは、引き方を知らないことだ。太平洋戦争でも支配者たちは引き方を知らなかった。誰も降伏をいわず、ずるずると流れに放置した。日本の死者は、最終局面における支配層の、この無能・無責任の放置のなかで激増している。
現在の原発もそうである。始めたら、引き方を知らない。ずるずると行く。局面を変えられない。脱原発に舵を切れない。放置し、あろうことか再稼働をやらせる。
次の戦争では、日本の原発が攻撃される。これは世界の軍事専門家の常識だ。原発をやられても、おそらく引き方を知らない日本の支配層は、降伏できず、民族を絶滅の危機に追い込むことになる。
日本は、世界で、もっとも戦争をしてはならない国なのだ。

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12月18日

安倍晋三は、今後の政治を「国滅んでも米国あり」でゆく。ドル崩壊前夜の米国にどこまでも付き従うので、日本の亡国は前提になっている。
その安倍政治が選挙で延命するから、世界は、二度驚きだ。
東京オリンピックの分散開催。こんなことは開催国が日本のときにしか起きない。日本の劣化した政治に世界は呆れているのだが、国民は何もわかっていない。

菅・野田の延長上に安倍政権はある。それを忘れてはならない。最低限度、菅・野田の離党がなくては、民主党への国民の信頼は戻らない。
野田は今回も当選したが、前回より5万票も激減しての当選だった。5万票はどこに消えたのか。公明が協力をやめたので、5万票が消えた、との地元の声がある。

これまで5万票の公明票(自民票)が野田にいっていたとすると、野田が総理のときに、自民党野田派といわれた奇怪な政治も理解しやすい。
野田は、実際、首相として、自民党政治をやった。
その最たるものは、自民党が公約にまで掲げていた消費税増税の実施をやってあげたことである。
その後の「自爆解散」でも野田個人は落選しなかった。そこに大きく自公票の影響力が関わっていた可能性がある。

今回の衆議院選挙の低投票率。けっしていいこととは思わないけれど、1%の統治能力がなくなってきている証拠である。もうこんな国はどうでもいい、といわれている側面がある。それを縛るために、外国への移住を困難にする規制とか、移住者にも重税を課すとか、これから官僚と政府は、無茶苦茶なことをしそうだ。
この国の既得権益支配層が国民を見る目は、限りなく家畜を見る目に近い。

安倍がやっているのは異常なほどの99%いじめだ。まるで日本人に恨みがあるような反日政治が続いている。
その反対に1%の富裕層には優遇策をやっている。この究極は、ハイパーインフレでの、国民への借金の踏み倒しだ。自民党が悪政で積み重ねてきた、国民から借りた借金の踏み倒しである。それが近い。

日本政府の統治能力が次第になくなってきている。今では「保守」の中心が新自由主義のグローバリズムに変質してしまった。ナショナリズムが消えたのである。それで99%を逆に法律で監視し、縛るようになってきている。その象徴が特定秘密保護法であり、徴兵制になる。

東京でオリンピックをやるから、世界は騒ぎだし、日本に呆れるのだ。もし立候補しなかったら、東京の放射能汚染の話題も少なかったのである。
日本政治の特徴は知性がないことだ。だから世界の高度の知性が理解できない。東京は放射能汚染にたいして安全だ、といえば、それが世界に通用すると勘違いしている。その結果、分散開催になった。もちろん、分散開催にいたった理由については、得意の嘘をつきまくっているが。

東京オリンピックには、日本の1%の、99%への人命軽視が大きく影を落としている。それが世界に適用され、「笑っていれば放射能はこない」が、「スポーツをやっていれば放射能はこない」になったのである。しかし、世界の知性は遙かに高い。それが世界には通じず、分散開催になった。

次の戦争でも、日本の1%の、99%への人命軽視が発揮されるだろう。カミカゼ特攻、人間魚雷精神は、別の形で必ず蘇る。
こんな野蛮なイデオロギーに洗脳された若者こそ可哀想だ。
太平洋戦争時の米艦の兵士たちは、何の効果もない突撃を繰り返し、無駄死にを繰り返すカミカゼ突撃に、人命軽視を見ていた。

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志位和夫と鳩山由紀夫 ~夢の行方~

ネット上で、あるニュース動画が話題になっている。

それは、「まるで子ども 安倍首相vs村尾キャスター ニュースZERO 『アベノミクスは限界か?』の問いかけにイヤホン外しフル無視対応 選挙2014」と題された動画である。

http://youtu.be/870gENf36U4

この子供じみた余裕のなさ、ケンカ口調、小物感には、寂しささえ感じる。最後に記者会見場に広がった笑い声は何であろうか。いよいよメディアの退廃は完璧なものになったようだ。

『時事ドットコム』によると、衆議院選挙の勝利を祝って、またしても首相と大手メディアの幹部が飲み交わしたようだ。

「首相動静(12月16日)午後6時59分、東京・西新橋のすし店「しまだ鮨」着。
田崎史郎時事通信解説委員、島田敏男NHK解説委員ら報道関係者と会食。
 午後9時21分、同所発。
 午後9時37分、私邸着」

孫崎享はツイートで集まったメンバーを時事・田崎論説委、朝日・曽我編集委員、毎日・山田編集委員、読売小田論説主幹、日経石川常務、NHK島田解説委員、日テレ粕谷解説委員長、とツイートしている。

メディアで食っている者の、誇りはもちろん、羞恥心もすでになくなったのだろう。これで権力の監視などできる筈もない。

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総選挙が実施され、議席配分が決まった。増減だけを示すと、以下の通りである。

共産 +13

民主 +11

公明 +4

次世代 -17

無所属 -12

自民 -3

生活 -3

維新 -1

社民 ±0

「自民党圧勝」の事前事後の報道が、いかに酷いかがわかる。自民党はなりふり構わぬ解散に打って出たにもかかわらず、議席を減らしているのだ。

(以下、「志位和夫と鳩山由紀夫 ~夢の行方~」の一部だけ公開します)

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次世代の党の惨敗は、自民党が極右なので、ふたつの極右は要らないということなのだろう。政党は、他党との違いを押し出して国民に訴え、生き延びねばならない。そうしなければ、小さな政党は大きな政党に飲み込まれるに決まっている。その存在理由の基本がわかっていないのだから、どうしようもない。

維新の党は、42→41で「-1」である。この41名のなかに小沢の薫陶を受けた政治家が5名もいる。他党に散ってはいるが、今後の政界再編成には欠かせぬ勢力になろう。面白い手だ。

共産党が「+13」で倍増している。しかし、共産党の勝利には、問題が多い。小選挙区295議席のうち、当選議員が、たった1名である。後はすべて全国から満遍なく集めた票のたまものである。

しかし、共産党が小選挙区で獲得した票は、なんと約700万票もある。これで、たった1議席しか当選させられないのだ。

ちなみに維新の党は、その半分強の430万票で11議席も当選させている。生活の党は51万票だが2議席、社民党は42万票で1名当選させている。つまり社民党の17倍近い票を得ながら、当選させたのは同じ1名なのだ。

こうして見てくると、共産党の全選挙区に満遍なく候補者を立てる戦術は、小選挙区というより党勢拡大と比例代表を狙ったものであることがわかる。

この選挙戦術でゆく限り、永久に権力はとれないだろう。

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共産党の志位和夫委員長が、12月8日に、外国特派員協会で記者会見を開いた。そこで共産党の考え方、政治理念を語っている。その発言のポイントは以下の通りだ。

