武器輸出から、日米の国柄の一体化へ

知られているように、わが国はこれまで武器輸出三原則にしたがって、以下の国への武器輸出を禁じてきた。

1 共産圏諸国向けの場合

2 国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合

3 国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合

これは、1967年に、当時の佐藤内閣で決められたものだった。それが1976年に三木内閣によって、その他の国にも輸出を「慎む」として全面禁輸へ拡大した。

1 三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。

2 三原則対象地域以外の地域については憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。

3 武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。

いずれも自民党政権によって決められたものであり、今から考えると隔世の感がある。

この後、民主党政権時代に野田佳彦が、武器輸出三原則の見直しに積極的であり、野田内閣で、2011年に官房長官談話を発表している。

1 平和貢献・国際協力に伴う案件は、防衛装備品の海外移転を可能とする。

2 目的外使用、第三国移転がないことが担保されるなど厳格な管理を前提とする(目的外使用、第三国移転を行う場合は、日本への事前同意を義務付ける)。

3 わが国と安全保障面で協力関係があり、その国との共同開発・生産がわが国の安全保障に資する場合に実施する。

民主党というのは、野党時代と与党時代とでは、まったく立ち位置を変える政党である。本質は第二自民党なのだが、それを露骨に現したのが上記の野田内閣の官房長官談話である。

2月23日に、野田佳彦が、「中道リベラルや穏健な保守の担い手がなくなったのが日本の最大の課題だ。中核になり得るのは民主党だ」と語った。

これはまったく筋金入りの嘘吐きの言葉であり、政権に返り咲けば、野田は、中国との開戦に安倍以上に前のめりになる可能性が高い。

今回、安倍晋三がやろうとしている武器輸出の新たな三原則(案)とは、以下のものである。これまでの原則である「3 国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合」を削除してしまった。( )内は兵頭の注である。

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1 国際的な平和及び安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しない

(これは最近、珍しいほどの間抜けが作った原則である。武器の輸出自体が、「平和及び安全」を破壊し、戦火を拡大するのである。これだと永久に武器の輸出はできないことになる。

百歩譲って考えたところで、「国際的な平和及び安全の維持」は、日米が決める、都合のいい平和と安全になるだろう。

「積極的平和主義」の美名のもとに、紛争の一方の当事者に、戦争を終わらせるために「積極的」に武器を輸出するといった、屁理屈が横行することになろう

ちなみに安倍晋三の「積極的平和主義」とは、憲法9条の「積極的非武装平和主義」に対抗した、ふざけたキーワードで、その正体は「積極的武装戦争主義」である)

2 輸出を認め得る場合を限定し、厳格審査

(これも霞が関文学の死語である。霞が関文学で「限定」「厳格」といったときは、何もしないと語っているのと同じである。

どのように「限定」し、どのように「厳格審査」するのか、それが出てきて初めて議論になるのだが、たとえ出てきても、経済産業省が最終的に輸出の許可・不許可を判断するのだから、三菱などの軍需産業の意向に逆らう筈がない。

難しい案件はNSCで審議することになるが、その座長は三菱と縁戚関係のある安倍晋三なので、首相の一存で、簡単に輸出が了承されることとなろう)

3 目的外使用及び第三国移転について適正管理が確保される場合に限定

(これは笑い話の類いの原則である。「目的外使用及び第三国移転」など、輸入したがっている相手が、日本の条件に逆らう筈がない。もみ手をして丸呑みするであろう。

また戦争の現場では、負けた側の大量の兵器が、勝った側の戦利品となる。一度輸出した武器は、輸出国の「管理」など離れて戦場で拡散してゆくのである)

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この新たな武器輸出の三原則は、与党の公明党との協議にかけられる。文字通り、公明党の正念場になる。

自民党の安倍晋三は、これまで原発輸出、消費税増税、NSC、特定秘密保護法、と突き進んできた。公明党はそのどれにも賛成してきた。

安倍晋三は、これから解釈改憲で集団的自衛権を確立し、米国の傭兵となった自衛隊が海外へ派兵されることになる。

Japan navy 8

創価学会の「創価学会・概要」によると、「1930(昭和5)年の創立以来、日本では827万世帯、海外にも192か国・地域の会員が日蓮大聖人の仏法を実践し、各国の繁栄と平和を願い、活動しています」ということになっている。

公明党が集団的自衛権に賛成すると、自衛隊が、192か国に広がっている外国の創価学会員を、戦場で殺害するということも起きてくる。

公明党はこれでもいいのだろうか。

公明党はこれまで暴走する自民党のブレーキ役を自認してきた。しかし世間は必ずしもそのように見ていない。消費税増税、特定秘密保護法と、公明党はすべて最後は自民党のアクセルになってきた、というのが世間の見方だ。

言葉の本来の意味において、日蓮の教えを生きるかどうかが、公明党に問われている。

安倍晋三の政治は、金儲けのためには、原発も輸出するし、武器も輸出するという、卑しい、醜い政治である。美しい日本とは言葉だけのものであり、かれが実現しようとしているのは、放射能と戦火に塗れる醜い世界なのだ。

