韓国との付き合い方

「togetter まとめ」に「日本の家は何故「使い捨て」か?」という、まとめがあって、読んでみたら面白かった。

家に関しては、国によって考え方がだいぶ異なる。家に対する考え方にはその国の文化が反映する。それは各国の建築物の平均耐用年数を見るとよくわかる。

英141年、米103年、仏85年、独79年、日本26年と、日本が極端に低い。

家は一生の買い物というが、このキャッチフレーズ自体が間違っているのだ。日本建築物の平均耐用年数26年なら、30代で家を買えば、ほぼ定年前後には耐用年数が終わる。

退職金を改築や補強に使うハメになるわけで、ほんとうに土建業のためによくできたシステムである。

地震多発で、高温多湿の国土なら、余計、頑丈な建物を作らないといけないわけで、世界で、もっとも耐用年数の長い国にならないといけないのである。現実はその逆になっている。

この国は国民を守る技術となると、極端に悪くなる。家などは早く壊れた方が企業が儲かるからだ。

また、これからの人口減少を見越して、不動産が余って値下がりするだろうから、それまでは買い控え、というのも、果たしてそううまくいくかどうか。

自民党は、票田の土建業界を潤す必要がある。これから安い労働力の確保を目指して、大量の移民を実施すると思われる。この点も考慮に入れておいた方がいいだろう。本メルマガ購読者の皆さんにも、これから家を購入しようと考えておられる人がいると思う。

以下の「togetter まとめ」の、「日本の家は何故「使い捨て」か?」に様々な呟きがある。わたしはいろいろと考えさせられた。 http://bit.ly/1lpM6nk

さて、今日のメルマガでは、安倍晋三とオバマ、朴槿恵(パク・クネ)の3人で、25日夕(日本時間26日未明)に、オランダ・ハーグでやった会談を考えてみる。

これは冷え切った日・韓関係をオバマが仲介したものである。

冒頭のカメラの前で、「マンナソパンガプスムニダ(お会いできてうれしいです)」と韓国語で話しかけた安倍晋三を、朴槿恵は固まったまま顔も向けずに無視した。カメラマンが3人による握手を求めても朴は応じなかった。わたしはこの仲介をしたオバマは、会談後に大いに落胆し、かつ反省したのではないかと思っている。

Obama abe paku talks

というのも、日・韓関係の悪化は、歴史問題を背景としており、それを採り上げずに、米国が仲介して会談をやったところで、どうにかなるといった関係ではないのである。

まったくオバマの、大国の驕りからでた読み違いであった。

以前にも紹介したスコット・スナイダー(米外交問題評議会シニアフェロー 朝鮮半島担当)は、「衝突する日韓の自画像―未来志向の日韓共同宣言を」のなかで、日韓両国に4つの提案をしている。それを見てみよう。

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「第1に、共同宣言で、日韓は両国間の問題を解決するための武力行使を放棄し、不戦を誓う必要がある。

これによって、緊張を枠にはめ、問題を武力によって解決できるとみなす虚構が大きくなるのを抑え込むことができる。

第2に、日本は「韓国政府が主導して朝鮮半島を統一することを支持する」と表明する必要がある。

そうすれば、日本が朝鮮半島にどのような長期的意図をもっているのかを疑う韓国側の猜疑心を緩和できる。

第3に、海洋の脅威や二国間貿易を含めて、両国が価値と利益を共有していることを具体的に描きださなければならない。

さらに、こうした価値や利益の共有が、日韓による協調行動の基盤になることも合意に明記しておくべきだろう。

第4に、歴史にとらわれるのではなく、 20世紀の歴史を両国がともに記念する日を決めることもできるはずだ。現状では8月15日は、日本では敗戦、そして韓国では帝国主義支配からの解放を記念する日とされている。

これを、両国が平等な立場から同時代の歴史を記憶する日へと置き換えていくべきだ」(『Foreign Affairs Report』2014 NO.3)

「1」と「2」については何の異議もない。日本は憲法によって国家間の紛争を武力によって解決することを永久に放棄しており、不戦を誓うことに問題はない。

また、わが国は朝鮮半島にどのような野心もない。したがってこれも国民的合意を図りやすいだろう。

困難なのは「3」と「4」である。もしかすると「3」の「価値や利益の共有が、日韓による協調行動の基盤になる」は、言葉としては合意を図ることができるかもしれない。しかし現実問題としては、「価値」と「利益」とは両立しないのである。

オバマの米国も、朴槿恵(パク・クネ)の韓国も、 習近平の中国も、「価値」よりも「利益」で動いている。安倍晋三がしきりに朴槿恵に向かって自由という価値観の共有を語りかけても一向に効果がないのは、安倍は米・中・韓がどういった基準で動いているかを見失っているのである。安倍にわかりやすくいうと、3国は「利益第一の価値観」で動いているのだ。

「4」の「歴史にとらわれるのではなく」という説得は、今回の会談における朴槿恵の態度を見ても、無理であることがわかる。

日・韓両国の民族感情は複雑であり、かつ根深い。しかも竹島の領有権問題を抱えている。

takeshima landing

韓国は、従軍慰安婦の歴史問題を日本に突きつけたい。それを要求する韓国は、経済的にはすでに新興国ではない。先進国と呼ばれるのに、あと一歩の地点にきていて、国際的な地位を非常に高めてきている。

安倍自民党は、戦後の「自虐史観」に不満があり、河野談話、村山談話の見直しをやりたい。そしてナショナリズムを高揚させたい。

安倍晋三とかれのお友だちのナショナリズムは、ファシズムと一体のものである。

それがマスメディアも染めあげて、最近も、『産経新聞』(3月22日付)に「中国の軍とスズメバチ いずれ駆除が必要に」といった署名入りの長い記事が載ったばかりだ。
http://bit.ly/1l9yb2b

自民党政権が続く限り、核武装の軍事国家への動きは止まらず、中・韓の悪夢を蘇らせ続ける。

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日・中・韓3国の関係改善は、わが国トップの交代が必要条件

今日(3月26日)、フェイスブックを見ていたら、笹田康夫(技術・美術監督)がイタリアからこんなことを書いている。(絵文字は削除 注 : 兵頭)

「今や日本は世界中から「お笑いのネタ」にされている。

今が緊急時なのに実行力がない「意気地なしで無責任な日本人」ばかり…そんな人たちは日本から出ずに日本国内で隔離されていた方が世界のためになる。「さよならJapan!」」

「★先ほどこちらのテレビで報道された★(ありえない事件!)

マレーシア航空370便の墜落地点(南インド洋、南極方向)を発見し、墜落を確認した 乗客は全員死亡 ハイジャックならぬ、パイロットによるパイロット・ジャック自殺の可能性が高いと報道! 世界中が狂い始めている…次は君が乗る旅客機か?!」

「今や日本は世界中から「お笑いのネタ」にされている」といわれて、「安倍晋三」と「原発再稼働」のふたつのキーワードを思い浮かべる日本人は多いだろう。

ある人は、これに「東京オリンピック」や、国内では大増税しながら、ウクライナのろくでなし政権支援に、1500億円の突出した大判振る舞いをする安倍晋三を思い浮かべたかもしれない。

とにかく劣化した政治が、世界に「お笑いのネタ」をふりまく日本である。そのお馬鹿な政治家たちを、静かに、我慢強く、礼儀正しく、何も自分の頭で考えずに、当選させ続ける日本国民がいる。

worst

昨年9月に、福島第1原発に関して、政府(内閣府原子力被災者生活支援チーム)が、ある調査を日本原子力研究開発機構(原子力機構)と放射線医学総合研究所(放医研)に要請した。

それは、福島県内の(1)田村市都路(みやこじ)地区と(2)川内村、それに(3)飯舘村の3か所の放射能汚染調査である。3か所は、いずれも住民帰還地域である。

ところがこの調査で、想定外の高い調査結果が出た。それで、高い数値の被ばく線量を、かれらは隠蔽していた。

相変わらずである。ずっと真実を隠し、嘘をつき、国を滅ぼす売国奴たち。

まず調査の科学的数値があるのではない。この国の司法と同じで、最初に自分たちの利権のために創った物語がある。その物語に合わせて、数値を出させるのだ。

それで政府(内閣府原子力被災者生活支援チーム)は、再調査を命じた。低い数値を出させ、それを使って住民を帰還させるためである。なんとわかりやすい話だろう。

radioactivity pollution 5

この政府の立ち位置は明確だ。「自分だけ良ければ国が滅びてもいい、国民が健康を損ねてもいい」である。

福島県民を、危険な放射能汚染地帯であろうと、とにかく帰還させる。その目的のために高い放射能汚染数値の発表は見送り、再調査を命じて低い数値を出させる。世界の笑いものになる筈だ。