1 沖縄県では、主に辺野古基地建設問題に反対する立場で保革共闘の条件がそろった。しかし、全国的には他の野党と選挙協力する条件がない。

2 消費税増税、原発再稼働、集団的自衛権、沖縄基地建設、アベノミクス、この5つの争点で、共産党と、民主党あるいは維新の党はまったく違った立場だ。

3 それで、日本共産党が全ての選挙区で候補者を立て、論戦によって追いつめていく。

4 もし、共産党が擁立しなければ、消費税増税、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄の新基地建設などに反対する候補者もいなくなる。

5 共産党は国民との協働で安倍政権を包囲する。

6 共産党はまず、資本主義の枠内で民主的改革を目指す。アメリカ言いなりと財界中心の政治を正す。国民が主人公の民主主義の日本を築くのが第1のステップ。これをやり遂げた上で、次のステップに進む。

このメルマガの文脈に沿ってまとめると、以上の6点である。もっと詳しく知りたい人は、リンクを辿って読んで欲しい。

志位和夫は、他の野党と選挙協力する条件がないとして、民主党あるいは維新の党との、政策の違いを挙げている。しかし、生活の党と社民党にはある筈だ。このあたり、政策の違いをことさらに強調しすぎる。全国的に選挙協力をしないために、ことさらに民主と維新をあげつらっているようにみえる。

共産党の志位は、もし、共産党が擁立しなければ、消費税増税、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄の新基地建設などに反対する候補者もいなくなるというが、そんなことはない。生活の党と社民党で選挙協力し、選挙区を割り振り、共通の候補者として支援すればいいのだ。そうすれば、選挙結果は違ったものになっていた可能性が高い。

志位は、これからも、共産党は国民との協働で安倍政権を包囲する、という。他党とはいわずに国民という。このあたりが、共産党が偏狭で独善的といわれるところだ。

共産党へのアレルギー反応をもつ国民も多い。これを薄めるためにも選挙協力は有効であり、必要だ。

本気になって憲法改悪と闘うこと。これが共産党に求められている。そのためには、選挙協力に応じること、そして連立政権ができたら、かつての社民党のように積極的に参加し、政策の実現を図ることだ。そうしなければ、膨大な共産党に投じた票が死票になる。

さて、もうひとりの夢の行方を追ってみよう。

最近、本メルマガでも採り上げた矢部宏治(『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』の著者)が、鳩山由紀夫と対談している。

「―まずは鳩山さんに、矢部さんの本を読まれた率直な感想から伺いたいのですが?

鳩山 (中略)ただ、この本を読んで、当時、自分がもっと政治の裏側にある仕組みを深く理解していれば、結果が違っていた部分もあるのかなとは思いました。それだけに、自分が総理という立場にありながら、この本に書かれているような現実を知らなかったことを恥じなきゃいかんと感じるわけです。

(中略)

物事が自分の思いどおりに進まないのは、自分自身の力不足という程度にしか思っていませんでした。本来ならば協力してくれるはずの官僚の皆さんには、自分の提案を「米軍側との協議の結果」と言って、すべてはね返されてしまって。分厚い壁の存在は感じながらも「やっぱりアメリカはキツイんだなぁ」ぐらいにしか思っていなかった。その裏側、深淵の部分まで自分の考えは届いていなかったのです。

しかし、矢部さんのこの本はもっと深いところで米軍と官僚組織、さらには司法やメディアまでがすべてつながって一体となった姿を見事に解き明かしてくれて、いろんなことが腑(ふ)に落ちました。この本を読んで、目からうろこが何枚落ちたかわからないくらい落ちましたね。

矢部 在日米軍と日本のエリート官僚で組織された「日米合同委員会」の存在は、当時ご存じなかったということでしょうか?

鳩山 お恥ずかしい話ですが、わかりませんでした。日米で月に2度も、それも米軍と外務省や法務省、財務省などのトップクラスの官僚たちが、政府の中の議論以上に密な議論をしていたとは! しかもその内容は基本的には表に出ない」

問題は、首相になるまでに23年間も政治家をやりながら、ほんとうに鳩山が日米合同委員会を知らなかったのか、ということだ。庶民でも、23年間も同一職場にいたら、裏の裏まで知り尽くす。

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状況への呟き(12月14日~16日)

状況への呟き

(12月14日~16日の3日間のツイートをまとめました。文章はブログ用に加筆・編集してあります。
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12月14日(衆議院選挙の投票日)

生活の小沢一郎、玉城デニーが当選確実。渡辺喜美が落選、小渕優子が当選確実(しかし、彼女には東京地検特捜部との闘いが待っている)。亀井静香が当確。海江田万里が東京1区で敗れる。
戦後、最低の投票率。安倍晋三の手法が厳しく問われねばならない。700億もの税金を使って、この民意のなさだ。自分のためにやった「個利個略」の選挙、あるいはせいぜい自民党が勝つためにやった「党利党略」の選挙だ。
安倍晋三には一貫して国民益の哲学がない。かれはいったい何人なのだろう。
若い人たちが、やはり棄権している。日本の若者は選挙の恐さがわかっていない。自公が勝って、もっとも苦しむのは若者なのに。

渡辺喜美が落選。みんなの党を作って、途中までは順風満帆だったが。政界一寸先は闇、というが、政治の難しさと残酷を感じる。
代表を代わったのだから、全部新代表に任せるべきだった。あれこれいうべきではなかった。謹慎の身の上だったのだから、党を割らないことを最優先にすべきだった。
みんなの党を自分で作って、自分で壊してしまった。
これから文字通りゼロからの出発になる。

共産倍増。これは深刻なことになる。これで共産党は大勝利の総括をする。この政党は全体を見ない。その意味は、これからも野党の選挙協力はせずに、徹底して全選挙区に候補者を立て続けるということだ。この戦術は局面で捉えると、党勢拡大で正しかったことになる。しかし、戦略的に見ると、間違っているのだ。
なぜなら、700万票もとりながら、小選挙区で勝ったのはひとりだけ。あとはすべて比例で当選した議員たちである。これは異様な結果なのである。つまり小選挙区で、共産党は1対1では自民党に勝てない、ということだ。これで選挙協力に応じないなら、絶対に権力をとれない。
もっとも政権をとる気など毫もない、ニッチ産業で十分、というのなら話は別だ。しかし、これなら700万票は壮大な死票になる。

次世代の党は、存在理由がないことが明らかになった。自民党の右派のような存在であり、わざわざ野党として存在する意味がなかったのである。それを国民が見破った感じだ。今後、党勢を立て直すのは非常に困難だろう。
国民としては、次世代に投票するぐらいなら自民党へ、極右は自民党で十分、ということだ。

森ゆうこの落選は衝撃的だ。検察官僚を批判して、一冊の本を上梓できるような傑物は、他に見当たらない。惜しいし、生活の党のみならず、政界に必要な人材だった。新潟県民はなぜ森を落とすのか。自民党、公明党が束になっても、沖縄や岩手の県民は、良く人を見て、人物を選択していたのだが。

沖縄の野党全勝のパターンが、理想の選挙協力と称賛される。しかし、沖縄は、日本でずば抜けて政治民度が高い。果たして他府県で、できるのか。その際の最大の難関は共産党になる。
今回の選挙で総括されたのは日本の国民だ。のほほんと棄権する劣悪な民度に、これから安倍の厄災が襲いかかる。

野党の選挙準備が整わないうちに、虚を突いて総理が解散する。まるで真珠湾攻撃である。この自明のように行われている異常なシステムを変えねばならない。
総理の解散権を制限すべきだ。たとえば任期途中の解散には厳しい条件をつけ、3か月後に解散とする。国民に考える時間を与える。そうしなければ、解散が、総理の「個利個略」、あるいは政権与党の「党利党略」に利用される。