こういうのを戦後レジームの転換というなら、それは愚かな政治で国を滅亡させた戦前への回帰を意味しよう。けっして未来への賢い選択ではない。

外国に輸出した武器は、戦争に使われ、兵士ばかりか、老人や子ども、女性を巻き添えにして殺す。

burial dog

日本は、確かに直接的には戦場に出ない。しかし、間接的な戦争をやるのである。

武器売却の商人が「死の商人」と蔑まれるのは、他国の戦争を煽って、金を儲けるからだ。

ここでわたしたちは、もう一度憲法の前文と、第9条を読み返す必要がある。この国の原点復帰だ。

Nagasaki cremation boy

「焼き場に立つ少年」というこの写真は、報道写真家のジョー・オダネルが、1945年に長崎の爆心地で撮影したものだ。

かれはこの写真を撮ったときの模様を、次のように書いている。

「佐世保から長崎に入った私は、小高い丘の上から下を眺めていました。

すると、白いマスクをかけた男達が目に入りました。

男達は、60センチ程の深さにえぐった穴のそばで、作業をしていました。

荷車に山積みにした死体を、石灰の燃える穴の中に、次々と入れていたのです。

10歳ぐらいの少年が、歩いてくるのが目に留まりました。

おんぶひもをたすきにかけて、幼子を背中に背負っています。

弟や妹をおんぶしたまま、広っぱで遊んでいる子供の姿は、当時の日本でよく目にする光景でした。

しかし、この少年の様子は、はっきりと違っています。

重大な目的を持ってこの焼き場にやってきたという、強い意志が感じられました。

しかも裸足です。

少年は、焼き場のふちまで来ると、硬い表情で、目を凝らして立ち尽くしています。

背中の赤ん坊は、ぐっすり眠っているのか、首を後ろにのけぞらせたままです。

少年は焼き場のふちに、5分か10分、立っていたでしょうか。

白いマスクの男達がおもむろに近づき、ゆっくりとおんぶひもを解き始めました。

この時私は、背中の幼子が既に死んでいる事に、初めて気付いたのです。

男達は、幼子の手と足を持つと、ゆっくりと葬るように、焼き場の熱い灰の上に横たえました。

まず幼い肉体が火に溶ける、ジューという音がしました。

それから、まばゆい程の炎が、さっと舞い立ちました。

真っ赤な夕日のような炎は、直立不動の少年のまだあどけない頬を、赤く照らしました。

その時です。

炎を食い入るように見つめる少年の唇に、血がにじんでいるのに気が付いたのは。

少年が、あまりきつく噛み締めている為、唇の血は流れる事もなく、ただ少年の下唇に、赤くにじんでいました。

夕日のような炎が静まると、少年はくるりときびすを返し、沈黙のまま、焼き場を去っていきました」

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貧困の連鎖の行き着く先

東京の「お台場雪まつり」に、汚染状況重点調査地域の、福島県柳津町からダンプ5台で50トンの雪を運び込む。

汚染状況重点調査地域の雪で滑り台を作り、滑って喜ぶ大人たち。ここには政治も知性もモラルも責任もない。誰も何も考えなくなった、いわなくなった、という感じだ。

東京でも、歩道でスキーができるほどの雪が降ったではないか。どうしてわざわざ福島の汚染された雪を運び入れるのか。理解に苦しむと同時に、東京がオリンピックに浮かれて滅びる様を見る思いだ。

http://bit.ly/1fxqOwg

こういった無知が進行し、日本国民が幸せになれない最大の理由が、以下の現実に現れている。

2月18日の首相の動静

午後6時52分、官邸発。

午後7時、東京・丸の内のパレスホテル東京着。同ホテル内の宴会場「桔梗」で海老沢勝二元NHK会長、清原武彦産経新聞社会長、芹川洋一日本経済新聞社論説委員長、北村正任毎日新聞社名誉顧問らと会食。

午後8時28分、同ホテル発。

午後8時36分、公邸着。

日本の首相は、大手メディア関係者に酒食を供する。こういうことは政府にメリットがあっても、やってはならないことだ。自分の政権への批判を手控えてもらっても、国益にならないのである。

政治は、メディアとの緊張関係をもってこそ、よくなるのだ。

のこのこと出かけてゆく大手メディアも、堕落の極みである。一国の総理に酒食を供される、あるいは供する狙いは、利権意外にはない。

今回の関東甲信と東北の、14日からの豪雪でも、政府の初動の対応が遅れたが、それを大手メディアは最初から批判しなかった。

豪雪の状況から、2月14日には対策本部を立ち上げなければならなかったのに、15日、16日と天ぷら安倍は放置し、その間、金メダルを獲得した選手に電話して人気取りのパフォーマンスをしたり、天ぷらを食べに行ったりしている。

abe shinzou tempura 3

結局、政府が豪雪非常災害対策本部を設置したのは、2月18日だった。国民が苦しんでいることには、見て見ぬふりどころか、さらなる増税で締め付けるのが、日本の政治である。自然災害にもこの冷酷さが発揮されていた。

4日遅れの対策本部。そこで天ぷら安倍の喋ったことが、この男の頭の悪さを物語っている。すでに凍死者が出ているのに、「凍死などによる犠牲者をひとりも出さない」とふんぞり返ったのである。

側近に、安倍晋三の耳に痛いことを進言し、諫言する真の「お友だち」がいない。したがって真の情報が入ってこないのである。

懐柔されたマスメディアが権力を批判しなくなった結果、権力も堕落するのだ。

籾井勝人NHK会長は就任会見で、「政府が右というものを左というわけにはいかない」と語った。従軍慰安婦問題や特定秘密保護法など、これが日本のマスメディアの、元締めの姿勢なのだ。

momii president

この籾井が、2月12日の経営委員会で、「(発言を)取り消しているし、どこが悪いのか。素直に読めば理解できるはずだ」という趣旨の発言をしていた。要は、人間の質が幼稚で未熟なのだ。

立憲主義とは、政府権力の暴走を防ぐために、政府権力を憲法で制限する原則のことである。政府権力は、国民を守るために、権力分立の原則に立つ憲法に基づいて政治を行わねばならない。ところが天ぷら安倍は、憲法の解釈を決めるのは自分だと、国会で胸を張った。

立憲主義を理解できない無教養で無知な人物が首相を務める。「筋金入りのアホ」(2月16日のツイート)と自認する百田尚樹を経営委員に任命し、その結果、「政府が右というものを左というわけにはいかない」と考える籾井勝人がNHK会長に就任する。

無能で無責任な天ぷら仲間に、内閣も大手メディアも支配され、いよいよ4月からの消費税増税で、わが国の99%は奈落に突き落とされる。

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そんななか、『毎日新聞』(2月19日付)は、総務省が18日発表した2013年の労働力調査の詳細集計を紹介し、15~34歳の若年層人口に占めるフリーターの割合が、6.8%と前年より0.2ポイント増え、調査を始めた02年以降で最も高くなった、と報じている。

「アルバイトなどで働くフリーターの数は13年平均で2万人増の182万人と、2年ぶりに増えた。少子高齢化で若年層人口が減り続ける中で、正社員に定着できずパートやアルバイトで働く若者が高水準で推移しており、フリーターの割合が上昇した。

フリーターの内訳は、男性が2万人増の84万人、女性が前年と同じ98万人。年代別では15~24歳が80万人で3万人増加した」

「正社員に定着できずパートやアルバイトで働く若者が高水準で推移しており、フリーターの割合が上昇」している。この傾向には、自民党の移民策が止めを刺すだろう。

格差社会は固定化され、富のかたよりが拡大している。貧困脱出の有効な手段は、教育である。

しかし、それも親の経済力で決まり、貧困連鎖(富裕連鎖)の原因のひとつになっている。2007年の東京大学の学生調査では、東大生の親の、年収950万円以上の割合は52.3%を占めている。

salary

普通の、安定した収入の公務員でもこの年収には届かない。

年収200万円未満家庭の、高校生の4年制大学進学率は3割ほどであるが、この金額では、とても4年間も親子ともども生活できない。

親の借金、あるいは少額の蓄えの切り崩し、子供のアルバイト、貧困ビジネスと揶揄されている奨学金などで、悪戦苦闘の4年間が始まる。

4年間たっても就職先はほぼない。あっても非正規で、借金を返してゆく日々が始まる。結婚など、とてもできない生活だ。つまり少子化の負の連鎖に繋がってゆく。

若者に雇用がないし、あっても非正規という、深刻な現実が進捗している。それ以上に多くの若者に深刻なのは、奨学金の返済を迫られることだ。

わたしたちの時代と違って、現在の大学生の大半は、奨学金という名の多額の借金を背負って大学を出る。

このように1%の富の連鎖は、貧困の連鎖が断ち切られることを許さない。司法試験の制度改悪はそれが露骨に現れたものである。

わたしたちの学生時代は、一見して苦学生とおぼしき大学生が、夜遅くまで大学図書館で六法全書と格闘していた。しかし、今では裕福な親の援助、あるいは数百万から一千万円ほどの借金覚悟でなければ司法試験に臨めない。