要は福島第1原発事故の当初から始まった棄民政策が、現在に至っても継続している、ということなのである。

棄民政策とは、要するに弱者いじめ、弱者切り捨てのことである。これが既得権益支配層のすべてを染めあげる。

深刻なのは、ことがそれで終わらないことだ。

権力の政治姿勢は、国民まで染めあげる。それもリアルもネットもだ。

だからネットでも、切り捨てと、いじめと、バッシングが、最も弱い環に向かっている。

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『産経新聞』の「そのニュースに一句!「MSN産経川柳倶楽部」」が、以前よりさらにひどくなっている。どうも組織的な反朝鮮、反韓運動の一環として、この川柳投稿コーナーが利用されているようだ。その一部を紹介しよう。

「朝鮮豚 1匹残らず 消え失せろ」(東京 金豚正恩氏ね)

「嫌ならば 帰ればいいじゃん 楽園(爆)へ」(帰還運動 実施中)

「南北朝鮮に 尽くし貢いで 千年反日かよ!」(反日は本気で 日本人怒らせた)

「区別です 文句言う前に 払うもの払え」(目覚めよ 日本人)

「いやなら 帰れ! 寄生虫」(さいたま 3国人)

「日本人女性を レイプしまくり 極悪民族」(世界各国 人間と人種)

「ゴキブリは さっさと出て行け 気色ワル」(半島 嫌い)

http://on-msn.com/1l0oEdC  (引用終わり)

これはすでに川柳ではなく、2chの反朝鮮、反韓のヘイトスピーチ、落書きの類いである。問題は、この種の落書きを、マスメディアの産経が掲載し続けることだ。

現在のところ、産経の問題点は、次の3点のように思われる。

1 産経新聞は保守的な新聞である。特に中国、韓国に対しては厳しい社説をよく目にする。他の新聞なら、もし同様のコーナーがあっても、同じ川柳が投稿されたら、おそらく掲載しないと思われる。産経の日頃の主張と、川柳のテーマとは重なっている部分が少なくない。これが、産経の責任を重くしている。

2 日本国民のマスメディアの鵜呑み度は、外国と較べて並外れて高い。ほとんどの国民は、新聞やテレビニュースの、「いつ、誰が、どこで、何をして、どうなった」の事実を信じるのみならず、その分析、解釈、評価まで、信じてしまう。つまりこれほど影響を受けやすく、洗脳されやすく、誘導されやすい民族はないのだ。産経川柳は、おのれのその影響力の高さに無自覚である。

3 この産経のシステムの不完全性は、企画を管理する人間の要素が深く存在している。なぜならこのコーナーの「利用規約」が、上に紹介した川柳もどきの削除を指示しているからだ。

「利用規約」では「第3条(禁止事項)」を定め、「ユーザーは本サービス利用に際し、以下に該当する行為、又はその恐れがある行為をしてはならないものとします」としている。

その具体的内容として、「2.自殺、自傷行為、虐待等を誘発・助長し、もしくはその恐れがあると判断される行為」を挙げている。

さらに、「3.公序良俗に反する行為。以下の行為を含みますが、これらに限定されません」として、たとえば「(1)猥褻、暴力的及びグロテスクな表現の掲載」を禁止し、また、「(4)その他、社会通念上公序良俗に反すると解釈される、又はその恐れのある表現の掲載」、「5.戦争のための宣伝を行い若しくは特定の国又は地域、人種、民族、門地、宗教に対する憎悪を唱道する行為」を禁止している。

「第2条(投稿の掲載)」では、「2.MSN産経ニュースは投稿情報の掲載、非掲載、一部または全部の削除等、一切の措置を自らの判断で行えるものとし、ユーザーはかかる措置について異議申し立て等をできないものとします」としている。

にもかかわらず、「MSN産経ニュース」は、主催者の責任を果たしていない。それは、(1)このコーナーの管理者が不在であるか、(2)あるいは「利用規約」の趣旨に無知であるか、(3)すべてを知ったうえでやらせているか、のいずれかだろう。

いずれにしても重大な人の要素が絡んで、「朝鮮民族」への「憎悪を唱道する行為」を許容している。

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低コストのリーダーシップの島

「大相撲春場所」が終わる。綱とりに挑んでいた大関鶴竜が琴奨菊に勝って、14勝1敗で優勝した。

これで鶴竜の横綱昇進が確実となった。国技とは名ばかり、大相撲は、白鵬、日馬富士、鶴竜と3人のモンゴル人が横綱を張る。

まずは、出稼ぎのかれらの労苦と成功に拍手を送りたい。

しかしそうはいってみたものの、内心複雑なものが胸をよぎる。わたしは春場所の初めから鶴竜が優勝すると読んでいた。白鵬、日馬富士が、同郷の後輩を援護射撃して、必ず優勝させるだろうと読んでいたのである。

それは日馬富士が横綱に昇進したときの、白鵬の見事な援護射撃を見ていたからだ。

ことはわたしの予想したとおりになった。しかし、わたしのように予想した人は案外多いのではないかと思っている。

yokozuna Mongolian

白鵬、日馬富士の、優勝可能性のある日本人力士への闘争心も、すさまじかった。稀勢の里潰しである。白鵬、日馬富士とも、別人のような激しい取り口で稀勢の里に勝っている。

それはいいのだが、その白鵬、日馬富士が、あっけなく鶴竜には負けて、鶴竜の優勝と横綱昇進が決まった。

あまりにもモンゴルの力士が多く、その連帯が、かれらの相撲以上にきわめて強い。日本人力士のふがいなさを嘆くのはいいが、モンゴル力士のこの同胞意識、強固な連帯感は、非常に複雑で難解な問題を、相撲協会に突きつけている。しかし、それに協会はまだ気付いていないようだ。

官僚、自民党が、移民策に熱心なので、このような問題は、将来、政界でも起きるだろう。

帰化して選挙権を持てば、政策よりも、本国の指示あるいは同胞意識で投票先は決まる。こうしてこの国は、宗主国が何層にも重なり、民族のアイデンティティを喪失した国になるだろう。

今の官僚、政治家、総じて既得権益支配層は、すべて自分の時代だけよければいいので、後は野となれ山となれ、なのである。

G7からG2へ、そしてG0へと展開した世界状況が、逆に新冷戦を生む土壌になっている。ロシアと米国との新冷戦もそうだが、中国と米国との新冷戦こそ、その核になるものだ。

現代は、個人も国家も、親米か親中かに分裂した世界である。これは台頭する中国によってもたらせられた。

表面的は、米・中は接近している。それは確かだが、将来、中国の経済力と軍事力が米国に並ぶか、それとも越える事態になれば、両国の緊張は一挙に高まるだろう。米国のポチ総理しか持たないわが国にとって、もっとも厄介な問題は、米国が戦争をやらねば経済がもたない国であることだ。

obama battle

『ウィキペディア』によると、2006年度(イラク戦争中)の米国の軍事支出は5,218億ドル、GDP132,466億ドルの4.0%、政府支出26,554億ドルの19.7%である。

武器購入費は897億ドル、研究開発費は686億ドルもの巨額になる。軍需産業の雇用者は360万人、総人口29,821万人の1.2%、就業人口14,424万人の2.5%を占める。

軍人は、144万人に上り、かつ文民が66万人もいる。これは総人口の0.7%、就業人口の1.5%を占める。

この体制を維持していくためには、戦争は必須なのだ。こういった国と、わが国は集団的自衛権を結ぼうとしている。政治も知恵もあったものではない。とにかく政治家が米国の意向を忖度して振る舞うことを賢いと信じているので、どうしようもない。

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何よりも憲法九条がある限り、集団的自衛権は憲法違反である。

もし、わが国の政治家が米国の過ちを指摘し、理不尽な嘘の原因に基づく戦争を止められたら、まだ救いがある。しかし、歴代の政権、総理を見ると、米国の御用聞きかポチの類いの総理ばかりだ。

間違っても米国の侵略に意見するタイプの首相はいなかった。米国の侵略先の復興に、黙って金を出すだけの首相ばかりだ。だから米国との集団的自衛権など応じるべきではないのだ。

前号のメルマガで、ふたりの安倍晋三について述べた。ひとりは仮想の安倍晋三であり、かれはナショナリストであり、ファシストであった。

もうひとりの安倍晋三は、対米隷属のポチであり、かつ新自由主義者である。

仮想の安倍晋三は偽物であり、真実の安倍晋三は対米隷属の安倍である。

現在、ウクライナ問題で、安倍晋三はヌエ的な態度をとっているが、いずれ欧米によって二者択一を迫られ、結局、米国のポチの正体を顕すことになろう。

ナショナリストの安倍晋三など幻想である。それを、ジャパンハンドラーのジョセフ・ナイが、『朝日新聞』(3月16日)のインタビューで、次のように述べていた。

「憲法の改正は近隣国をさらに神経質にさせると思います。中国や韓国では、日本が軍国主義的になるのではという不安が生まれています。憲法改正はこの不安を増大させるでしょう。