幼稚化し、他人の意見を聞かず、戦争に突入していく日本。
「まるで子ども
安倍首相vs村尾キャスター ニュースZERO 『アベノミクスは限界か?』の問いかけにイヤホン外しフル無視対応 選挙2014」
http://youtu.be/870gENf36U4

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ニュース批評

12月15日

野田佳彦には、もって生まれた嘘吐きという観があった。息するごとに嘘をいう、とね。
しかし安倍晋三の場合は、もっと積極的で、国民を意識的にだましている。これがバカにできないのは、戦前・戦中も、日本は、政治と官僚、軍部、新聞・ラジオが国民をだまし、国民もお互いをだましあって戦争に突入したからだ。
現在、戦前・戦中と同じ状況が生まれている。

国民をだます政治家は、ヒットラーもそうだが、自分を天才だと勘違いする。だまされる国民を見て、自分は優れていると勘違いするのである。
しかし、政治家としては、これは三流の証明にすぎない。
偉大な政治家には、国家への忠誠と国民への愛がある。別言すれば売国奴ではないし、嘘吐きでもない。

日本は、極端な格差社会になっている。これは自公政権が続く限り、ますます拡大していく。かれらは、トリクルダウンのバカのひとつ覚えで経済政策をやるからだ。
この政策は、すでに生活保護の拡大を招き寄せている。トリクルダウンは金持ちに褒めてもらえるので自公とも喜んでいる。しかし、いずれ破綻するのが決まった経済政策である。

与党の選挙戦術は、政治に関心をもたせないこと、国民を覚醒させないこと、家畜の組織票だけでやること、になっている。
供託金を世界一高くして、貧しくて優秀な人間に政治を閉ざしている。おバカの世襲議員を助けるためだ。期間は短く、政府の失政に気付かせない。さらにメディアが猛烈に国民を棄権に誘導する。

共産党こそ、選挙協力に一番熱心になるべき野党である。なぜなら小選挙区で勝てないからだ。本気で権力をとるつもりなら、小選挙区で自公に勝たねばならない。しかし、それは共産党にはできない。それでも選挙協力に応じないのは、政権を交代させ、本気で改憲を阻止する戦略が間違っているからだ。

今回の選挙の深刻さは、国民のおバカ層が、ふてくされて政治から遠ざかったことだ。下手をすると、自公と、永遠に小選挙区で勝てない共産党との、組織対組織の対決、といった漫画になりかねない。つまり政権交代など金輪際ありえない共産党が、華々しく舞台に登場してきたのである。

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ニュース批評

12月16日

歴史は繰り返す。この言葉ほど、現在の日本に相応しい言葉はない。
小説の世界では愚かな人間を描くときは同じ失敗を何度も繰り返させる。読者は、またか、学ばない奴だな、と思って、笑い出す。優れた小説の主人公は、失敗から学ぶ。主人公が時間とともに変わっていくのだ。その点、日本は、笑いを誘う愚かな脇役である。

安倍政権になってから、世はだましあいの時代になった。アホノミクスもオリンピックも集団的自衛権も消費税増税も、原発再稼働も、衆議院選挙も、株価高騰も、だましの産物である。太平洋戦争も、だましあいの世情から戦争に突入していった。
今や戦中と思った方がいい。

沖縄ではムサシを使っていないという。これだけでも見識。選挙への信頼はぐっと増す。だいたい政界から、何のクレームも出てこないことがおかしい。政治家がどれほどコンピュータに無知であるかがよくわかる。コンピュータとは、ある意図(プログラム)のことだ。投票など、どうにでも変えられるのである。

投票所には、ちびた鉛筆がヒモで結ばれてあった。今時、鉛筆で書かせるか? 消しゴムはなかったので、鉛筆の意図がわからない。投票所には、20代、30代がひとりもいなかった。皆、40代以上である。若い人たちに、もっと政治に関心をもってほしい。一番の犠牲者になる政治状況なのだから。

中国人嫌いが増えたのは、慎太郎が尖閣紛争を煽ってからだ。まんまと日本中が慎太郎、前原誠司、野田佳彦といった安手の政治家に引っかけられた。
ところが、今でも中国人は日本にやってきて、せっせと日本製品を買って帰る。本国にあるのに、わざわざ買いにくる。こういった中国人を大切にしないとね。

小沢一郎の薫陶を受けた面々が、あちこちに散って、それぞれうまく当選を果たしている。いずれ政界再編で、野党が大きくまとまれば、また一緒になる。面白い発想だ。実は、散った方が力は大きくなる。狙われにくくなる。今後の小沢の展開が楽しみだ。

最近、菅原文太や宝田明、大橋巨泉など、映画やテレビに出た人の、晩年が素晴らしい。それも体験から来ていて、かれらの言説には嘘がないね。もちろん、今のご時世で、反戦など語ったら干されるのは覚悟のうえの表現だ。最後のご奉公と思ってのことだろう。拍手を送りますよ。

現在の日本で、もっとも、もったいないことのひとつは、年配の人の体験からくる智恵に学ばないことです。政界でいえば小沢一郎や亀井静香といった政治家から多くを学ぶべきです。映画やテレビの人たちは、宝田明、大橋巨泉、それに吉永小百合や大竹しのぶの声を聞くべきです。先達に学ぶべきです。

たった2年間の政権延長に、野党に準備させない真珠湾攻撃のような解散をやる。メディアを脅して、戦後最低の投票率にする。国民に考える時間を与えない。その結果、戦後最低の投票率を実現する。
それで、勝った、信任を受けた、といって恥ずかしくないのか。安倍で、ここまで日本政治は堕ちたのだ。

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ニュース批評


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ニュース批評

或る戦争責任論 ~衆議院選挙を終えて~

衆議院選挙が終わった。これまで述べてきたように「自民党圧勝」という東京の大手メディアの予測報道は嘘だった。投票を諦めろという愚民たちへの洗脳・誘導だったのである。

自民党は解散前より議席数を減らしている。このことは、先に行くほど惨敗が待ち構えているのを見越して、野党の選挙準備が整わないうちに、いわば真珠湾攻撃のように解散総選挙をやった真相を物語るものである。

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総理の解散権という、自明のように信じられてきている権力を見直すべきである。今では、野党の準備が整わないうちに、不意打ちを食らわせて選挙をする、いわば総理の「個利個略」、せいぜい与党の党利党略のために使われ始めた。

解散には厳しい条件をつけ、最低でも3か月後に解散とか、野党にも国民にも争点を周知徹底させる期間をおくべきだ。それでなければ民意が図れない。700億も税金を使って、ほとんど民意を汲まないための選挙になる。

国民は何のための解散かさえ、最後までわからなかった。ここまで民主主義に対して、さらには立憲主義に対して、無知無能な政治家は、戦後初めてである。

選挙の争点は国民が決めるものである。しかし安倍はアホノミクスが争点だと自ら指定した。この国では国民はバカにされきっているのだ。しかも、どうやら政権が維持できそうだとなると、選挙中に次々と争点を付け加える。政権維持ができれば、あれも信任、これも信任でゆくわけだ。

(以下、「或る戦争責任論 ~衆議院選挙を終えて~」の一部だけ公開します)

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選挙が終わると改憲、徴兵制へと政治色軍事色を打ち出す。安倍は政治を勘違いしている。政治とは、外国を、あるいは国内をだますことではない。まずもって自国の国民を幸せにすること、国民の生活を豊かにすることだ。

トリクルダウンとは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウン)」とする経済理論である。いかにも安倍が飛びつきそうな理論である。