しかも、富の再配分は、貧困の救済である筈が、日本は、先進国のなかで、唯一、再分配後(税や社会保険料を払った後の所得)の貧困率が、再分配前(社会保険料や税金を引かれる前の所得)の貧困率を上回っている国である。

つまり再配分しても、それ以上に国が巻き上げてしまうのである。4月からの消費税増税は、その典型である。

他方、富裕の連鎖もますます強固になっている。現在、第2次安倍内閣の閣僚のうち、世襲議員は19名中12名にも及ぶ。これは全大臣中の63%を占める高率だ。

考えねばならないのは、富や権力の連鎖が、必然的に既得権益を守る行政、立法、司法を形成するということだ。

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オリンピックと日本の危機

ふたりの、現代日本を代表する、良心的で勇気のある知識人が、日本が怖い国になり始めている、と語っている。一日違いで、同じ状況認識を述べていた。

2月20日

孫崎享

「日本:気付いてますか。怖い国になり始めてる「RT【細川護煕 マスコミは報道統制】「都知事選、マスコミに言論封鎖され、選挙妨害された。矢でも鉄砲でも持って来いと言ったら、本当に殺されそうになった。SPに護衛され命拾い」細川護煕「戦国を生き抜いた知恵」上智大学で講演。2月15日」

2月21日

金子勝

「都内の複数の図書館で、『アンネの日記』の破損が相次いでいます。またナチスの強制収容所アウシュビッツに関連する複数の書籍が破られたりしている。被害は200冊を超える。ファッショは民衆の中からも生まれていく。怖い時代に入りかけています。

http://goo.gl/YtjiJj  」

わたしにいわせれば、すでに日本は怖い国、怖い時代になっているのだ。

anne diary 2

この国では、現在、3つの危機が進捗している。

1 孫崎享や金子勝らの指摘する危機、つまりファシズムの危機。

2 新自由主義のグローバリストによって進められているTPP参加(日本売却)の危機。

3 原発周辺住民の帰村奨励や、放射能汚染地帯への住民の放置といった、国民総被曝の危機。

今日は紙幅の都合で、「1」のファシズムの危機を、現在行われているソチオリンピックを素材に採り上げてゆく。

ソチオリンピックでの、メダルを取れなかった選手へのバッシングを見ても、こういうことはこれまでなかったことだ。

1%のナショナリズムが、スポーツを国威発揚の場として捉えており、それを実現できなかった選手を叩くのである。

このまま行けば、2020年の東京オリンピックは、選手にとっては大変重圧の大会になるだろう。

前回の東京オリンピックのマラソンで銅メダルをとり、その後、次のオリンピックへの過大な期待をかけられて、自殺に追い込まれた円谷幸吉のような犠牲者を、またぞろ生み出さないとも限らない。

tuburaya koukichi

tuburaya koukichi 2

円谷幸吉は自殺したとき、遺書を書いた。この遺書は、日本の文学史に残るといっても過言ではないほど、胸を打つ遺書である。

涙なくしては読めない、乾坤一擲の、最後の言葉の走りだった。まだ読んでいない人たちのために全文を引用する。

若い頃に読んだ人たちも、もう一度読んでいただきたい。

「父上様、

3日とろろ美味しゅうございました。

干し柿、もちも美味しゅうございました。

敏雄兄、姉上様、

ブドウ酒、リンゴ美味しゅうございました。

巌兄、姉上様、

しそめし、南ばんづけ美味しゅうございました。

喜久造兄、姉上様、ブドウ液、養命酒、美味しゅうございました。

幸造兄、姉上様往復車に便乗させて頂き有難うございました。

正男兄、姉上様

お気をわずらわして大変申し訳ありませんでした。

幸雄君、英雄君、幹雄君、敏子ちゃん、ひで子ちゃん、良介君、

敬久君、みよ子ちゃん、ゆき江ちゃん、光江ちゃん、彰君、

芳幸君、恵子ちゃん、幸栄君、裕ちゃん、キーちゃん、正嗣君、

立派な人になってください。

父上様、母上様、

幸吉はもうすっかり疲れ切って走れません。

なにとぞお許し下さい。

気が休まる事もなく、御苦労、御心配をお掛け致し申し訳ありません。

幸吉は父母上のそばで暮らしとうございました」

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一部の関係者が、銅メダルで満足せず、「次は金」と要望する。真面目で言葉を信じる人ほど、責任を感じる。そして追い込まれて出した結論が、「幸吉はもうすっかり疲れ切って走れません」だった。

普通なら引退宣言をするところだが、座右の銘の「忍耐」がそれを許さなかった。

国民の期待を裏切る自責の念は、かれに「忍耐」力があったからこそ、自殺を選ばせた。自殺に耐えたのだ。

こういった犠牲者を二度と出さないことだ。

円谷幸吉記念館というのがある。そこを訪れた『Robinの旅Run』が、円谷幸吉の兄の、喜久造の発言を紹介しているので、ここで引用させていただく。

tuburaya koukichi memorial hall

「生家に隣接する小さな平屋。玄関を入って、正面の1部屋に円谷さんの遺品が飾られ、もう1部屋には両親が晩年まで住み続けたそうです。入館は無料ですが、事前に電話連絡が必要(0248・75・5395)。

『これが記念館なんです。立派な建物を想像してたでしょう? でも、これは私と父が幸吉を抱き締める気持ちで建てたんです。

幸吉が一緒に暮らしたかったここを、みんなで守ってやるのが一番なんです。

自分の命を自分でつんで、あんなむごいことはない。なおさら、ここで守ってやりたいんです。これは私の信念。生きがいなんです』

同館を守る兄喜久造さんは、須賀川市の度重なる記念館建立の要請を頑として断ってきたそうです」 http://bit.ly/1dV5nZF

東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗が、20日に、ソチ五輪・フィギュアスケート団体について「負けると分かっていた。浅田真央選手を出して恥をかかせることはなかった」と語った。

さらに女子ショートプログラムで16位だった浅田真央を「見事にひっくり返った。あの子、大事なときには必ず転ぶ」と皮肉った。

asada mao 2

オリンピック憲章は、簡潔な9つの条文のなかに、根本原則として、「人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励する」、「平和を推進する活動に従事する」、「平和でよりよい世界をつくることに貢献する」と、3か所も「平和」を謳っている。