日本政府のいくつかの行動は、近隣国が懸念をしているこうした状況を悪化させています。たとえば、安倍首相の靖国神社参拝や首相周辺の人々の、村山談話や河野談話見直しに関する発言です。

米国内でも、日本で強いナショナリズムが台頭しているのではという懸念は出てきています。個人的には日本の大部分の意見は穏当なもので、軍国主義的なものではないと思います。

ただ、米政府の言葉を借りれば、首相が自らの政策が近隣国との関係に与える影響にもっと注意を払わないことについては、失望しています。私は政策に反対しているのではありません。ただ、ナショナリズムのパッケージで包装することに反対しているのです」

米国にとって使い勝手のいい、それゆえ支持する日本の首相像は、ナショナリズムなしの、国益を決して考えない、売国奴なのだ。したがって安倍晋三がナショナリストであることなどあり得ないことなのである。

イギリスの外交分析者で、シンクタンクヨーロッパ外交問題評議会共同設立者マーク・レナードは「米中に引き裂かれる世界―欧米なき世界と中国なき世界への分裂」で次のように書いている。

「中国は国際的影響力とコミットメントをいかに拡大させていくかを考えている。これに対して、アメリカは国際社会で支配的優位を維持したいという思いと、米市民が一連の戦争介入に疲れ果てていること、そして債務増大のリスクをどう均衡させるかを考えざるを得ない状況に追い込まれている。

オバマ大統領は「低コストのリーダーシップ」をモデルにした路線、別の言い方をすれば、アメリカ版鄧小平アプローチを考案したいと考えている。

違いは、鄧小平が中国の富の成長を隠そうとしたのに対して、オバマはアメリカの資産がますます減少していることを目立たないようにしたいと考えていることだ。

この「低コストのリーダーシップ」とは、イランや北朝鮮のような敵対勢力を経済制裁で締め上げ、テロリストをドローン(無人機)でたたき、外国への単独介入を控えて多国間介入を「背後から主導し」、ロシアのようなパワフルな大国とは現実的な関係に徹することを意味する」(『Foreign Affairs Anthology vol.39』)

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ウクライナ報道の嘘とメディアの堕落

軍国主義の足音が日増しに高まっている。それが東京永田町の政権中枢から地方へ拡大している。

軍国主義に抵抗しているネットと、マスメディアに洗脳されるまま軍国主義に向かうリアルとは乖離している。状況を掴むには、このリアルの動向を掴むのが避けられない。

リアルの動向に、たとえば次のようなものがある。神は細部に宿るというが、漫画の『はだしのゲン』に差別的表現が多いとして、大阪府泉佐野市教育委員会が、小中学校から『はだしのゲン』を回収していた。

現在の小学生も大学生も本を読まない。学校図書館などが、いかに苦労して子どもに本を読ませようとしているか、わかっていないのである。こういった愚かな政治家の行為が、考えない国民を作り、国を滅ぼすのだ。

この政治による、権力に都合の悪い表現の排除、体制に批判的な表現の排除は、いずれネットに拡大するだろう。また、佐藤博史弁護士によると、「パソコン遠隔操作事件」の片山祐輔に対して、かれが保釈された後、マスメディアからの取材の申し込みが、一件もなかったということだ。

katayama yusuke correspondent interview

現在のわが国のマスメディアに、裁判を監視し、冤罪の可能性のある事件を採り上げ、冤罪から国民を守ろうとする姿勢など皆無である。検事のリーク情報を垂れ流しているだけだ。

わが国のマスメディアは、一切権力を監視しない。かれらが監視するのは、植民地で権力を監視する奴隷である。権力への批判を阻止するために、日々、洗脳と誘導を繰り返している。

正体は宗主国のメディアに堕落しているのだ。それで、消費税増税、TPP参加、原発再稼働、沖縄普天間の辺野古沖移転、といった宗主国の指示に、ことごとく賛成してきた。

わが国には全国紙の5紙がある。(1)朝日・(2)読売・(3)毎日・(4)日経・(5)産経である。この5紙が、それぞれ系列のテレビ5局、(6)テレビ朝日・(7)日本テレビ・(8)TBS・(9)テレビ東京・(10)フジテレビを所有している。これに(11)犬HKを加えて6局のテレビがある。

また(12)共同・(13)時事の通信社2社が存在する。

これにブロック紙3紙の、(14)北海道・(15)中日・(16)西日本を加えたものを、16社体制と呼んでいる。これが日本の情報空間を統制支配している。

この16社体制のトップに君臨するのが、犬HKだ。会長の籾井勝人は面白い人物である。言動に必ずといっていいほど笑いの神が降りてくる。

NHK president 5

「領土問題については、明確に日本の立場を主張するのは当然のこと。政府が右ということを左というわけにはいかない」

籾井勝人の犬HK会長就任については、これで日本報道は象徴的な意味で終わったとする意見が多い。しかし、以前から日本の報道は終わっているので、日本のマスメディアをもっともよく体現する人物がトップに就いたと考えるべきなのである。いかにも犬HKにふさわしい人物が会長になったと考えるべきなのだ。

この籾井が、20日の参院予算委員会で、1月の犬HK就任時に集めた理事全員の辞表について、民主党の小川敏夫の質問に答えて、「せっかく書いていただいた理事一人一人の真摯な気持ちを考えると、返すわけにはいかない」と述べた。

「書いていただいた」辞表ではなくて、力関係では「書かせた」辞表なのだが、「せっかく」とあたかも相手の自主的な好意だと装い、「辞表」にしがみつくところに、笑いの神がおりてくる。

要は自信がないために、「辞表」でしばったつもりなのである。

安倍政権の足を、安倍晋三のお友だち人事が引っ張っていることは、誰の目にも明らかだ。お友だちが安倍晋三の足を引っ張った第一次安倍内閣と同じ展開になってきた。

この籾井勝人が、経営企画局の湧川高史(わきかわ・たかふみ)副部長を、秘書室長に充てた。この秘書室長は異例の昇進である。

湧川は、籾井に付き添い、国会で質問への答弁で、後ろの席にいて、メモを渡していた人物だ。小さな論功行賞なのだが、実にわかりやすい。

安倍晋三がお友だちを重用すれば、重用された人物も同じことをする。こうして権力は劣化の道を辿るのである。

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権力者が、諫言の人物、反対意見を述べる人を遠ざけると、必ず阿諛追従の人物が、側に蝟集してくる。そして権力はポチの集団となって転落の足を速めるのである。

現在の安倍政権は、完全に宗主国に見放されている。ウクライナ問題についても、まったく宗主国から情報を与えてもらっていないようだ。皮肉なことに、それが深傷を負わずにすむ結果になっている。

もし今回のウクライナ問題で、最初から米国の謀略に荷担していたら、今後、何十年にわたってロシアとの領土問題は、日ロ首脳会談の議題にさえ挙げられなかっただろう。

それほどこの問題は深刻であり、プーチンは厳しい見方をしている。

服部順治が、3月19日のツイッターで、次のようにツイートして、国会の中継動画を紹介してくれている。この動画は、時間も長くはないので、ぜひ見ていただきたい。

「ひぇーすごい浜田議員の衝撃発言! ウクライナの金33トンをNY連銀に持ち出し、米の穀物メジャーのカーギルや石油メジャーのシェブロンなどの大手企業は農業、資源を収奪するかのごとく企業買収した!「米はウクライナ支援と言いつつ火事場泥棒やった」  http://bit.ly/1iIBDAw

これまでもメルマガで述べてきたが、ウクライナ問題の発端は、米国・EUの仕掛けたものである。ビクトル・ヤヌコビッチを追放してキエフを占拠し、米国傀儡政権を打ち立てた米国・EUは、現在、ウクライナの富の収奪に動いている。

今後のウクライナ問題を考えるうえでも、この現実をしっかり認識しておくべきだ。日本の宗主国メディアなど、ウクライナ問題の認識には何の役にもたたない。クリミアにスポットを当て続ける陰で、キエフでは西側の略奪がつづいているのだ。

「usausa_sekine」が、18日のプーチン演説を訳してくれているので、感謝して一部を引用させていただく。

Putin

「しかし、ウクライナの、一連の出来事の背景には、別の目的があった。すなわち、彼らは国家転覆を準備したのであり、権力奪取を計画した。しかも、それだけにとどまろうとしなかった。テロや殺人、略奪を始めた。

民族主義者、ネオナチ、ロシア嫌いの人たち、ユダヤ人排斥者が転覆の主要な実行者だった。彼らは今現在もウクライナにはっきりいるのだ。いわゆる新政権は、言語政策を見直す法案を提出し、少数民族の権利を制限した。実際、このような政治家たちや権力の中枢にいる人たちを支援する外国スポンサーたちがそのようなもくろみを主導した。彼らは賢く、代償を払わなければならない。人種的に純粋なウクライナを作る試みがどういう結果を招くかは自明だ。