現在のグローバル化した日本企業の利益の配分先は、(1)内部留保、(2)設備投資、(3)株主への還元、(4)有利子負債削減、(5)新製品・新技術の研究・開発、(6)従業員への還元、の順になっている。ほとんどは企業の内部留保に回され、政治の要請がない限り、従業員に回ってくることはないのだ。

安倍とそのブレーンがトリクルダウンに目を付けたのは、今に貧困層にも富が滴り落ちますよ、といえば、公然と富裕層優遇策が実施できるからだ。あと一年、あと一年とおバカ国民をだまし続ける。そのうち辞任して、「もっと徹底してトリクルダウンをやれば成功したのだ」と開きなおるのである。

要は小泉・竹中が、もっと徹底して民営化をやっておれば成功した、と開き直ったのと同じ、だましの戦略なのである。

選挙に関して、ツイッターには、さまざまなツイートが投稿されている。選挙当日と翌日のツイートから、わたしの目にとまったツイートには、こんなものがあった。

「修(生活の党)

@tanakaryusaku 昨日の「衆院選投票率」は前回の戦後最低の投票率59%を大きく下回り戦後最低の52%に!=>熊本県の衆院選投票率50%、一方、同日に投開票された、熊本県上天草市長選挙の投票率は76%。同じ投票所で投票、何でこんな大差がでるの? 投票率改竄の決定的証拠です。

自民党の最終街宣場所は今回も秋葉原。あの秋葉原街宣を普通の人間が見たら身震いが。ナチスを思い起こす、演説者のかん高い絶叫が響き、無数の大日章旗がたなびく。麻生氏は嘗てナチス手法を見習えと発言。安倍・麻生両氏の国民を騙す手法はヒットラーがお手本の様」=>こんな自公が圧勝? 不正です!

赤旗国民運動部

維新の党・橋下徹共同代表が大阪市で敗北宣言。「自民党、公明党、歴史的な大勝利となります。もう維新の党、はっきりいって負けます」「こんなこと言ったら江田さんが怒るかもしれない。でもそうなんです。安倍さんで結構です。もういいんです。自民党で結構です」

 
橋下徹が、まだ選挙中に敗北宣言をし、「安倍さんで結構です。もういいんです。自民党で結構です」などというのは、維新の党の、第二自民党の馬脚を現したものだった。本人は立候補していないので気楽なものだろう。しかし、闘っている立候補者は、代表にこんなことをいわれて、たまったものではない。無責任である。

選挙をバカにしている。ひいては選挙民をバカにしているのに、本人が気付いていないのだ。安倍で結構、自民党で結構、というのは選挙民が決めることだ。

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また、今回の選挙では、政策とは別に、選挙不正そのものに国民の監視の目が向かったのが、大きな特徴だった。

服部順治(脱戦争/脱原発)

おっ、徳島の開票所は徳島市立体育館か! よーし、ツイートテレビの開票中継はそこからだな! でも投票所からの追跡もやらないと! 夜8時から車で投票箱を追跡!

徳島市体育館 開票所の様子

服部和枝(脱戦争・脱原発)

開票所にいる。まだ開票始まっていないのに、テレビでは当確報道で結果がでている。今開票開始。

hopkins

もうすぐ8時、開票所の体育館へ行きます。
開票作業を動画で撮影しようと思います。
不正がしにくいように、しっかり見てきます」

これはほんの一部で、ツイッターをやっていない人、やっていても投稿しない人を含めて、全国的に開票作業そのものへの、市民の監視が強化されているのだと思う。これはいい傾向だ。

こういう場合、服部ご夫妻、hopkinsのように動画を撮ることが大切だ。目視だけでは、あまり意味をなさない。万が一のときも、動画が最大の証拠になる。

さらにこんなツイートも目に付いた。

「布施 祐仁

こんな不意打ち、奇襲作戦のような解散総選挙だったにもかかわらず、密かに周到に準備していた自民党が議席を減らし、民主党が11議席、共産党が13議席も増やしたんですから、野党は大健闘といってもいいと思います。厳しい状況は続きますが、これまで通り、着実に一歩一歩前に進んでいきましょう。

mold

安倍が圧勝を狙って解散総選挙を企てた結果、民主党と共産党が現有議席を上回る躍進を果たし、自民・公明合わせてほぼ現状維持。自民は現有議席を割った。これがバカでもわかる数字の見方だろ。マスコミは詐欺師みたいな報道はやめろ。

壺井須美子

しばらくは暗い時代を生きなければならない。話には聞いても日本人誰もが体験したことがない、人権が合法的に弾圧される国家主義とアベノミクス経済破綻と急激な国力の低下。そのなかで、嫌な時代を終わらせるにはどうしたら良いか、国民も政治家も真剣になるだろう。救いはそこにあるはずだ

Nico TPP反対・脱原発・反ネオリベ

山本太郎さんが応援に入ってたのであまり言いたくはないけど、菅直人には落ちてもらいたかったなあ。マスコミ・官僚・財界と戦うことを回避し、TPP・消費税増税を打ち出し、その後民自公三党談合に走り、国民を裏切り民主党を凋落させたA級戦犯。菅が落ちた方が民主党再生の近道になったと思う。

山口一臣

自民圧勝というけど、前回より3議席減ですね。公明党がプラス4だから与党的には1増しただけ。事前の情勢調査で自民単独300超えから比べると、かなり下振れ観がありますなぁ。これは創価学会のグッジョブなんでしょうかね。わからんけど。自民300超の報道を見て調整したのかな、とか。

自民が単独で300超えると公明党の存在感がかなぁ―り薄れるから。最悪、自民が公明との連立を解消、維新と組んで改憲、自衛隊の国防軍化に突き進むなんてシナリオも考えられるし。まあ、その意味では自民が議席を減らしたことはせめてもの救いですね。あれだけ姑息な解散打っといて議席減ですから」

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自民党は早速、改憲から徴兵制へと走り出した。自民党憲法改正推進本部は、4日の会合で、05年に策定した改憲草案(ここには徴兵制導入はなかった)に修正を加えて、徴兵制導入の検討を示唆する論点を公表した。5月めどに改憲案修正へと動く。

一方、与党の公明党は、これまで消費税増税、集団的自衛権の行使容認と賛成してきた。いつも自民党に難色を示すポーズを見せては、結果的には賛成してきている。わたしは改憲も部分的修正を飲み込ませたポーズをとるだけで、最終的には賛成するのだとみている。

さて、今日のメルマガでは、改憲、徴兵制に向かい始めた状況に、ぜひ本メルマガの読者にお読みいただきたい文章を紹介する。

太平洋戦争敗戦直後に書かれた伊丹万作の「戦争責任者の問題」(『映画春秋』創刊号・昭和21年8月)である。実は、これは以前にも紹介したのだが、新しい読者で知らない人もいるので再掲載をお許し願いたい。

引用文は、当時の習慣のまま促音を大文字のままにしてある。ディスプレイ上の読みやすさを考慮して、兵頭の方で改行を増やしていることをお断りしておく。

「さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。

多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。

たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだまされたというだろう。上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまされたというにきまつている。

すると、最後にはたつた一人か二人の人間が残る勘定になるが、いくら何でも、わずか一人や二人の智慧で一億の人間がだませるわけのものではない。

すなわち、だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かつたにちがいないのである。しかもそれは、「だまし」の専門家と「だまされ」の専門家とに劃然と分れていたわけではなく、いま、一人の人間がだれかにだまされると、次の瞬間には、もうその男が別のだれかをつかまえてだますというようなことを際限なくくりかえしていたので、つまり日本人全体が夢中になつて互にだましたりだまされたりしていたのだろうと思う。