好戦的で世界から警戒されている安倍晋三とその「お友だち」とは、その根本原則自体が、もっともかけ離れた世界なのだ。

憲章は、「3 オリンピズムの目標は、あらゆる場でスポーツを人間の調和のとれた発育に役立てることにある。またその目的は、人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励することにある」とする。

また、「8 スポーツの実践はひとつの人権である。何人もその求めるところに従ってスポーツを行う可能性を持たなければならない」とまで言い切っている。

森喜朗の発言は、浅田真央の「人間の尊厳」を踏みにじり、「人権」を傷つけている。

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売国奴たちの移民策

2月16日を、安倍晋三は次のように過ごした。

午前10時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。

午前中は来客なく、私邸で過ごす。

午後も来客なく、私邸で過ごす。

午後5時31分、私邸発。

午後5時49分、東京・赤坂の天ぷら料理店「楽亭」着。

支援者らと会食。

2月16日のツイッターは、安倍晋三の無責任を批判するツイート一色になった。

死者が出るような豪雪でも、安倍晋三は対策を打つことなく、天ぷらに舌鼓を打った。

abe shizou tempura

こういうのは日本の支配階級に独特な心理であって、先の太平洋戦争でも日本国民や兵士たちは冷酷で無責任な棄民の対象とされた。

現在でも福島第1原発事故、消費税増税、TPP参加などによって日本国民に対する棄民策が進捗している。

官邸ばかりか山梨県の方でも豪雪災害への規定がないということをいっているが、このあたりにマニュアルがなければ何もしない、何もできない官僚や政治家たちの劣化が露出しているのである。

その天ぷら安倍が、2月13日の衆議院予算委員会で、古川元久(民主)の、移民に関する質問に答えている。

「国民生活全体に関わる問題として、国民的議論を経た上で様々な角度から検討する必要がある』

「人口減少は、労働力人口の減少や消費者の減少を通じ、日本の成長力に影を落とす」

「わが国の強みを生かし、アジア・太平洋地域の成長する市場を取り込むことが重要だ」

検討といっているが、もちろん実施するつもりなのである。

それで今日のメルマガでは移民の問題について考えてみることにする。

結論を先にいっておくが、わたしは原則として移民には賛成である。

世界には、戦争あるいは内戦を逃れて、隣国へ避難あるいは移民として国境を越える人々が絶えない。そのような気の毒な立場の人たちのためにも、可能な限り、門戸を開いておくべきだ。

それに、菅直人、野田佳彦、安倍晋三といった劣化した棄民政治が続けば、この先、日本自体が住めない国土になる可能性が高い。そのためにはわたしたち日本人の移民先も考えておかねばならない。

ただ、現在の、安倍晋三のもとでの、外国からの移民受け入れには、わたしは反対である。

これはちょうど憲法へのわたしの構え方と同じである。わたしは原則としては改憲に賛成である。この先、100年たっても500年たっても、現在の憲法のままというのは考えにくい。

時代の要請とともに憲法も変わっていかなければならない。しかし現在の自民党政権のもとでは改憲に反対である。

現在の自民党憲法草案は、時代の要望に添って新しくなったものではない。逆に現行憲法よりも古くなっており、国民の人権や主権が大幅に制約され、あるいは奪われている。明らかに戦争のための憲法であり、これに賛成するわけにはいかない。

ishiba shigeru shikei

改憲は、もっと民主的な、国民主権に立つ政権ができた将来に、国民に提示すれば良いだろう。

これまでわが国は外国からの移民について積極的ではなかった。しかし国家戦略特区によって移民が積極的に実施されようとしている。

ちなみに国家戦略特区はTPP参加後のわが国の現実を先取りしたものである。

この国家戦略特区は次のようなものである。

1 特定の自治体に限って法人税率を引き下げる。

2 高度な能力や技術を持つ外国人労働者の受け入れ基準を緩和する。

3 東京都の場合は、最先端の医療都市を目指す。外国人医師を受け入れたり、英語で対応できる救急車や薬剤師などを置いたりする。外国人医師による国内での診療行為も、法的に可能なように緩和する。

それで、移民の問題を、メリットと、デメリットとにわけて考えてみよう。ここでは、そのメリットを「グローバル企業にとっての移民のメリット」とし、また、デメリットを「日本国家、あるいは日本人労働者にとっての移民のデメリット」というように絞り込むことにする。

畢竟、現在の日本なら、メリットを最大に受けるのは1%の人間であり、デメリットは99%に襲いかかってくるからである。

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グローバル企業にとっての移民のメリット

1 外国人労働者を低賃金で雇える。

2 解雇が自由にできる。

3 国家戦略特区はTPPの先取りであり、TPPの本質としての日本国改造、すなわち米国化が容易になる。

4 若い移民を、人手確保が困難になった福島第1原発事故の現場作業員、あるいは米国並に、紛争地への前線兵士として、帰化を条件に投入することができる。

Syria civil war

日本国家、あるいは日本人労働者にとっての移民のデメリット

1 安倍晋三・竹中平蔵らの考えている移民の、中心にあるのは米国であぶれた医者や弁護士、大学教師などの雇用先の確保であろう。これは雇用確保に熱心なオバマ政権の指示だと思われる。

TPP参加後、10年から20年のうちに日本の頭脳部分は米国に抑えられ、公用語は英語となり、最終的に植民地は完成されることになる。

2 「高度な能力や技術を持つ外国人労働者」は、先陣であり、やがて能力や技術のない外国人労働者が大量に移民してくる。かれらは低賃金でも喜んで働くと思われる。多くの雇用が日本人から奪われるだろう。

とくに深刻なのは日本の若者たちであり、非正規やパート・アルバイトも移民に奪われる時代がくる。

3 庶民的な、普通の外国人が移民してくることによって、貧困率と犯罪率が高まる可能性が高い。今でさえ在特会の排他的な運動が展開されているが、社会的緊張はさらに高まるであろう。

4 外国からやってきた労働者は、日本で得た賃金を、ほとんど日本では使わずに本国に送金する。それは、現在のわが国の外国人労働者、あるいは世界の移民の例を見ても明らかだ。

マイケル・クレメンズ(世界開発センターシニアフェロー)とジャスティン・サンドファー(世界開発センター研究員)は、「移民を受け入れるべきか規制すべきか~移民と経済と財政」のなかで書いている。

「実際、世界銀行の推定では、 2012年に出稼ぎ労働者が本国に送った金額は4,000億ドルに達している。リベリアやネパールのように経済規模の小さい国では、出稼ぎ労働者からの仕送りが国内総生産(GDP)の2 0 %を超えるケースもある」(『Foreign Affairs Report NO2』)

以上の4点がデメリットとして考えられる。

ここで結論を述べておこう。移民に賛成し、これから移民を進めようとしている政治家は、安倍晋三や竹中平蔵、橋下徹といった、グローバリズムの新自由主義者である。ここにわが国での移民問題の政治的意図が透けて見える。