(言語規制の?)法案は延期され、お蔵入りになった。だが、人々はしっかり記憶している。すでに明らかになったのは、今後ウクライナの進歩的な人たちは、ナチスに協力したステパン・バンデーラの後継者ということだ。第2次大戦でヒトラーの手先となった男だ。

明らかなのは、ウクライナには現時点で、対話可能な合法的な政権はないということだ。多くの国家機関は名前を偽った人たちによって奪取され、国家機関は機能していない。強調したいのは、そのかわりにそれら国家機関は過激派にコントロールされているということだ。

いくつかの省庁に行くためには、「マイダン」の武装集団の許可が必要になっている。これは冗談ではなく、リアルな光景だ。反乱に参加した人によって、弾圧や懲罰的な脅威もすぐに起きた。もちろん、その最初の標的となったのが、ロシア語を話す人が多いクリミアだった」 http://bit.ly/1l5LfrV  (引用終わり 引用は36から41まで)

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ウクライナ平和の核心はキエフ政権にある

米国の干渉さえなければ靖国参拝の超国家主義者である。しかし、米国に叱られると、直ちに対米隷属主義者に変わる、というのが、安倍晋三の正体である。要するに現在の日本は、お坊ちゃんが首相を務めているのである。

安倍晋三は、今回も河野談話の作成経緯を検証すると気張ってみせたが、米国の反発があると、すぐに河野談話の継承にひっくり返った。この程度のナショナリズムなのだから、最初からいわなければいいのだ。その知恵すらないのである。

安倍晋三にはウクライナ問題について、EUや米国から何の情報も入っていない。外務省も国益に沿った情報を取る能力もない。日本政府がやっていることは、対米隷属の原則に沿って、米国に従っているだけである。

プーチンは、18日に、上下両院の議員や地方知事などを前に、クリミアのロシア編入について、50分近い演説をした。

演説のポイントは次のとおりである。(番号は、必ずしも演説の順序を示すものではない)

Putin Crimea

1 クリミア自治共和国の住民投票は、82%という高い投票率で、民主的で合法的だった。そして96%がロシアへの編入に賛成した。これは十分に説得的な数字である。編入要請は無視できない。ロシアとクリミアは、同じ歴史と同じ誇りに満ちている。

2 クリミアの民族構成は、220万のクリミア市民のうち、150万人がロシア人。35万人がウクライナ人。その大半にとって母語はロシア語である。29~30万人がクリミア・タタール。住民投票の結果、クリミア・タタールの無視できない割合が親ロシア的であることも示された。

3 1954年のロシアからウクライナへのクリミア移管決定(フルシチョフがクリミアをウクライナへプレゼントしたもの)は違法だった。ロシアにはクリミアへの潜在的領有権がある。

4 クリミアは、分かつことのできないロシアの一部である。ソ連崩壊後にクリミアがウクライナに留まったことを、ロシアは「奪われた」とこれまでも感じてきた。

5 クリミアは、われわれすべてにとり歴史的な重要性を持つ。国民の心のなかでは、クリミアはロシアといつも不可分の存在だったし、今もそうだ。

6 今回、ロシアは、ウクライナへ軍事介入をしていない。衝突も死者もなく、これは侵略ではない。われわれはウクライナのさらなる分割を目指してはいない。しかし、ウクライナ東部のロシア系住民を、ロシアは保護する権利がある。

7 クリミアのロシア併合を現実化させたのは、米欧の侵害が理由だ。西側は一線を越え、乱暴で無責任に、素人のように行動した。ウクライナ内で親欧米派を支援して政変を招いたのである。

Kiev riot

8 米国とNATO加盟国は、ロシアが利害を持つ地域に侵入し、「ロシア囲い込み」の政策を取っている。何事にも限界がある。ウクライナで米欧は一線を越え、非礼かつ無責任、大人げない行動を取った。

9 ロシアは、対ロ制裁には報復せざるを得ない。

10 クリミアの次は、他の地方がロシアに併合されると叫び、ロシアを恐ろしい国だという人々を信じてはならない。クリミアはわれわれの歴史的遺産であり、今、現在それはロシアに帰属することでしかあり得ない。

11 西側諸国はコソボがセルビアから独立するのは認めたが、クリミアには同等の権利がないと否定するのか。

12 ヤツェニュク首相のウクライナ現政府は、何もコントロールできていない。国家主義者と反ユダヤ主義者、ロシア嫌いの「急進主義者」が率いている。ウクライナ新政権は、ネオナチである。

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さらに詳しく知りたい方は、「Togetterまとめ」の「クリミア編入を表明したプーチン大統領の演説」が便利である。  http://bit.ly/1l5LfrV

以上の演説の後、プーチンは、クリミア自治共和国のアクショノフ首相、コンスタンチノフ議長、セバストポリの市長とともに署名式に臨み、クリミアの編入に関する条約に署名した。

今回のクリミア編入については、米国のロシア専門家は見通しを誤ってしまった。クリミアの多様性を挙げ、クリミアが分離独立することはあり得ない、と語ってきた。たとえば、米ラトガース大学教授のアレクサンダー・モティル(政治学者。専門はウクライナ、ロシアの政治)は、「ウクライナ危機とロシア~プーチンはどう動くか」のなかで、次のように語っていた。

「クリミアはどうだろうか。この地域は一般に言われるほど親ロシア的ではない。クリミア北部の多数派はウクライナ民族だ。この地域の人口の15―20を占めるタタール人も、ロシアに併合されるというシナリオを拒絶している。一方で、黒海艦隊がいる南部が非常に親ロシア的なのは事実だろう。

私は個人的には、クリミアが分離独立を試みるとは思わない。地域内に非常に大きな多様性を抱えている。

プーチンが強引にここをロシアに併合すれば、私にとっては驚きであり、衝撃だ」((『Foreign Affairs Report NO3』))

こういうのは、ほとんど米国政府の願望を代弁しているのにすぎない、とわたしは指摘してきた。

さて、プーチンの演説に戻ろう。この演説には、今後、再び冷戦時代に戻らないための多くのヒントがこめられている。

世界各国の政府が、今、賢明に分析・検討しているものと思われる。

演説のなかで、プーチンは、西側諸国はコソボがセルビアから独立するのは認めたが、クリミアには同等の権利がないと否定するのか、と批判した。

これは、実際、そうなのだ。EUと米国が、クリミアの自決に反対するのが身勝手なのである。東西ドイツも再統一したではないか。そのとき、ロシアは再統一を支持した。

今度はドイツが借りを返すべき番だ。沖縄も日本に復帰した。どうしてクリミアとロシアにはそれが許されないのだろう。

プーチンはまた、ロシアの脅威を説いたり、他の地域もクリミアの二の舞になると吹聴したりする者たちを信用してはならない、と語った。

ロシアはウクライナの分断は望んでいないし、必要としてもいないとも語った。

これは何を意味しているのだろう。それは米国の動機が、キエフの米傀儡政権を通じて、クリミアのロシア海軍を黒海海軍基地から追放し、米国の海軍基地を建設することにあったからだ。

Crimea Russia battleship

クリミアがロシアに編入されてしまえば、米国のすべての目論見は水泡に帰する。したがって、ウクライナ東部のロシア系住民が迫害に遭わない限り、プーチンはウクライナに軍を出さないと見ていい。米国のロシア包囲網は、すでに阻止したからだ。

わたしが以前のメルマガで指摘したように、そして今回、プーチンが語ったように、ウクライナの暫定政権には「ネオナチ、ロシア嫌い、反ユダヤ主義者」が含まれている。問題はこのならず者政権が暴走しないか、ということだ。

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ネットの病理―「汝らのうち、罪なき者まず石をなげうて」 

15日(土)、16日(日)と、STAP細胞と小保方晴子問題でツイートした。反響が大きくて、小保方晴子へのバッシングもだいぶ減ったように思われる。

まだ、親分クラスがとぐろを巻いているが、かれらはバッシングを煽ってきた手前、おいそれと引き下がれなくなっているのだろう。

バッシングは、小保方晴子が、独立行政法人理化学研究所(以下、理研と略称)のトカゲのしっぽ切りに遭うか、自殺か発狂に追い込まれるまで続くようだ。

安倍晋三のもとで、失敗した人、金のない人、コネのない人、若者、職のない人、病人、老人、子ども、女性と、総じて社会的弱者の切り捨てが進んでいる。

それに軌を一にして、ネットでも同質の切り捨てが進行している。

今回のSTAP細胞と小保方晴子問題で感じたのは、小保方以上に未熟な人たちが、ネットにとぐろを巻いているということだった。

かれらは、ネットで多くのフォロワーを獲得している。そして権力批判はまったくやらずに、テレビが煽るお茶の間の話題に敏感に反応し、失敗した人、落ち目の人へのバッシングを続けるということだった。