このことは、戦争中の末端行政の現われ方や、新聞報道の愚劣さや、ラジオのばかばかしさや、さては、町会、隣組、警防団、婦人会といつたような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的にだます側に協力していたかを思い出してみれば直ぐにわかることである」

敗戦直後に書かれたこの文章を読み返してみて、わたしは前回とは違った感慨に襲われた。「日本人全体が夢中になつて互にだましたりだまされたりしていた」戦中の状況は、すでに現在の状況になっている。

政治家が国民をだまし、メディアが国民をだまし、国民同士もだましあっている。「町会、隣組、警防団、婦人会といつたような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的にだます側に協力していたか」。名前こそ違うが、これもすでに日本の現在の状況だ。

政界、官界、メディア、学界、とだましあっている。消費税増税でだまし、集団的自衛権でだまし、選挙で、IOC総会でだます。アホノミクスでだまし、オリンピックの分散開催でだます。原発安全神話でだまし、また原発再稼働でだます。

伊丹万作は戦争中の状況というが、実は戦前から、お互いにだましあう状況があった。それが戦争を呼び込んでいったのである。

深刻なのは、戦後も日本人が変わっていないことである。日本民族は、だましあいながら(自己欺瞞に陥りながら)、けっして権力に逆らわずに戦争に突入していくのだ。

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状況への呟き(12月12日~13日)

状況への呟き

(12月12日、13日のツイートをまとめました。文章はブログ用に加筆・編集してあります。
また、ここで新たに作った状況への呟きを入れることもあります。
ご自分のブログへの引用・転載等は、ご自由にどうぞ)

12月12日

消費税増税が10%で止まると思ったら大間違い。増税しても圧勝させてくれる愚民だと、すでにわかっている。それなら「あなた(99%)のためだから」といってだまし、「おれたち(1%)の金だから」という政治が続く。10%を超えて、どんどん消費税は上がっていく。米国、官僚、財界のために。

わずか2年間で劇的に日本は悪くなった。これから憲法は確実に変えられる。今でさえ放射能汚染で世界から嫌われているのに(これを殆どの日本人は知らない)、海外で米国の手下になって戦争をするようになったら、日本はイスラエル以上に孤立した国になる。

これまで、99%には悪いことしか起きていない。さらにこれから、日本では確実に憲法が変えられ、徴兵制が敷かれることになる。戦争になれば、もはや復旧・復興はない。原発を破壊されるからだ。地球環境を致命的に汚染した民族として、世界から糾弾される。

高倉健も菅原文太も、人生の幕引きがすばらしかった。突っ込んでいく人生の幕引き。宝田明もかれの戦中体験から推して必然の幕引きに入った。この人生の先達の覚悟に敬意を表したい。今の40、50代は、70、80代に入って、もっと過酷な晩年になるだろう。しかし、仕方のない運命として引き受けて闘ってほしい。子どもたちのために。

あなたが余生をまっとうし、サバイバルしたいのであれば、新自由主義のグローバリズムを否定すべきだ。これは本質的に強者の味方、弱者の敵であるからだ。「生活が苦しくなった。今によくなるは、うさんくさい」。これでいいんだ。間違っていないよ。

おバカ政府のブレーンが考えたこと。「移民で人口減を止めよう」。それより、いったいどんな人たちが日本に来るのか。海外に日本人が脱出している、放射能塗れの国へ。オリンピックも韓国との分散開催になるようだ。何もわかっていないおバカ外人を移民させて、いったいどんな国に変わってしまうことやら。
100年、200年たつうちに、帰化した外国人、ディアスポラに支配される国に日本は変わるだろう。これは間違いない。今もすでに半分ほどそのようになっている。

放射能汚染で、日本人の大好きな魚が食べられなくなった。これだけでも暴動が起きたり、政権交代が起きたりしても不思議ではない。生魚は日本の文化ですからね。しかし、日本人は何も考えない。せっせとセシウムを体内にとり入れながら、寿命を縮めている。日本とは、家畜と棍棒をもった主人でなりたつ国だ。

これから日本が、精神的にも物質的にも、どんなに貧しい国に変わっていくか。それは、もっともセンシティブな空間を見たらわかる。それは国会ではない。国会は上流階級の社交場だ。見るべきは、大学と東京の大手メディアだ。ここがすでに闘いを放棄して、自主的に表現の自由を返上している。

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2月13日

スピン報道としてのノーベル賞騒動のうちに、日本の民主主義には幕が引かれる。もちろん劣化した政治と東京の大手メディアの責任はある。しかし、それは戦前・戦中も同じだった。国民に責任がある。日本国民の、戦争が終わって被害者面する民度の低さは変わっていない。東京の大手メディアのいいなりになって、戦争にもっていくのは国民である。

原発に関して、与党が何も語らないうちに選挙運動は終わった。世界に日本しかない安全神話は、福島第1原発事件の後、余計、悪質になり、深化している。「食べて応援」は、1%は毒だから食べないけれど、99%は安全だから食べろ、ということになった。魚の表示など意味がなくなっている。

川内原発の再稼働は、桜島の恐さを知らない人たちが決めている。桜島が噴火すると、宮崎県まで火山灰が降ってくる。太平洋戦争でもそうだったが、日本人は引き方を知らない。ずるずるといく。2つ目の原発が破壊されても、原発は続くだろう。

こんなに食材に気を遣う国は、日本だけだろう。以前は食品添加物と中国産の食材が警戒された。3.11以降は、放射能汚染が中心になった。これからは遺伝子組み換えが危険な食材の中心になってくる。これはすべて政治の劣化が生み出したものだ。政府が棄民意識をもっていて、国民を守ろうとしない。

政府には原発を止められない。TPP参加も止められない。消費税増税も10%では終わらないだろう。まだ次がきますよ。これからは、改憲、徴兵制に突き進むことになる。国民も悪いのです。政治家が引き方を知らなければ、国民も知らないのです。日本国民は、殴ってくる相手に拍手する。

3人のノーベル賞受賞者の誰一人として原発に触れなかった。明かりで受賞したのなら、ひとりぐらいエネルギー問題に触れても良かった筈だ。日本では、政治に遠ざかる専門バカほど、世間のウケがいい。もはや原発に言及する者は危険分子だ。大学知が国民を見捨てて、太平洋戦争に突入した戦前と同じだ。

日本知識人の特徴は、知性がないことである。わかりやすくいうと、知性が処世に仕えることだ。わたしが現役のときも、正しい人に、まわりがよってたかって沈黙と譲歩を迫る姿を見てきた。悪い奴に隷属するように知性が働く。理由はひとつだ。「あなたが黙れば、職場が静かになる」。論理ではなく、処世なのだ。それが今顕在化してきている。

日本のノーベル賞受賞者で、電気に関して受賞して原発に触れないのは、よほどの専門バカだ。まわりにたむろした東京の大手メディアは、ジャーナリストではない。なぜ原発について訊かないのだ。これこそ世界が訊きたかったことだ。「メダルを噛んでくれ」など、バカか。先頭をきって逃走し始めた大学知とメディアに相応しい光景だった。

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尖閣と北方四島をつなぐ理路

衆議院選挙も最終日になった。

犬HKを筆頭に東京の大手メディアは、選挙を低投票率に導くために退廃を深めている。低投票率こそが自公の圧勝につながるからだ。

与党にとって、選挙期間は短いほど失政に気付かれることがない。しかし、この短さでは国がよくならない。将来、民主的で優れた政権ができたら、ぜひとも選挙期間をもっと延ばしてもらいたいものだ。