かれらは、日本の人口減少、経済再生を口にするが、それが本音だとは思えない。米国雇用の受け入れ口として、植民地としての日本を考えているのだ。それは実際に移民が緒に就き、国家戦略特区にきた国籍を見れば一目瞭然だろう。

その分、当然、日本人の大学教師、弁護士、医者などの食いぶちはなくなる。

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小泉純一郎にだまされるな、の裏側

『福島民報』(2月16日付)に「只浦義弘さん最高賞 東京”粋な”ごはんグランプリ」という記事が載っている。

「東京都民の好みに合うコメを決める第1回「東京”粋な”ごはんグランプリ」で、喜多方市の農業只浦義弘さん(66)が出品したコシヒカリが最高賞のグランプリ賞に輝いた。

都米穀小売商業組合の主催。全国から390点の応募があった。日本米穀小売商業組合連合会が定める資格「お米マイスター」を持つ都内の米穀店主が、水加減やコメをとぐ時間など一定の炊飯条件で味、香り、粘りなどを評価した。4段階の審査でグランプリ賞など入賞25点を決めた。

(中略)

東京電力福島第一原発事故に伴う風評で、出荷量と価格は原発事故前より2、3割低い水準のままだ。状況は厳しいが、就農当初から信条とする「安全・安心」を胸に刻み、低農薬のおいしいコメ作りを心掛ける。 「東京の人に喜多方のコメを評価してもらえた。より多くの人に食べてほしい」と只浦さん。受賞による風評払拭(ふっしょく)効果に期待している」 http://bit.ly/1jofKVS

「東京都民の好みに合うコメ」は、フクシマ米という言葉が、皮肉に響く。どうしても先の都知事選の、舛添要一の圧勝と結びつく。

全国390点の応募から選ばれたらしい。上位の何十点に差はなかったと思われるから、最終段階で、舌に「食べて応援」の政治的味覚が働いたのだろう。

とにかく放射能汚染地帯にオリンピックを「おもてなし」するほどの図々しさだから、「食べて応援」など、この国の支配層にとっては、それこそ朝飯前なのだろう。

一方、東京都小平市の三田茂医師は、3月いっぱいで岡山に引っ越す。内部被曝を心配する都民から、もっとも信頼されてきた東京の医師のひとりだった。

ご自分にも子供がいることから、閉院して岡山に移住する。これはやむを得ないだろう。かれも自分と家族を、凶悪な既得権益支配層から守らねばならないのだから。その三田茂医師がvice.com のインタビューに答えている。(『カレイドスコープ』)

「日本は、商品の流通が発達しています。放射能に汚染された食品のいくらかは、確実に東京に来ています。

多くの人々が、経済を維持するために地方で生産されたものを、みんなが食べなければならないと言っています。しかし、それは、どんなものでも徹底的に検査されなくてはならないし、少なくとも、子供にだけは、どんな汚染のリスクのある食べ物も選り分けてから与えるべきです。

(中略)

東日本で暮らす人々は明らかに心配しています。

それゆえ、放射能の危険性から目をそらそうとしているのです。

市民は、問題を真面目に受けとめようとしていないようです。

一方、西日本に住んでいる人々は、東日本の人たちより合理的です。

西日本の人たちの多くは、東日本から移動してくる人たちを助けています」http://bit.ly/1jow5tL

心配しているから、放射能の危険性から目をそらす。その心理もあるにちがいない。しかし東京の、都知事選で舛添要一に投票した人たちの心理は、ひとつの大きな虚ろ、何も考えていない奴隷根性のようなものだ。

自分や家族の健康と生命よりも、何も考えずに、長いものには巻かれる、奴隷根性の多くが、舛添要一に投票したのである。

masuzoe

『南ドイツ新聞』が、都知事選の結果について、次のように論評している。

「日曜日に、ふたりの元日本首相、小泉純一郎と細川護煕が、東京都知事選で脱原発のために自民党と闘い、惨敗した。

小泉に応援された細川護煕候補者は、多くの日本国民に支援されたが、第3位になり、安倍首相と自民党に支援された舛添が、東京の新知事に選ばれたのである。

安倍は、かれの政治政策が都知事選で立証されたと思い、原発再稼動を早急に開始させるつもりだ。日本の原発政策は逆戻りしたのである。

都知事選で、原発反対派は、深刻な敗北をした。東京の有権者たちは、都知事選で原発に対して賛成の立場をとり、福島原発事故後、初めて、日本政府はこの春にも原発の再稼動を始めようとしている。

福島原発事故で、何も学ばなかったのである」(Emi Kiyomizu 訳)

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世界史でもっとも深刻な事故を起こしながら、「何も学ばなかった」この奴隷根性を軽く見てはならない。

知が論理を武器に深化するように、奴隷根性も情念を武器に肥大するのだ。

この寄る辺ない無知、小さなニヒリズム、奴隷根性は、いずれ巨大なファシズムに育ってゆくだろう。

それはすでに緒に就き、安倍晋三が国のトップに就き、田母神俊雄は都知事を目論んで62万票近くを獲得し、百田尚樹(ひゃくた・なおき)は犬HKの経営委員に上り詰めた。

tanogami hyakta

無知が、奴隷根性が、この国を支配し始めたのだ。

大学教師たちは、すでに大衆の遙か後方に逃げている。連合は既得権益支配層の一角を占めている。

犬HKの経営委員に百田尚樹が就き、犬HK会長に籾井勝人(もみい・かつと)といった無知が就任したことは、様々な意味で象徴的だ。マスメディアがこの国の不幸の元凶であるのだが、それはさらに加速されるだろう。

犬HKを元締めとするわが国のマスメディアは、

(1)内閣(行政)に対しては世論を捏造し、

(2)国会(立法)に対しては選挙を操作し、

(3)裁判所(司法)の判決にも影響を与える。

つまり、民意はマスメディアに奪われているのが、この国の現実である。

奴隷根性の最たるものは、わが国で実現される政策や法の核心的なものが、宗主国のための政策であり、法であることに露出している。

消費税増税、原発維持推進、 TPP参加、ACTAなどの様々なネット監視法案、これらは植民地の国会から生まれたものではない。

「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの、宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。

したがって、この国の権力構造の最上位に位置するネイティブは、官僚である。

なぜなら官僚には、政治家と違って、選挙がなく、売国奴のミッションを揺るぎなく果たせるからである。宗主国と官僚の支配に隷属し、指示を忠実に実行した吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎といった政治家は長期政権を保障された。

ここで小泉純一郎の名前が出たところで、都知事選と奴隷根性との絡みで、小泉純一郎を信じていいのか、という問題を考えてみる。この問題意識の発生源を辿ってゆくと共産党に辿り着く。

setouchi 2

小泉憎しを煽って、細川護熙を落とし、結果的に舛添要一を勝たせる。これに類する共産党の行動は幾つも見てきたから、わたし自身は、またやっていやがる、程度のことだった。