つまり思想家としても知識人としても振る舞わない。そこらの大衆と同じレベルで呟く。それがテレビと同じ方向性にある。しかも多くの現実を、かれらは知らない。組織に属して苦労した体験も知恵もない。

どうしてもわたしに理解しがたいのは、かれらはミスをやって、悔しい思いをしたことがないのか、ということだ。

バイブルでは「汝らのうち、罪なき者まず石を なげうて。(罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい)となっている。

pieta (3)

少し敷衍すると、こうだ。

イエスがオリブ山で人びとを教えていた。すると、律法学者たちやパリサイ人たちが、姦淫をした女を引っ張ってきた。

人びとは、モーセが律法のなかで、姦淫をした女は石で打ち殺せ、と命じたことを挙げて、イエスの指示を仰ぐ。それは、イエスを試して、女を訴える口実を得るためだった。そのとき、イエスがいった言葉がこうだったのである。

「汝らのうち、罪なき者まず石をなげうて」

この言葉を聞くと、かれらは年寄から、ひとり去り、ふたり去って、ついに、イエスと、姦淫した女のふたりが残った。

そこでイエスは女に向かって、「女よ、みんなはどこにいるか。あなたを罰する者はなかったのか」と尋ねる。女が、皆立ち去って、誰も残らなかった、と答えると、イエスはいったのである。

「われも汝を罪せじ、往け、この後ふたたび罪を犯すな。(わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように)」

わたしがバイブルを読んだのは学生の頃である。梅原猛の倫理学の講義で啓発され、文学書として読んだ。たくさんの優れた寓喩に満ちており、信者になることはなかったものの、長く読み続ける本の一冊になった。

今回の小保方晴子問題でも、「汝らのうち、罪なき者まず石をなげうて」といいたい。これは人の生き方のうえで、大切なことなのだ。似たような失敗は誰でもやっているのである。イエスでさえ女に石を投げなかったのに、ネットではつぶての嵐である。自己省察力が皆無なのだ。

まして小保方晴子は倒れてしまった。現在は、理研で自傷行為を防ぐためもあって、24時間の監視状態にある。しかし、ネットの一部のカリスマたちは、もし小保方晴子に自殺でもされたら寝覚めが悪い、といった想像力も皆無だ。

倒れてもなお恥知らずにバッシングを続けている。

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ここで現在のSTAP細胞と小保方晴子問題を、わたしの問題意識から総括しておく。

1 現在のところ、山崎行太郎の次のツイート(3月15日)が、醒めたプロの目で全体のポイントを衝いている。

「エセ科学者たちもマスコミも、画像のつかいまわしや論文のコピペの部分にしか興味がないらしい。つまり研究者の倫理にしか。これって資本主義的私有財産の問題にすぎない。「知の共有化」=「著作権なし」という見地から見れば問題なし。それより理研でstap細胞ができたということが大問題だろ??」

コピペ問題で、東大のバカ教師を筆頭に、ネットの軽薄才子たちは大はしゃぎだ。しかし、問題は、STAP細胞の実験成果にかかっている。これは素人がとやかく判断できる問題ではない。しかし、これも東大のバカ教師が、偽物と決めつけて、ネットではしゃいでいる。それも呆れたことに専門外の教師が、だ。こんな教師に教えられたらバカ学生しか育たない。官僚になって、国民の税金を私物化し、食い物にするに決まっている。

2 小保方バッシングを続けている者たちの特徴のひとつは、巨悪を批判しない、批判できない、ということだ。この者たちが、安倍晋三や自民党はむろんのこと、共産党や社民党といった政党、それに原子力村や大学教師を名指しで批判したのを目にしたことがない。

小保方晴子は、女性で、若く、バッシングしても反撃されることはまずない。しかも倒れてくれた。それで攻撃しやすかったのである。

そのいじましさは、同じ理研の学者たちでも、男の年配の学者には秋波を送るといった徹底ぶりである。小保方晴子だけに的を絞っている。

apology interview

すでに小保方晴子問題は、論文を指導した笹井芳樹理研副センター長に移っている。石井委員長も「論文作成は小保方さん、笹井さんの共同作業だった」というし、野依理事長も「責任は非常に重い」と批判している。しかし、ネットの軽薄才子たちは、小保方晴子バッシングを変えようとしない。

omokata haruko (2)

「世に倦む日日」の田中宏和(1957~ かれの本名は、すでにいたるところで紹介された公開情報である。わたしはここから知った。  http://bit.ly/1fPxXMN )が、3月16日のツイートで、次のように書いている。

「この点は重要でね。なぜ大衆が小保方晴子の事件に熱中するかというと、自分の手が届く問題だからですよ。安倍晋三がらみの政治問題は、集団的自衛権にしても、籾井勝人の問題にしても、どんなに理不尽でも、歯噛みしたまま手を出せない。籾井勝人を馘にできない。関心を持ってもどうにもできない」

「大衆」と狡猾に主語がすり替えられているが、田中の現在の執拗な小保バッシングを見ると、田中のバッシングのモチーフが重ねられていると見ていいようだ。ついでにいっておくと、田中はそろそろ本名を堂々と名乗り、自分の顔写真で登場したらどうだろう。

というのも、かれ自身は顔と本名を隠し、素顔と本名で出ている相手をやっつけることが多く、そこに卑怯さが醸されるからである。

まして今回の小保方晴子は女性で、顔から実名、そして職場もさらしている。それを男の田中が、覆面をして叩き続ける姿が、納得し辛いのだ。

もっとも順序は逆で、顔と名前を隠しているところから、田中のあの高飛車な論争は生まれているのかもしれないが。

3 これから理研は、ネットの軽薄カリスマたちの応援を得て、小保方晴子にすべての責任を押しつけ、トカゲのしっぽ切りに走ると思われる。それは理研の3月14日の、記者会見でも露出していた。

記者会見の席上、理研の野依理事長が「未熟な研究者がデータをずさん、無責任に扱った。徹底的に教育し直さないといけない」と部下を突き放したところに現れている。

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書いたのは誰か。―小保方晴子と片山祐輔

STAP細胞の小保方晴子に対する批判が、すごいことになっている。

ソーシャルメディアでは、著名な人物たちが連日この問題を採り上げている。

小保方晴子は、長年、慣れ親しんできた世界が、突如として壊され、被害者意識と恐怖に打ちのめされていることだろう。わたしは今のところ、この問題についてはひとつのツイートもしていない。(このメルマガを発行した夜に、初めてツイートした)。それはタイムラインに流れてくる小保方晴子批判に食い足りなさ、違和感を覚えるからである。

それはどういうものなのか。それを語ることで、この問題への責を塞ぐことにしよう。

omokata haruko

1 もっとも重要なことは、独立行政法人理化学研究所の小保方晴子が、実際にSTAP細胞の作製実験に成功しているのかどうかである。これがほんとうなら、論文の瑕疵は、謝罪して書き直すことで、ある程度許されるだろう。

2 しかしながら、STAP細胞の実験作製に関する言及は、情報が少ないことと、高度に専門的な分野であることもあって、ほとんどない。

多くは、大学の博士論文を含めて、彼女の盗用や実験画像の盗用、捏造、改竄など、小保方晴子論文への、モラル批判である。

もし、早稲田で、小保方晴子の博士号取り消しがあるとすれば、これはトカゲのしっぽ切りになる。

責任は、第一義的には小保方晴子にあるが、この博士論文を通した教師たち、常田聡(早稲田大学教授)、武岡真司(早稲田大学教授)、大和雅之(東京女子医科大学教授)、Charles A. Vacanti (チャールズ・A・ヴァカンティ ハーバード大学教授) の4人にも重大な責任がある。

小保方晴子はすでに世界的な規模で社会的制裁を受けている。早稲田は小保方晴子の博士号を取り消すべきではない。せいぜい問題箇所の論文再提出で済ませるべきだ。

3 この問題で重要なのは、早稲田大学と小保方晴子の問題に特化しないことだ。東大を筆頭に全国の大学が大なり小なり、こういった知的退廃のなかにあり、その一部が露出してきたと考えるべきなのである。

今日の日本の、政治的な、そして経済的社会的惨状をもたらしたのは、東大出身者たちである。そのせいか東大の大学教師は、この件でダンマリを決め込んでいる。

大学の退廃は、もはや手が付けられないところまで進んでいる。全共闘運動では、大学教師の言葉(著作)と生活(生き様)との乖離が批判された。

zenkyoto

今は、東大の原子力村を中心として、大学教師の言葉の嘘が批判されている。これはちょうどマスメディアの堕落現象と軌を一にしている。

大学教師の生活(生き様)など、もはや誰も問わない。

全国の大学院の修士論文、博士論文の審査は、学部とは違って教師と学生との付き合いも深く、ほぼ提出したら合格といった現実がある。

とくに昨今の大学生は、文科省の教育政策の間違いで日本語が十分に書けない。そんな連中の、幼稚な論文を読まされる教師の方も大変である。もちろん例外的な大学・教師もいるだろうが、ほぼ提出すれば合格といった退廃が全国の大学を覆っていると見てよい。