低投票率(自民党圧勝)への、東京の大手メディアの退廃は、これまでの選挙と変わらない。

今回の選挙に顕在化した異様な現象を挙げると、以下のようなものがある。

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1 国民に、選挙序盤から自民党の圧勝を告げる。これは明確な選挙妨害である。原発再稼働、TPP参加、集団的自衛権の行使容認、消費税増税10%に向けて誘導・洗脳することと同じである。

フランスでは、選挙一週間前から世論調査の報道を禁じている。投票に影響を与えるからだ。日本でも禁止したほうがいい。とくに日本の場合は、勝ち馬に乗る、といった劣悪な政治民度が生きているうえに、東京の大手メディアが政府の広告・広報機関化しているので、禁止すべきだ。

2 これは「1」と表裏の関係にあるのだが、自民党圧勝を報道することで、政権交代に対する国民の、野党への期待を打ち砕く。

3 さらに自民党圧勝を報道することで、60%といわれる無党派層の投票棄権を促す。もう勝負はあったから、わざわざ投票所に行くなというわけである。

4 今回の衆議院選挙では、選挙隠しのために、スピン報道としてノーベル賞受賞が最大限に利用された。これは前回選挙における北朝鮮のロケット、中国航空機の領空侵犯などの、危険で国際的な状況の演出と同じ効果を狙ったものである。

5 維新の党の、橋下徹による民主党批判があった。与党を批判せずに、野党の維新の党が、これも野党の民主党を選挙で批判する。いわば内ゲバである。これは維新の党の第二自民党としての本性が露出したものである。滅多に見られない現象である。

6 東京の大手メディアによるアホノミクスの失敗隠し。必然性なき解散総選挙を象徴したのが、首相みずからの争点の指定である。これで選択しろ、と主が家畜に命令したようなものだ。しかし、飼い慣らされた東京の大手メディアは、そのアホノミクスさえほとんど採り上げなかった。出演した党首(代表)に質問してお茶を濁す程度で済ませている。

以上の6点である。今回の選挙でも、前回の選挙と同様に、不正投票や選挙妨害の情報が、投票が終わった時点でネットに溢れることであろう。

(以下、「尖閣と北方四島をつなぐ理路」の一部だけ公開します)

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さて、これまでの2回のメルマガで、わたしたちは次の2点を新冷戦認識の、重要な論理として深めてきた。

1 新冷戦における中ロ同盟は結束が強い。そう簡単に分断工作で壊されるものではない。それは外からの脅威、すなわち、(1)米国の脅威、(2)NATOの脅威、(3)これから肥大してくる日本軍国主義の脅威があるからだ。

中ロ同盟の核は、共産主義の遺産である。これは過去の冷戦時代の、対米、対NATOの、旧中ソ同盟が復活したことを物語る。新冷戦における中ロ同盟は、「レーニン・毛沢東」の共産主義イデオロギーの共有遺産をもとに構築されている。

2 この中ロ同盟の、ロシアの心理を分析すると、ソ連邦解体後の欧米への屈服感が、根強い怨念を形成したということがある。その怨念を決定づけたのは、米欧の、ロシアへの裏切りだった。米国は、NATO東方不拡大の、ロシアとの約束を、ことごとく破ってきた。旧ソ連邦の国々をNATOに編入し、ついにロシアと国境を接するウクライナにまで迫ってきたのである。

この事態は、もしメキシコあるいはカナダの国境沿いに、米国を睨んでロシアのミサイルが林立するケースを考えたら理解しやすい。米国は絶対に認めないであろう。同様にロシアもウクライナのNATO入りを認めないのである。

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ロシアは、米欧への親和と接近の幻想に気付いたのである。そこからくすぶっていた冷戦の残り火が、急速に燃え広がり、冷戦時代の中国へのシンパシーとなって、剥き出しの形を取り始めたのである。

新冷戦は米欧が作ったものである。ロシアの旧冷戦の残り火は消えることがなく、新冷戦に受け継がれた。

今日は、それではロシア(旧ソ連)の米欧に裏切られたという怨念は、正しいものだったのか、それとも逆恨みなのか、について考えてみよう。

ジョシュア・R・I・シフリンソンは「欧米はロシアへの約束を破ったのか―NATO東方不拡大の約束は存在した」のなかで、次のように書いている。(ジョシュア・R・I・シフリンソンはテキサス&M大学准教授。専門は外交史、戦略など)

「1990年初頭までに、アメリカと西ドイツの指導者たちは統一を目指すことを決断するが、ソビエト軍が東ドイツから撤退するかどうか確信がもてなかったために、モスクワに取り引きを申し入れた。

1月31日、西ドイツのハンス・ゲンシャー外相はドイツ統一後に「NATOが東欧へ拡大することはない」と表明する。2日後、ジェームズ・ベーカー米国務長官はゲンシャーと会ってこの計画を協議している。

ゲンシャーのプランを支持していると公式に表明はしなかったものの、ベーカーはソビエトのゴルバチョフ大統領、シュワルナゼ外相との協議をNATOの東方不拡大を前提に進めた。ベーカーはまずシュワルナゼに「 NATOの東方拡大はない」と強調し、その後、ゴルバチョフにも「NATOが現在の管轄地域を超えて東方へと拡大することはない」と表明している。

「NATOゾーンの拡大は受け入れられない」と言うゴルバチョフに、ベーカーは「われわれも同じ立場だ」と応えている。公開された国務省の会議録によれば、ベーカーは2月9日のシュワルナゼとの会談で「NATOの管轄地域、あるいは戦力が東方へと拡大することはないとする明確な保証」を与えている。

西ドイツのコール首相も、モスクワで翌日開かれた会談で、同じ約束を繰り返している。

(中略)

ベーカーの一連の会談をまとめた外交文書によれば、「国務長官はアメリカが長くドイツの統一を支持してきたこと、統一ドイツがNATOに参加するのを支持すること、そしてNATOの軍事プレゼンスをそれ以上東方へは拡大させないことを明確に相手に伝えている」。

ドイツ統一に合意すれば欧米は(東方への拡大を)自制するとモスクワが考えたとしても無理はない。つまり、ソビエトの高官たちは、ドイツ統一を認めた際に、欧米が示した取り引きに応じていると考えていたはずだ」(『Foreign Affairs Report』2014 NO12)

これから、ロシアの、米欧に裏切られてきたという警戒心と怨念に、果たして根拠があるかどうかを述べていく。その前に、『Foreign Affairs Report』について一言述べておく。繰り返し書くが、新しく購読者になった人もいるのでお許し願いたい。

多くの購読者はすでにご存知だが、この世界を支配しているのは、実は各国の政府ではないのである。

ロスチャイルド、ロックフェラーといった国際金融資本、外交問題評議会(CFR)、王立国際問題研究所(俗称、チャタム・ハウス)、ビルダーバーグ会議(俗称、「闇の世界政府」、「陰のサミット」。年1回開催)、CIA、米国戦略国際問題研究所(CSIS 日本の陰の首相といわれるCSISのマイケル・グリーンは、CFRの上席研究員だった)といった組織である。

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状況への呟き(12月10日~11日)

状況への呟き

(12月10日、11日のツイートをまとめました。文章はブログ用に加筆・編集してあります。
また、ここで新たに作った状況への呟きもあります。
ご自分のブログへの引用・転載等は、ご自由にどうぞ)

12月10日

保守とは、国民の立場に立つものだ。目指すのは国益を守ることである。郵政民営化に反対していた頃の、自民党にはまだ一部に保守がいた。しかし、今では新自由主義のグローバリズムに席巻されてしまっている。TPP参加を推進する安倍自民党は、いかなる意味においても保守ではない。売国の集団だ。