立候補者ならともかく、立候補者の支援者に過ぎない小泉純一郎を信じていいのか、という問いかけ自体が異様なのだ。

立候補しているのは、あくまで細川だった。小泉ではない。選挙期間中、そのことをいくらいっても、共産党的に小泉純一郎を問題にする。

こんな選挙はわたしは初めてだった。

そんなに信じられないのだったら、選挙期間に限定して、小泉純一郎を使えばいいのである。

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吉本隆明と小沢一郎

都知事選が終わって、舛添要一が当選したことで、安倍晋三は自分の原発維持推進政策が信任されたとみて、これから再稼働へと動く。

原発は、これまでに人類が生み出した、もっとも愚かな生産物である。最終処分場がないのに、再稼働させて、さらに核のゴミを増やす。明日なき、その場しのぎの、無責任な政治が続く。

これを許した一点をもってしても、今回の都知事選の敗北は重いものがある。

細川護熙はなぜ敗れたか。

hosokawa snow 9 decision

細川選対の惨状が、現場を実際に見た鎌田慧によって書かれている。「「地上戦なしの空中戦」が、選挙責任者の方針だった」など、読むと細川が気の毒になってくる。

『朝日新聞デジタル』の記事であるが、『大木春子のページ 明日も晴れ』に全文が掲載されている。

http://bit.ly/MicsZi

今回の教訓を挙げると、候補者の一本化は、どうしたら可能か、ということに尽きる。

何よりも、共産党に党勢拡大のための候補者擁立をやめてもらわなければならない。

そのためには、早い段階に、少なくとも宇都宮健児のような「降ろされぬための早出しジャンケン」を防ぐために、市民団体による候補者選定を宣言するのである。そして一本化を市民団体で行い、それを政党が推薦あるいは支援する。

政党に任せておいたら、同じ間違いを延々と繰り返すだろう。

さて、5日ほど経つが、まだ都知事選の論争がツイッターでは続いている。

それも細川陣営と宇都宮陣営の論争だ。

それを「世に倦む日日」が、こうツイートしていた。

2月11日

「ネットの中を見ると、宇都宮健児の選挙で熱狂している粗暴な左翼が、鎌田慧の著書をゴミ箱に棄てよと扇動している。遂に焚書運動にまで発展した。恐ろしい。獰猛な野獣のように目を血走らせ、鎌田慧に「総括」を迫っている。澤地久枝や瀬戸内寂聴にまで「焚書」と「総括」が及ぶのだろうか」

2月13日

「新自由主義者の脱原発は信用できんと、宇都宮健児を支持した左翼は言うのだが、例えば、米国での脱原発の動きは、きわめて市場原理主義的な論理と動機に媒介されている。事故時のコストが大変とか、福島の影響で保険金が高騰してとか。新自由主義と脱原発が併存する形もあるかも。古賀茂明とか見ても」

2月14日

「ネットの中の宇都宮健児支持者の声というのは、まるで新興宗教の信者のようだ。すべて、仲間から伝え聞いた断定フレーズ(それはデマだとか、こいつは反共だとかの宣伝文句)を、自分で検証もせず、鵜呑みにして、TWで拡散しまくっている。拡散ロボットの左翼工作員。文革の紅衛兵そのもの」

状況が見事にくっきりと切り取られている。「拡散ロボットの左翼工作員」とはうまく表現したものだ。ただ、「文革の紅衛兵そのもの」というのは褒めすぎだろう。紅衛兵は本気で信じ、本気で行動していたが、現在の古い左翼を信じている者たちは、「左翼もどき」であり、一過性のものだ。

「拡散ロボット」がやっていることは、この者たちの思い込みとは違って「赤狩り」であり、放っておけば、すぐに静かになり、ナショナリズムに迎合して、いずれ右翼と一体化する。

右翼は、安倍晋三や田母神俊雄が引っ張るのは荷が重すぎるだろう。

いずれ、もっと若い、冷静で頭のいい、魅力的な右翼が出てきて、対米自立、格差社会の解消、「脱原発」、安保条約の廃止などを訴えたとき、4月からの消費税増税で飢餓との闘いに追い込まれた国民は、なだれ込む可能性が高い。

そのときが、ほんとうに日本が滅びに向かって走り出すときだ。

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最近、ツイッターのTLに、わたしを誤解して、決めつける「拡散ロボットの左翼工作員」のツイートが出てきたので、ここでわたしの思想的立場を明らかにしておきたい。

わたしは右翼でもなければ、左翼でもない。

このあたりは、わたしの書くものによって、誤解は少ないものと思われる。

また、わたしは生活の党の党員でもない。これも誤解は少ないと思われる。

誤解があるのはここからだ。わたしは生活の党のサポーターでもない。現在もそうでないが、過去にそうだったこともない。

さらにわたしは小沢一郎の信者でもない。過去、吉本隆明の主義者だったこともない。

吉本隆明と小沢一郎。このふたりは似ているところがある。

ふたりとも原理原則、論理への嗜好が強いこと。商業ジャーナリズムを信じていないこと。強力な味方と敵に囲まれていること。そして強者のイメージで語られることが多いが、実はとても繊細な人物であること。

わたしは、若い頃に吉本隆明の『試行』誌に寄稿していた。若い皆さんはご存知ないと思うが、『試行』に作品を載せただけで、通用するという時代があった。それで載せたとたん、わたしは吉本主義者のひとりに見られ、多くの敵に囲まれることになった。

yoshimoto takaaki 4

わたしの側にいる人間は、わたしが吉本を評価もすれば批判もすることを知っていたので、主義者などという存在でないことをわかっていたが、『試行』の寄稿者はほとんど主義者扱いされたのではないかと思う。

それだけ吉本隆明が大きな存在だったということだ。

yoshimoto takaaki 6

ただ、『試行』誌の寄稿者は、ひとりも主義者といわれるような表現者はいなかった。

吉本隆明には論壇の敵が多く、毎月、雑誌に吉本批判の載らない月はなかったといっていい。そのうち、わたしは面白いことに気付いた。反吉本主義者が実は吉本主義者なのだ。

反吉本主義者は、吉本の、一挙手一投足を、毎日追い続け、実によく知っていた。誤解を怖れずいえば、わたしよりよく知っていた。

yoshimoto takaaki

かれらの吉本批判を読んで、何日前にどこで講演して、吉本がどういうことを喋った、と知ることも少なくなかった。

小沢信者なるものの実態もそうではないかと思う。小沢のまわりには多くの政治家がいるが、信者はひとりもいないのではないか。

ozawa ichirou 2

それぞれ自立しており、知られているように小沢と袂を分かつ政治家も少なくない。

小沢の政敵や論敵が、実は小沢の一挙手一投足を追い続ける信者であって、生活の党の政治家たちは、自立しているのだと思う。

ozawa ichirou

現実とは得てしてそういうものだ。わたしは、ひとりの人間を信仰にまで深める(貶める)ことができない種類の人間である。

学生時代に多くの宗教書を読んだが、信仰心にまでいたることはなかった。バイブルも初めから文学として読んでいた。

それではなぜわたしが小沢一郎を支援するのか、ということだが、それは、なぜ小沢一郎を支援しないのか、と切り返した方が、問題の核心に早くたどり着く。

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政治と広告業とメディア

ジャン・ボードリヤールは、『消費社会の神話と構造』のなかで書いている。

「ジャーナリストと広告業者はモノや出来事(イベント)を演出し筋書きを考え出す神話的世界のオペレーターである。彼らはそれらを「解釈しなおして」人びとに引き渡し、極端な場合には捏造することもある。