68―69年は、まだ、大学人に、思想家と名のつく人物が多かった。今は専門家ばかりであり、それも体制の番犬に成り下がった専門家である。

4 小保方晴子はそのような大学の空気に染まってから、独立行政法人理化学研究所に勤めた。その延長で「のんびりと」「気楽に」、論文の修練もなしに書いたのである。

彼女はきっと、なぜあたしだけがこんなに厳しく批判されるのか、と被害者意識にまみれているに違いない。高い授業料をとって、教えなかった早稲田の指導教官が悪いのだ。

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5 政府の総合科学技術会議(議長は安倍晋三)は、世界トップの成果を生みだす業務を担う「特定国立研究開発法人」の候補に理化学研究所と産業技術総合研究所を指定する方針を固めていた。本来なら12日に開催予定の総合科学技術会議で正式決定する予定だった。

もし指定されると、給料は年俸制にして高給が約束され、世界から優れた研究者を集める世界最高の研究環境が整備される。この指定を狙って、独立行政法人理化学研究所が焦っていたことも容易に想像される。

独立行政法人理化学研究所の小保方晴子が、STAP細胞作製に成功したとの論文を発表したのは、1月29日である。

先送りされたが、本来なら3月12日に開催予定の総合科学技術会議で正式決定される筈だった。

タイミング的には、まったくぴったりの成功発表だったことがわかる。

6 この件で大笑いしているのは、世界の医療マフィアだろう。TPPでは、医薬品価格をつり上げて、米国のグローバルな医薬品会社を儲けさせる。また、安価な後発医薬品、医療技術を阻止する。

世界の医療マフィアにとって、安価で、大量にできる再生医療は困るわけで、今後も潰す対象になろう。STAP細胞自体の有効性はまだ生きているが、現在の理研の体たらくでは太刀打ちできないだろう。

さて、もうひとりの片山祐輔である。

このふたりの問題は、小保方晴子は自分が書いたものが、他人によってそれはお前の書いたものではないと糾弾されている。他方、片山祐輔の場合は、自分が書いたのではないとするものが、他人(警察・検察)によってお前が書いたものだと指弾され、逮捕され、裁判になっている。

katayama yusuke

ベクトルは真逆ながら、ともに書いた(とされる)言葉によって苦しんでいる。

片山祐輔の「パソコンの遠隔操作事件」は、暗い。

この事件は、かれに先立つ4件の遠隔操作事件によって、高度な技術さえあれば、他人に犯罪の証拠の植え付けが可能であることが証明されたものだった。

したがって、警察や検察が家宅捜査でよくやるパソコン押収に疑義を抱かせるものとなった。いくらパソコンにそれらしき犯罪の証拠があっても、もし遠隔操作で植え付けられたものだったら、逆に犯人ではない証拠、無罪の決め手にもなるのである。

これはたいへん興味深いことだ。舞台はネットであり、ツールはパソコンである。犯人は高度な「C♯(シー・シャープ)」と呼ばれるプログラム言語を駆使する。

そして狙った人間のパソコンを遠隔操作し、犯人としての証拠を植え付ける。自分がどこから操作したかを匿名通信システム「The Onion Router(Tor トーア)」によって消し去る。

ところが片山は「C♯(シー・シャープ)」でプログラミングできなかった。それを出来たとするために、片山の職場のパソコンに出来たとする痕跡を残す。

katayama yusuke (3)

だから片山が犯人に間違いないと検察はいうのだが、「C♯(シー・シャープ)」を駆使し、(Tor トーア)を駆使するような犯人が、果たしてのんびりと職場のパソコンに決定的証拠を残すだろうか。

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ビッグデータ時代の個人犯罪―「パソコン遠隔操作事件」

3月11日は、個人的にふたつの事件があった。ひとつはブログの『兵頭に訊こう』に対して、総当たり攻撃がかけられ、一時的にサイトの管理者ページに入れなくなったことである。

この日は、ドイツ在住の脱原発活動家 Emi Kiyomizu の翻訳をアップする作業をしている途中だった。レンタルサーバーに問い合わせると、わたしのサイトに総当たり攻撃がかけられたので、閉鎖してブロックしている、ということだった。

再開の作業に手間取り、 Emi Kiyomizu の翻訳をアップできたのは夕方だった。

ふたつ目の事件というのは、この記事がこれまでの最高の訪問数を記録したことである。つまり嫌なことと、いいこととが立て続けに起きたわけで、疲れがどっときて、わたしとしては、その夜珍しく8時間ほども眠った。

自分が攻撃に遭ったことから、IT関連会社社員の片山祐輔の、いわゆる「パソコン遠隔操作事件」を思い出した。

katayama yusuke (2)

この事件については、 神保哲生の『ビデオニュース・ドットコム』や、岩上安身の『IWJ』などが採り上げていることもあって、関心をもって見守っている。

評論家の江川紹子が、片山祐輔の貴重な手紙を公開している。これは、「片山祐輔氏には接見禁止がついているため、直接面会したり、手紙のやりとりができない。そのため、昨年10月と12月の2回、弁護人を通じて質問状を送った。回答は、弁護人がパソコンで打ち直したものを受け取った。明らかな誤字脱字は江川が補った」という経過を辿ったものである。

その手紙のなかで「今回のことで、警察、検察、裁判所に対する印象は変わりましたか」という江川の質問に対して、片山は「日本の刑事司法は江戸時代よりヒドイ」という見出しのなかで、次のように述べている。

なお、ディスプレイ上の読みやすさを考慮して、兵頭の方で改行を増やしてある。

「私には前科があります。8年前の事件でも、警察・検察・裁判所と関わることになりました。そのときは早期から認めていたため、大きな波乱は無かったと思います。今回の事件で新しく思った印象について説明したいです。

・警察について

初日から盛大な「市中引き回しの刑」にされたようなものだと思っています。裁判も何も受けていない段階からこういうところを見ると、日本の刑事司法は江戸時代よりヒドイです。

マスコミリークもひどいものです。逮捕より20日以上前、遅くとも1/21にはマスコミにマークされていたわけです。

逮捕初日の護送の車の中で、「なんであんなにマスコミがいるんですか?」と聞くと、横にいた刑事は「マスコミもオレたちを尾行して、オレたちと同じようなことをやってるんだよ。こっちから情報を流したわけじゃないから」のように言い訳していました。

リークの内容についても許せないです。「ネコに首輪をつけている防犯カメラ映像」「ケータイからネコ写真が復元された」という明らかな嘘が蔓延していたことになります。それだけ聞けば世間の人はもう私が犯人だとしか思わないでしょう。大本営発表をそのまま垂れ流し、面白おかしく報道したマスコミ各社についても、後で必ず責任を取らせたいと思います。

enoshima cat

・検察について

「水庫検事はヒドイ(注1)」の一言ですが、逮捕から6月末の捜査終了発表までは、検察そのものはあまり目立った動きはしませんでした。

7月以降の公判前整理手続での印象となります。重要なところは隠す、ボカす、肝心な証拠はなかなか出さない、何とか期日を引きのばそうとする。手続きが早く進行して1日も早く保釈されたい私としては歯がゆいばかりです。

このようなあやふやな根拠で人を監禁し続け、保釈には反対し、有罪に持っていこうとしている。検察という組織そのものが「不正義」のカタマリであるかのように感じてしまいます。

・裁判所について

これまでも逮捕状を出す決定、勾留をする決定、勾留延長の決定、勾留を取り消さない決定、保釈を却下する決定など色々な決定を受けてきましたが、どれについても思うのは、裁判所は「何も判断していない」ということです。

今のところテンプレートどおり、検察の言うとおりの決定を下しているだけです。頭で考えて判断してくれているように思えません。

元裁判官の木谷先生によると、「検察に逆らって勾留を取り消すことも、保釈を認めることも、そして無罪を出すことも、裁判官からすれば勇気とエネルギーの要ることだ」とのことです。在官時の木谷先生のような熱意ある裁判官に当たれば良いのですが。

今までの経過から考えると、最終的に本当に「無罪」を出してくれるのか、そこがとてつもなく不安です」( http://bit.ly/1gk8Gdr )

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ちなみに、手紙の(注1)とは、「2度目の逮捕の後に身柄を検察庁に送られた際、弁護人は「録音・録画したうえで、十分に話を聞いてもらいたい。そうすれば、黙秘権は行使しない。ICレコーダーでの録音だけでも構いません」と申し入れたうえで、録音もなされない場合は、弁解録取書の作成のみしか応じない、取り調べを拒否すると伝えた。だが、水庫検事は録音を行わないまま、3時間以上の取り調べを行った」ことを指している。