今度の選挙には民主党のだらしなさが際立ってあぶり出された。執行部に、民主党壊滅のA級戦犯を返り咲かせたところに、突如、選挙になったのだ。国民にして見れば、民主党の裏切りの過去を、まざまざと思い返す顔ぶれが前面に出てきたのである。反省と謝罪なき党文化は、変えようがないようだ。

また、維新の党の、第二自民党の正体もあぶり出された。情熱的な民主党批判は、いったい何のためか。しかも選挙期間中である。安倍政権の暴走を阻止する野党としての使命も純粋さも、まったく感じられない。もともと橋下徹と安倍晋三とは、近いものがある。橋下徹という政治家は、理念(政策)で見ると、間違う。マイノリティとしての出自から、情念を見た方がいい。

今度の選挙で、もし自民党が勝てば、まことに奇怪な結果ということになる。なぜなら選挙直前の調査では、東京の大手メディアでさえ、安倍内閣の不支持率が支持率を上回ったと報じていたからだ。選挙になれば別だということか。そろそろどの野党か、不正選挙の問題を正面からとりあげるべきではないか。

徳島の豪雪地帯。ひとり暮らしのおばあちゃん(98)が心肺停止の状態で死亡した。豪雪地帯の山村で、お年寄りにIP電話をもたせることにためらいはなかったか。徳島県では、平成14年から県内各地に光ファイバー網を整備。しかし、やり方が機械的で善意の押し付けになっている。停電になると、通信ばかりか暖房も使えない状態だった。行政に殺されたようなものだ。

徳島の豪雪地帯。停電になると、暖房、IP電話、食事、とダメになる環境を、なぜ行政が勧めたのか。あるいは、放置したのか。想像力が皆無だ。都市型の生活を押し付けている。これは以前の生活スタイルだったら、亡くなったおばあちゃんは、生き延びていた可能性が高い。昔からの伝承された、豪雪を凌ぐ生活の智恵というものがあるからだ。
日本人は、日本古来の文化や生活の価値を知らない、不思議な民族である。西欧の圧力に極端に弱く、すぐ日本を捨てる。捨てられたその宝を、西欧が拾っていく。

安倍晋三が小沢一郎を狙い撃ちにしている。生活の党自体は小さな政党である。それで狙われるのは、過去2回の政権交代の実績が、どうしても怖いのだ。それに小沢が一番選挙協力をいっているからだろう。この点、躍進が伝えられる共産党の志位和夫には、このような現象は起きない。権力にとって、共産党は、いつでも、必ず、全国に立候補者を立てて有力野党を潰してくれる頼もしい味方でもある。
岩手県の皆さん、小沢一郎をお願いしますよ。

選挙のテレビ放送が激減した。解散から1週間の放送時間が、前回の2012年と比べて約3分の1に減った。新聞が、これを例の自民党の、圧力のせいにしているが、嘘ですよ。一緒になって選挙報道をやめ、盛り下げているのです。自民党を勝たせるために、低投票率を狙った権力とメディアの結託です。

国民への棄民意識を、世界に適用して、赤っ恥をかいたのが、今回の東京オリンピックの分散開催である。世界は日本人のように温和しい家畜ではないからだ。安倍が放射能汚染はないと嘘をついたのがよくなかった。嘘が一番いけないのだ。
これからは分散開催都市を承知してもらうために、韓国に金を貢ぐことになるだろう。世界に金をばらまく、劣化した日本の世襲政治である。汗はかかない。「金目でしょ」しかないのである。

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12月11日

GDP、予想外の下方修正。これを犬HKの「ニュース7」と「ニュース9」は報道しなかった。権力に都合の悪いニュースは報道しない。愚民たちの批判意識を覚醒させない、いい情報だけ犬HKが選択して報道する。
愚民化策は徹底している。自分たちの高給取りの生活を守るために、魂を権力に売る。
犬HKは、今後、間違っても権力の監視などいわないことだ。

もし東京の大手メディアがなかったら、日本はどれだけよくなるだろう。国民は賢くなり、自分の頭で考えるようになる。太平洋戦争もなかっただろう。現在の自公政権も、もちろんなかったし、小沢一郎潰しのためにメディアに支援された維新の党もなかった。日本では、民族の厄災の中心に東京の大手メディアの洗脳・誘導がある。

また安倍の支持率が下がっている。しかし自民党圧勝だと。変な選挙になる。国民に支持されていない政権が圧勝するとは。ムサシの不正操作への根回しだったらわかるが。「8%で苦しいか。それだったら10%にしてやろう。嬉しいだろ、下々の愚民たちめ!」。反日の自公がいっていることはこういうことだ。これで支持するのは、もはや言葉(思考)を奪われた家畜である。
結局、わたしたちは、民度を超えた政府はもてないのである。家畜を人間に解き放つ政党、国民を幸せにする政党は、前回の衆議院選挙でも存在したし、今回も懸命に闘っている。しかし、日本民族はテレビの指示する不幸の方位を選択するのだ。

日本人は、外部の力を評価するのが非常に苦手な民族である。太平洋戦争でも米国を侮っていた。簡単に、それも短期で勝てると思っていた。今、それが中国に対して出てきている。
戦争になれば、今度は原発を集中的にやられるから、戦争に勝っても負けても、復旧も復興もない。世界中で、放射能汚染で迫害される漂泊の民になる。
今でさえ、どれほど批判されているかを、日本人はまったく知らないのである。

日本はどんどん悪くなっていく。日本の選挙が、「国民の厳粛な審判」なんて嘘である。「審判」を下したのは、家でゲラゲラ笑いながらテレビを見て棄権した連中だ。あるいは、遊びに出かけて棄権した連中である。さらにテレビのいうように勝ち馬に乗って自民党に投票した連中である。

金沢弁護士会が、特定秘密保護法の反対街頭活動計画した。石川県選管に問い合わせたところ、難色を示され、中止。たかが選管の意見に従って、法律のプロが闘う前に白旗を挙げる。こういうところにエリートのいやらしさがある。思想で闘わない。法律を盾にして逃げる。全国でデモをやっているじゃないか。

「表現の自由への弾圧」という名の自粛強まる。日本民族に根深く巣くう奴隷根性のため、ほとんど自粛で弾圧は達成される。大学。東京の大手メディア。影響力の大きいところから、つまり頭から日本は腐っていくのだ。
太平洋戦争とまったく同じになってきた。今や国民は家畜に成り下がり、判断力はゼロに近い。テレビが右に走れ、といえば、一斉に右に走り出す状況になっている。

日本国民の奴隷根性とは、主人に従う家畜のことである。それが今出てきた。「お手!」といわれて手を出す。主人が背中に棒を隠しているのを分かっても従う。今に殴られる。前回の衆参選挙とも、国民を幸せにする受け皿はあった。しかし、逆に不幸の選択をした。不幸になったのに、まだわからない。

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過去の冷戦の残り火から燃え広がるもの

選挙も中盤から終盤に入ってきた。『朝日新聞』によると、衆院選のテレビ放送が激減しているという。解散から1週間の放送時間が、前回の2012年と比べて約3分の1に激減しているということだ。

例の自民党によるテレビ各局への「公平」報道の要請(という名の圧力)が効いているという。そうだろうか。自分たちのことを評して、まるで他人事のような言い方だ。

わたしは安倍と東京の大手メディアとは仲良くやっているのだと思う。採り上げないほど安倍にも、そして安倍を勝たせたいメディアにも都合がいいのだ。選挙を盛り上げないことで、ともに狙っているのは低投票率である。