だから、客観的判断が要求されるなら、広告とニュースを神話のカテゴリーに分類しなくてはならない。神話は、真実でも偽りでもなく、信じる信じないは問題ではないからだ」

ジャン・ボードリヤールがこれを書いたのは、1970年である。44年前のことだ。

「「解釈しなおして」人びとに引き渡し、極端な場合には捏造することもある」ジャーナリストと広告業者は、今はさらに深化し、堕落し、首相と堂々と会食し、それを大手新聞が恥ずかしげもなく掲載する。金のために権力に魂を売り、洗脳と誘導を繰り返す。

つまり今日では、ジャーナリストが広告業者と一体化し、新聞・テレビは政府の広告機関と化したのである。

その力関係は、第5権力としての電通・博報堂などの広告代理店が、むしろ第4権力としてのマスメディアを支配し、管理している。

選挙へのメディアの介入は、広告の民意への介入といってよい。政府と一体化して、第5権力が民意を支配するのだ。

その現象が、前回のメルマガ「東京ゆりかご総括」で分析した次の3点である。

1 「都民の関心の薄い都知事選」というマスメディアの棄権誘導

2 マスメディアの「脱原発」の争点隠し

3 舛添要一圧勝というマスメディアによる選挙中の世論操作

hosokawa snow

事前の捏造に基づく洗脳と誘導の結果、都民がこれを信じて、棄権し、あるいは勝ち馬に乗って舛添要一に投票し、神話を現実化たらしめるのである。

あるいは、ことはもっと深刻な状況に陥っている可能性がある。

選挙期間中にマスメディアが繰り返し報道した支持率調査、舛添の得票に、「脱原発」の細川と宇都宮の合計票が、及ばないという神話、「脱原発」より都民は原発維持・推進だという神話にそって、ムサシが数字をだしてきたのである。

これは、かりに「脱原発」で一本化しても勝てなかったばかりか、「脱原発」候補一本化のために、しきりに降りることを勧められた宇都宮健児を細川より上位にして、決定的な反目・分裂を「脱原発」陣営に固定化するものだ。

いずれにしても、広告業者たちのいう通りの結果が出ている。

急がれるのは、次の改革である。

1 ムサシによる集計作業の廃止

2 選挙期間中の支持率調査発表の禁止

3 供託金制度の廃止

4 平日を投票日にして、その日を休日に改める

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さて、今回の都知事選には、さまざまなことを考えさせられた。皆さんも同じだろう。

わたしが考えたことのひとつは、若い人たちの左翼に対する無知である。特に共産党に対する無知である。

共産党の末端の党員には、素晴らしい人も少なくない。かれらはよく勉強していて、論の構成が緻密であり、戦術も巧みである。

しかし、この政党に権力を取る気などはなく、少数野党の現在に十分に満足している、というのが、わたしの見方だ。

第一、もし労働者が立ち上がり、資本の鎖を断ち切って自由になったら、前衛の存在理由もなくなる。

それでも革命後の社会に位置を保とうとするなら独裁を敷くしかない。

Lenin Stalin

民衆への弾圧と党中央反対派への粛清を繰り返し、前衛としての既得権益を守るしか術はなくなる。

それでも打ち倒されたのが、ソ連共産党や東欧の共産党であり、経済を資本主義化しながら、辛うじて共産党が独裁の支配階級として踏みとどまっているのが中国である。

資本家階級を打ち倒したら用済みになる。労働者を解放することこそ怖ろしいことはない。前衛が打ち倒される。権力を握ってはならない。これこそが、世界の共産党が陥った自己否定の悪夢である。

今回の都知事選の2日後、『日本経済新聞』(2月11日)に「民主は反省、共産「大健闘」 都知事選を総括」と題する記事が載った。

「民主党の海江田万里代表は10日、東京都知事選で実質支援した細川護熙氏の落選について「もっと早い段階でオーダーが来ていればいろんなことができた」と述べた。出馬表明が遅れたこともあり十分な支援ができなかったとの反省だ。幹部は支持団体の連合と足並みがそろわなかったことに触れ「関係修復が今後の課題になる」と語った。

共産党の志位和夫委員長は10日、同党が推薦した宇都宮健児氏と党本部で会談し「大健闘だ」と総括した。宇都宮氏は「元首相連合に勝った。達成感がある」と伝えた」

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志位和夫は「大健闘だ」と総括し、宇都宮健児は「元首相連合に勝った。達成感がある」と胸を張る。つまり、敗北した悔しさなどは微塵もないし、まして核武装の軍事国家に向かう状況への危機感などはないのである。

細川護熙と小泉純一郎に勝った、2位だった、大健闘。

これが敗北必至の候補者と、その候補者を担いだ政党トップの総括である。

宇都宮健児には人間的魅力がない。それはかれが喋っている動画を見ればわかる。実際に付き合わなくてもわかるのだ。2012年の都知事選で、かれに投票したのは、ほとんど組織票だった。

もっと身近で、かれを見た人も、人間的な魅力のなさを指摘する。『澤藤統一郎の憲法日記』に、澤藤統一郎の息子の澤藤大河が貴重な体験を書いている。

これは2012年の都知事選の体験記である。かれは、「宇都宮選対で候補者の随行員として働き、不当な任務外しを受けた「被害者」の一人」という父親澤藤統一郎の紹介がある。読んでみよう。

「宇都宮候補について

・候補者としての魅力に欠けること

私が、宇都宮さんの随行員を買って出た動機のひとつには、宇都宮さんから多くのことを学ぶことができるだろうとの思いがあったから。きっと、魅力的な人物なのだろうとの期待が大きかった。

しかし、一緒にいて、その期待が崩れるのに、たいした時間はかからなかった。その後は、宇都宮さんの魅力に感じてではなく、任務として頑張った。

候補者には、人と話をして魅了する資質が必要である。ところが、彼はそもそも話をしない。話しかけても膨らませて会話が弾むことがない。私も、最初は頻繁に話しかけたのだが、話に乗ってくることがなかった。