ここで、警察、検察、裁判官に対して片山が述べていることは、これまでもわが国司法の前近代性として、外国からの批判を含めて、さんざん指摘され、批判されてきたものだ。

わが国の検察は、外国と比べても異様なまでの権限を与えられている。それは以下のようなものだ。

1 訴追権

2 捜査権

3 起訴便宜主義

4 22日間の弁護士抜きの身柄拘束

5 「人質司法」の運用

6 マスメディアへの情報のリーク

これらの検察権力から、外国からわが国の刑事司法は、due process(適正手続き)を欠いており、黙秘権を実質的に否定ないし敵視する、crime control(犯罪抑圧)モデルの典型であると批判されてきた。

わたしは、日本の司法改革のためには、取り調べの全面可視化とともに、外国には見られない、強大な検察権限の、廃止または見直しが必要だと考えている。

具体的に挙げると、次のようなものだ。

1 訴追権と捜査権を切り離す。

2 起訴便宜主義(検事の胸三寸で、起訴するか否かの判断が決まる)と、22日間の弁護士抜きの身柄拘束、いわゆる「人質司法」を廃止する。

3 全体的にdue process(適正手続き)を制度的に取り入れる。

4 マスメディアに対するリークの禁止。

異常なシステムと強大を付与された結果、日本の検察は、逮捕以前にマスメディアをコントロールし、取り調べの段階では警察をコントロールし、裁判の段階では裁判所をコントロールする。さらに小沢一郎の政治謀略裁判では、検察審査会をもコントロールすることがわかった。

第一審有罪までの日本の刑事手続きで、司法(裁判所)の判断に基づいて、それとは対立する行政(捜査当局)の判断がしりぞけられ、犯罪不成立または無罪が決定される割合は、ほとんどなく、有罪率が99.9% である。

この異常な数値は、ナチスドイツの刑事裁判における有罪率や、スターリン政権下のソ連の刑事裁判における有罪率よりも高い。こうなると、もはや法で争う意味はないのであり、日本が法治国家というのは幻想なのだ。

hitler-stalin[1]

アフリカの元判事に、日本の司法制度は「中世」といわれても仕方がないのである。

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「脱原発」のドイツから見た日本

ドイツ在住で、「脱原発」活動家の Emi Kiyomizu が、ドイツから見た日本を精力的に紹介してくれている。

今回はふたつの記事を紹介する。

先ほどもドイツで脱原発のデモがおこなわれた。そのときのスローガンは、「日本は原発の再稼働をするな。日本はすべての原発を廃止せよ」であった。

つまり外国で、日本向けの「脱原発」デモがおこなわれたのである。

その理由は3点あるとわたしは思っている。

1 福島第1原発事故の収束がまだなのに、日本が再稼働に走り始めたこと

2 日本原発の技術的な低水準

3 福島第1原発事故で明らかになった、日本の管理能力なさ

ここに紹介する記事にも「福島の原発事故で衝撃的なのは、(日本が 注 : 兵頭)チェルノブイリ原発事故から何も学ばなかったということだ」という発言がある。

学ばなかったばかりではなく、事故前から、政府も東電も嘘と隠蔽を繰り返し、事故後にも、さらに嘘と隠蔽を繰り返している。

こういう幼稚で無能な実態が、外国にも知られてきた。「安倍の嘘」という言葉までできたようだ。

無能で無責任で幼稚な原子力村のせいで、日本は国土の3分の1を失った。

安倍晋三ら超国家主義者たちが、それでも原発を手放さないのは、核保有の野望があるからだ。

しかし米国は日本の核保有を許さないので、安倍らのやっていることは、結局、徒労に終わるのである。

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IPPNWドイツ支部の記事。

翻訳開始。

「IPPNWドイツ支部が、原子力災害(原発事故)の影響で、人間と環境が破壊されることについての、国際会議を開催した。

そこで原発の影響を受けた被災者から意見を聞いた。

福島の原発事故から3年過ぎ、チェルノブイリの原発事故から28年過ぎた。

被災地の人々は、今でも放射能汚染の影響で生きていかなければならない状態である。

国際会議でヘッセン洲ナッソー州の福音教会とIPPNWの約100人の医師たちが、原子力災害の影響に関して、日本、ベラルーシ、ドイツ、アメリカ、フランス、スイス、英国からの科学者たちやジャーナリストたちと、人間と環境を破壊する原発について意見交換をした。

福島の原発事故で衝撃的なのは、チェルノブイリ原発事故から何も学ばなかったということだと、スイスからの参加者は述べた。

放射線の危険性について、低放射線量でも疾病になるリスクが増大することが示されており、科学的に明確に証明されている。

この放射線量以下なら安全といえる安全基準値はないのだ。

安全基準値は政治的に決定され、どのくらいの放射線量が社会にとって受け入れられるかにより基準値は決められていると、IPPNWの Dörte Siedentopf博士は述べた。

政治家たちは、放射線リスクを科学的に評価し、国民の生命を守るために、脱原発のために政治行動をする意欲も欠けている。

各国の政治政策においても原子力産業の影響を大きく受けており、日本だけでなく、国際的にも原子力産業の影響を、大きく受けているとSiedentopf博士は述べた。

日本の医師たちは、福島の小児の、甲状腺癌の恐ろしい増加についても国際会議で報告してくれた。

日本から参加した科学者は、甲状腺検査も十分に行われていない状態であり、日本政府が、放射線による他の疾病の調査を妨げていると話した。

東京電力は、福島第1原発事故に関連するすべての健康情報を、一般に公開しなければならない。

無力なひとりの母親が、「自分の子供たちが放射線による被曝を受け、非常に心配である。自分の子供たちや、次世代の子供たちの将来が非常に心配だ。福島県庁は真剣に子供たちの健康影響を受け止めてくれず、社会的に抹殺しようとしている」と話したことは、わたしたちに強い印象を与えた。

funeral

また、日本政府も福島県庁も、福島県の食品は安全だと奨励して、学校の昼食で地元の食物を子供たちに食べさせていると話した。

さらに、日本から来た反原発活動家は次のように述べた。

「福島第1原発事故の収束のために働く労働者たちの健康管理は非常に悪い。労働者の約15 %は直接に東京電力が雇用している。しかし、他の労働者たちは東電の下請け業者に雇用されて働いており、日雇い労働者がほとんどである。労働者たちのために、定期的な健康検査や健康管理等は行われていない状態である」

Arnoldshainの町にあるMartin-Niemöller-Hausで専門家たちは、4日間、かれらのさまざまな経験を話して、意見交換をした。

Hessen と Nassau 州の福音教会のWolfgang Buff氏(平和教育委員会の委員長)は、「わたしたちは、原子力災害の、被害者たちの真実の声を聞き、原発を廃止するために、多くの市民たちに対話を促進していかなければならない」と述べた。

原子力の民間利用と軍事利用は最初から密接な関係があり、人間と環境が受ける原発の影響について、原発推進派たちは事実を知らせず、隠蔽していたとWolfgang Buffさんは批判した。

ベラルーシからIPPNWの国際会議に参加した人の、次の発言に、わたしは強い印象を受けた。

「われわれは、わたしたちの子供を守ることを望み、すべての子供たちが健康で幸せであることを願っている。

わたしたちの子供たちの未来について、わたしたちは不安を持ち悩みを持っている、人間として同じように心配する感情を持たなければならないことをすべての国の国民が理解しなければならない」

参加者たちは、原発反対の国際会議がドイツだけでなく、ベラルーシや日本でも勇気を持って行わなければならないことに合意したのである。

最終的に、わたしたちは将来の世代のために、恐怖の原発(核)のない世界を実現させるために、各国の市民たちに原発の悪の影響を説明し、政治家にも説明し理解させ、政治家が脱原発をするために、政治政策を変えるまで、困難な道を闘っていかなければならないのである。

人間と環境に影響を与える原子力災害の影響に関する国際会議の情報は、以下のサイトをご覧ください」

www.tschernobylkongress.de

翻訳終わり。( Emi Kiyomizu 訳)

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『ドイツ新聞』

「福島第1原発事故の影響で起こる癌のリスクに恐怖を感じる」

翻訳開始。

「IPPNWドイツ支部は、福島第1原発事故で放射線による健康への影響を隠蔽したと、日本政府を批判した。

壊滅的な福島第1原発事故3年後、IPPNWドイツ支部は、日本政府と東京電力に対して深刻な疑惑を持っていると批判した。

日本政府と福島当局(福島県庁)は、福島第1原発事故の健康への影響を体系的に軽視して過小評価している。

必要な調査もしないで、明らかに癌の死亡率を操作していると、月曜日にベルリンでドイツのIPPNWドイツ支部の専門家 Angelika Claußen博士は述べている。