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東京の大手メディアは、数少なくなった選挙情報のなかで、予測当選数を必ず出している。これで余計、大衆は「自民党の圧勝だ。安倍晋三は支持されている。投票しても仕方がない。それとも勝ち馬に乗るか」という気持ちに誘導される。

わたしは一貫して、わが国におけるメディアの問題は、情報の問題などではなくて、政治の問題だといってきた。購読者の皆さんには、わたしと同じ考えの人が多いのではないかと思う。

これから、ますます東京の大手メディアを中心に、わが国のメディアは権力の広告・広報機関と化す。戦争に国民を煽っていくのだと思う。すでに産経、読売はその路線のなかにある。きわめて政治的なメディアだ。

(以下、「過去の冷戦の残り火から燃え広がるもの」の一部だけ公開します)

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さて、前回のメルマガで、新冷戦のなかの中ロ同盟が、「レーニン・毛沢東」の共産主義イデオロギーの共有遺産をもとに構築されると述べてきた。そしてその同盟の強さが、分断策が通じないほど強固なものであることを述べてきた。

今日のメルマガでは、その同盟の強固さが一体どこから来るものなのか、を探ってみたい。

12月10日から特定秘密保護法が施行された。この平成の治安維持法の施行を前にして、少なくない、著名なブログが自主的に閉じられている。

購読者の皆さまはご存知のように、わたしの表現は公開された情報をもとにしたものだ。国家秘密を管理しているような高級官僚や政治家との付き合いは、わたしには何もない。

文字通り、高級官僚も政治家もひとりもわたしは知らない。知らないというのは、面識がないということだ。したがって国家秘密を知るすべもないわけだ。

しかも表現活動に、そのようなスクープ的なことはあまり意味がないのだとわたしは考えている。吉本隆明も江藤潤も特定の高級官僚・政治家との付き合いはなかった。仮に偶然何かの情報を耳打ちされたとしても、かれらが書かなかったことは確かだ。尋ねもしないのに、耳元で囁かれる、誰も知らない情報の多くは、リーク情報であるからだ。

吉本も江藤も、立ち位置は思想家・文学者であった。狭義のジャーナリストではなかったのである。したがってスクープは必要なかったのだ。

表現で、もっとも価値のあるのは、既成の手垢にまみれた観念を超えて、世界に新しい発見・感動をもたらすことである。その発見・感動を通じて、同時代の人の生き方を、そして世界を変えていくことである。

現在、ブログを閉鎖するのみならず、過去のツイートやブログ記事を削除している人がいる。せっかくの表現を、どうしてそう簡単に消し去るのか、削除できるのか、もったいない気がする。それに、いったん公開した表現を完全に消し去ることは不可能である。ここは冷静に対応してもらいたいものだ。

「法の不遡及(ほうのふそきゅう)とは、実行時に合法であった行為を、事後に定めた法令によって遡って違法として処罰することを禁止する、大陸法系近代刑法における原則。 事後法の禁止、遡及処罰の禁止、法律不遡及の原則ともいう」(ウィキペディア)。わが国でも法の不遡及原則が採用されている。新しく作った法律で、過去の表現を罰することはできないのだ。

過剰に反応して官僚に嗤われないようにすべきだ。

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さて、本題に戻ろう。今回のメルマガで考えてみたいのは、中ロ同盟の強さがどこから来るのか、というテーマである。それは日本の現在においても非常にシリアスなテーマなのだ。なぜならわが国はこの二国とも領土問題を抱えているからだ。尖閣問題にも北方四島問題にも、中ソ同盟が深い影を落としてき始めた。

今後、中国は、尖閣問題に対応するときにロシアを意識し、ロシアも北方四島に対応するときに中国を意識する。当然、日本もそれに対応しないといけないのだが、そのような問題意識が、安倍晋三にも官僚にもないから困るのである。

わたしたちは、現在、一国のトップの、資質の問題に逢着している。

世界史をひもといてみればわかるが、どのような転換期にもリーダーの資質の問題が大きく影響してくる。

もし政権を担っているときの民主党が、代表選で菅直人や野田佳彦を選出せずに、小沢一郎を選出していたら、現在の中国との険悪な外交関係や、軍国主義に向かう世相は形成されていなかったのである。

ひとりのリーダーの資質で、一国の運命が、すなわち民衆の運命が変わってしまうのである。その恐ろしさを日本国民は知らないのである。大切な選挙を棄権してしまう姿勢にそれが現れている。

「証言 いかに冷戦は終結したか―ドイツ再統一とNATO加盟問題」のなかでロバート・ブラックウィルは次のように証言している。(( )内は兵頭の注である。ロバート・ブラックウィルは米外交問題評議会シニアフェロー)

bush&Gorbachev

「(訪米中の)ゴルバチョフはとりとめのない話を(初代ブッシュ大統領と)していたが、そのなかで彼は、「それがどのような同盟であれ、(統一されたドイツがNATOに)加盟するかどうかは(冷戦後に統一された)ドイツ人が決めることだ」と語った。もちろん、この発言も通訳された。シュワルナゼはゴルバチョフに身を寄せて何かを話そうとしたが、ゴルバチョフはこれを無視した。

私はブッシュ大統領にメモを書いて、この発言に話を戻し、彼の立場をわれわれが的確に理解しているかを確認すべきだと促した。大統領はその通りにし、ゴルバチョフは同じ表現を繰り返した。

食卓の向こう側には10名ほどのソビエトの高官たちがいたが、誰もが自分の母親が死んだことを知らされたかのように、茫然としていた。穏やかに表現するとしても、彼らは動揺を隠さなかった。

当時のことを今から考えると、90年代半ばにソビエト軍の将校と交わした会話を思い出す。

1988年12月にゴルバチョフは、ソビエト国防相には一切相談せずに、国連に行ってソビエト軍の規模を50万人削減すると表明した。

この将軍は「ゴルバチョフがモスクワに帰ってきたときに、飛行場で彼を射殺すべきだった」と当時の憤りを表現した。

退役したソビエト軍の高官たちに話をしてみればわかるが、多くの軍高官が同様の感情をもっていた。「別のやり方があった」と彼らは考えていた」(『Foreign Affairs Report』2014 NO.12)

この証言を読むと、ゴルバチョフは、当時の旧ソ連の、優秀な外務官僚とも軍部とも話をせずに、ほぼひとりですべてのことを決めていたことがわかる。

このことの評価はおいておく。今回のメルマガのテーマとは外れるからだ。

わたしたちが注目すべきは、NATOに入るかどうかは、ドイツが決めていいよ、と語ったときの、ソ連官僚たちの様子だ。

「食卓の向こう側には10名ほどのソビエトの高官たちがいたが、誰もが自分の母親が死んだことを知らされたかのように、茫然としていた。穏やかに表現するとしても、彼らは動揺を隠さなかった」。

それはそうだろう。多くの犠牲者のおかげで実現したロシア革命の、あまりに呆気ない、プライドをズタズタに引き裂かれる、急激な崩壊。敵国での無残なまでの譲歩。

ドイツでさえ「ドイツ統一はNATO不参加が条件」と諦めていたのである。米国も、旧ソ連の出方に固唾を呑んで見守っていた段階だった。それをNATO参加はドイツが決めていい、とあっさりといわれたのである。

「誰もが自分の母親が死んだことを知らされたかのように、茫然としていた」という文章は忘れがたい表現だ。これはこの場だけの屈辱だったと思ってはならない。いたるところで、その後も革命のプライドと怒りはゴルバチョフによって踏みにじられていったのだ。

その屈辱と怨念は、冷戦終結後も消えなかった。残り火になってくすぶり続け、米欧のNATO不拡大の裏切りを挟み、現在の新冷戦になって燃え広がり始めたのである。

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