IPPNWの組織は、核兵器や原発のない世界のために闘い、評価され、ノーベル平和賞を受賞している。

福島第1原発は2011年3月11日の津波後、複数の原子炉がメルトダウン(核燃料の溶解)を起こした。

そのため、福島第1原発周辺の広大な地域が放射線で汚染され、福島の住民たちは避難しなければならなかったのである。

東京電力は、福島第1原発の状態を、現在もまだコントロールできない状態である。

クラウセン博士は、福島第1原発を収束するために働く東京電力に雇用された労働者は、わずか15%で、残りの労働者は、下請け業者からの労働者だと述べている。

かれらは悪い労働条件で働かされている。労働者のために、規則的な健康診断も行われていない。かれらが病気になった場合、解雇される状態である。

多くの場合、かれらは長期間失業した日雇い労働者だ。

労働者の疾病に関する公式な統計は、東電に雇用された労働者だけである。

クラウセン博士は、医師として福島における小児の甲状腺癌の増加数は恐怖である、と報告した。

通常10万人の子供に0.35人の甲状腺癌が発生する。しかし、福島の汚染された地域では、10万人の子供に対して13人の子供がすでに甲状腺癌を発症している。

Japan Chernobyl

福島第1原発事故後に、ヨウ素錠剤がまったく配布されなかったのだ。それで、さらに子供の甲状腺癌の増加が予想されると、クラウセン博士は述べた。

甲状腺のスクリーニング検査は許可されている。しかし、白血病の調査や、乳児死亡率の増加や、他の放射線疾病に対しての調査などは、政府によって拘束されている。

医師たちは巨大な圧力をかけられていて、健康保険会社は、被災者の治療費の支払いを拒否し、多くの患者を送らないよう脅かしているとクラウセン博士は述べた。

日本のジャーナリストおしどりマコさんは、日本政府と東京電力は、福島第1原発事故の影響を報告するメディアに対して巨大な圧力をかけている、日本国民に、 福島第1原発事故について、自由な報道をすることは、これから保証されない、とわれわれ(IPPNWドイツ支部)に話した」

翻訳終わり。

( Emi Kiyomizu 訳)

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ウクライナへ放たれた悪

現在の、ウクライナ情勢の最大のポイントは、ウクライナのロシア系(東側)が分離独立するかどうかである。

今後の劇的な展開があるかもしれないが、状況の推移を見るには、宗主国のメディアにまで転落しているわが国のメディアは、ほとんど役には立たない。

米国務長官ジョン・ケリーが、ロシアの行動を「ウクライナ侵略」と洗脳すれば、日本の米国御用メディアも、旧ソ連のチェコ侵攻を流して同調する有様だ。両者はぴったりと息が合っている。

米国は、他国を「侵略」の蔑称で批判する資格が、地球上でもっとも欠けている国である。米国がやったハードな侵略ではベトナム、イラク、アフガニスタンなど、ソフトな侵略ではイラン、シリア、リビア、ウクライナ、日本、韓国、EU諸国と枚挙にいとまがない。

Ukraine sniper

また、御用政治評論家が、安倍晋三にはやれることがある、プーチンと会談(電話)して、ウクライナが内戦にならないように交渉しろ、といっているが、とんでもない話だ。混乱を起こしているのはEU・米国である。

それにこんな複雑で高度な政治的軍事的問題が、安倍晋三に解ける筈がない。これは、日本の原発を世界でもっとも安全な技術と呼ぶのと同じ、まったく平和ボケの妄想である。

安倍晋三が乗り出せば、かれにできることは、IMFとは別に巨額の支援を約束させられ、カモネギの役を演じるだけだ。

日本民族というのは、どこまで想像力がなく、間抜けでお人好しの奴隷民族だろうか。宗主国が手放さないわけだ。

安倍晋三がやるべきことは国益に沿った行動であって、オバマのポチになって、火中の栗を拾うことではない。だいたい、この連中がプーチンを説得しろ、といっていることがおかしいので、オバマを説得しろ、という声は聞いたことがない。

こういうところに米国の植民地に転落した国の惨状が、無意識のうちに露出しているのである。

今日は、前号の状況把握を踏まえ、現在のウクライナ認識をさらに深めることにしよう。

今回のウクライナ情勢は突発的に起きたものではない。米国の世界覇権に向けた、周到な準備と戦略の結果、起こされたものだ。

何事も動機が重要である。米国の動機は奈辺にあるのか。Paul Craig Roberts は「アメリカ政府の傲慢さ、思い上がりと悪が、戦争の準備を整えた」のなかで次のように述べている。

「2004年、アメリカ政府は、アメリカ政府が資金援助した“オレンジ革命”で、ウクライナを取り込もうとしたが失敗した。

ビクトリア・ヌーランド国務次官補によれば、この失敗以来、アメリカ政府は、ウクライナのEU加盟に向けた運動を醸成する為に、ウクライナに50億ドル“投資した”。EU加盟で、ウクライナは、欧米の銀行家や大企業による掠奪に開放されることになるが、アメリカ政府の主目的は、ロシアとウクライナの国境にアメリカ・ミサイル基地を建設し、ロシアから、黒海海軍基地と東ウクライナの軍需産業を奪い取ることだ。ウクライナのEU加盟は、NATO加盟を意味する。

アメリカ政府がウクライナ国内のミサイル基地を欲しがっているのは、ロシアの核抑止力を低下させ、それによりアメリカ覇権に抵抗するロシアの能力を低下させることだ。

アメリカの世界覇権を妨げているのは、わずか三か国、ロシア、中国とイランだけだ」(『マスコミに載らない海外記事』(2014年3月 5日付)  http://bit.ly/Ntz5KZ

これでもいいのだが、もう少しわたしたちは掘り下げよう。

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1 現在のウクライナ情勢の背後には、EUと米国の策動がある。チェコスロバキアで起きたビロード革命、グルジアのバラ革命、キルギスのチューリップ革命、そしてウクライナのオレンジ革命の延長に、現在のウクライナ情勢はある。

すべて、欧米の支援を受けた不正選挙糾弾のデモ隊から始まり、政権を打倒して終わっている。

EU・米国によって仕掛けられた政変であり、そうでなければ選挙で民主的に選ばれた政権が倒されたり、国外に逃亡したりするような事態にはならない。

2 ヤヌコビッチ大統領は、自らを合法的な政権と呼び、ロシアに支援を求めた。

Ukraine president

3 ウクライナ情勢を見るとき、「ロシア系(東側は、ロシア系住民が多く、ロシア語を話す。政治的リーダーはヤヌコヴィッチ)」と、「ウクライナ系(西側はウクライナ人が多く、ウクライナ語を話す)」の対立が根底にある。

しかし単純な色分けは出来ず、ロシア系(東側)にあっても、EU・米国との繋がりが深く、分離独立を望まないリナ・アクメトフのような富豪もいる。

4 ウクライナ系(西側)には、旧ソ連時代の計画的飢饉(ホロドモール)への怨念があり、ロシア人とユダヤ系住民への反発が強い。他方、ロシア系(東側)には、ロシア系の移住民が多く、計画的飢饉(ホロドモール)への怨念は少ない。

5 ウクライナ系(西側)には、今も解決していないチェルノブイリ発電所がある。それに対してロシア系(東側)には、旧ソ連最大の穀倉地帯が広がり、黒海油田をはじめとする地下資源も多い。それでロシア系(東側)には、以前からウクライナ系(西側)を切り離しての独立志向がある。

EUが、ウクライナを加盟させて取り込みたいのは、この豊かなロシア系(東側)なのである。

それが、ロシア系(東側)が政権をとって分離独立される前に、暴力的な手段でも政権を転覆しようとする行動を生んでいる。

6 米国としては、ウクライナをEU加盟させ、ウクライナを通っているガスパイプラインのコストを上昇させたい。その結果として、米国のシェールガスの輸出市場価格を上昇させる戦略も見え隠れする。

7 チェルノブイリ原発事故を抱えているウクライナ系(西側)は、デフォルト寸前である。

Chernobyl 2

それでウクライナを破綻させ、IMFの管理下におく。ウクライナは、今後1年間のうちにIMFに約40億ドルを返済しなければならないし、かつ、ロシアには約30億ドルの債務がある。

米国は、すでに20人のウクライナ政府関係者への査証発給を禁じ、資産凍結などを発動した。また、ウクライナにとって最善の経済危機に対処するうえで枠組みは、米国傘下のIMFによる支援策だとした。つまり属国化の要請である。

債務の大半は相手先がロシアである。ウクライナを破綻させても、EU・米国は打撃を受けない。損失をロシアに負わせたうえで、ロシア系(東側)の農業、地下資源を手に入れる戦略だ。

8 EU・米国は、ウクライナに混乱を起こし、時間稼ぎをして、何とかしてウクライナをデフォルトに追い込む。逆にロシアとしては、ウクライナがデフォルトになる前にロシア系(東側)の分離独立をやって、ウクライナ系(西側)を切り離す必要がある。

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