彼の演説は毎日聴いたが、聴衆を魅了する憲法訴訟の経験談や、人権擁護の熱意がほとばしるという魅力に溢れた演説は一度も聞いたことがない。

私の期待が、そもそも無い物ねだりだったのだ。人を感動させたり引きつけたりする内容のある話ができないのは、候補者として不適格というしかない。そもそも政治家としては向いていないのだと、どうして誰も言わないのだろうか」

http://bit.ly/1iNiZXs

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東京ゆりかご総括

最近は時の経つのが早い。まるでジェットコースターに乗っているように時間が過ぎてゆく。

わたしがいっているのは状況の時間だ。この都知事選の総括でも、今日・明日くらいが限度で、明後日ではもう発表が遅すぎる。新たな問題、新たな状況が生まれていて、それと取っ組み合わなければならない。

特にネットの住民、ソーシャルメディア村の感度は鋭いので、先にいかないとすぐにおいていかれる。

今回の都知事選は激しかった。小泉純一郎の最後のツイートは、次のようなものだった。

koizumi hosokawa

2月7日

「過ちを改むるに憚ることなかれ。これが僕の座右の銘。原発の安全神話、低コスト神話、クリーン神話を信じて疑わなかったのは大きな過ち。これを黙っていることはできなかった。しかし、僕は自分の不明の責任を認め、過ちを改め、原発ゼロに向かって全力を尽くすため敢えて立ち上がった」

「今日は寒かったなぁ。新橋にちょっと早く着いたからその辺を走っちゃったよ。まだ体力があるんだな。細川さんは4つ上だけど元気だね。明日は東京や日本の運命がかかってるから死に物狂いでやる」

2月8日

「いよいよ最終日。細川さんは朝から雪の中で街頭に立っている。今は池袋東口のはずだ。僕は細川さんと合流して、15時から銀座数寄屋橋、19時に新宿東口アルタ前。最後のメッセージを現場で、或いはインターネットを通して是非是非聞いて欲しい」

「打ち上げの新宿はすさまじかった。上から見ていると雪で覆われた傘、傘、傘。その傘がどんどん増えて東口の外を埋め尽くした。猛吹雪の中での街頭演説。こんなことが過去にあっただろうか。生涯忘れられないものとなった。細川さんも力が入るし、僕も張り切った」

「最後は、聴衆からホソカワコールが起きて、胸が熱くなった。駅前に集まった幾千もの皆さんがこれで一体となった。このエネルギーが明日の投票日に爆発することを信じる。皆さん、ホントにご声援ありがとう!」

2月9日

「写真は僕が記者さんに配布した都知事選の結果についての自筆のコメント。慣れないツイッターを続けることができたのは皆さんの励ましやスタッフの協力のおかげ。本当に有り難う。皆さんのご健勝を祈りつつ、これでツイッターを閉じさせていただきます」

これで、小泉純一郎はツイッターを去った。最初から選挙期間中に限定したツイッター開設だった。

都知事選は、投票率46・14%の低水準で、2012年の前回(62.60%)を大幅に下回り、過去3番目の低水準だった。これには、次の4つのゆりかごが影響している。

1 「都民の関心の薄い都知事選」というマスメディアの棄権誘導

2 マスメディアの「脱原発」の争点隠し

3 舛添要一圧勝というマスメディアによる選挙中の世論操作

4 8日から9日未明にかけて降り続いた大雪

election

その結果、組織票が堅い舛添要一が当選し、宇都宮健児が次点、組織(政党)に頼らない選挙を展開した細川護熙は、3位だった。

宇都宮は連続しての都知事選立候補だったにも関わらず、共産党と社民党の組織票に上乗せしたのは微々たるものである。いかに魅力のない、敗北必至の候補者であるかを、またぞろ証明してしまった。

かれに降りることを勧めた市民活動家たちの見識が、まったく正しかったことも証明された。

本日(2月11日)の『日本経済新聞』によると、宇都宮は「元首相連合に勝った。達成感がある」と語ったという。

これは勝ちに行った人の言葉ではない。最初から2位狙いの、都民を欺く動機を物語るものだ。負けて「達成感がある」とはよくもいったものだ。

細川の場合、上に挙げた4つのゆりかごの影響をもっとも強く受けてしまった。ただ、政党の推薦を断り、2週間だけの闘いで100万票近くとったのは、驚異的といわねばならない。せめて雪さえ降らなければ、と悔やまれる。もちろん雪のゆりかごで投票を止める都民が悪いのだが。

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開票結果は以下の通りである。

舛添要一(無所属・新)、当選、211万2979票

宇都宮健児(無所属・新)、98万2594票

細川護熙(無所属・新)、95万6063票

田母神俊雄(無所属・新)、61万865票

家入一真(無所属・新)、8万8936票

ドクター・中松(無所属・新)6万4774票

マック赤坂(諸派・新)、1万5070票

鈴木達夫(無所属・新)、1万2684票

中川智晴(無所属・新)、4352票

五十嵐政一(無所属・新)、3911票

姫治けんじ(無所属・新)、3727票

内藤久遠(無所属・新)、3575票

金子博(無所属・新)、3398票

松山親憲(無所属・新)、2968票

根上隆(無所属・新)1904票

酒向英一(無所属・新)、1297票

鈴木達夫のような優れた人物が、1万2684票というのには、ぞっとする。ほとんどの都民が、日々、ゆりかごのなかで眠り、何も考えていないことがよくわかった。

以下、今回の都知事選の問題点を3点に絞って採り上げてゆく。

1 メディア

都知事選では、犬HKからIWJにいたるまでメディアの堕落が深刻化した。

この国の不幸の中心にはマスメディアがいる。これが24時間、365日、国民を既得権益支配層の利権擁護のために洗脳し、誘導し続ける。

そこにカウンターとしてのIWJの存在理由があり、リベラル左派の、良心的なネット住民の支持もあった。

しかし、今回の都知事選で状況は一変した。IWJは「脱原発」陣営が分裂選挙に及ぶと、明確に社・共といった政治権力の側に就き、宇都宮健児を支援し、細川護熙を攻撃した。

うかつなことだが、選挙に入っても、わたしは「うつチャンネル」という言葉を知らなかった。これは今や完全に宇都宮健児大本営と化したIWJを揶揄した言葉だったのである。

それから注意深く岩上安身を見るようになったが、揶揄はまったく正しいことがわかり、少なからぬショックを受けた。

IWJの岩上は、ご存知のように、しきりにIWJが危機的である、経営資金が底をついた、と支援をネットで呼びかけてきた。

かれを数少ない日本のジャーナリストと評価していたわたしは、乏しい年金を割いて会員になって応援していた。それで現在の偏向した報道姿勢には、すっかり幻滅してしまった。

メディアに放送法が求めているのは「放送の不偏不党」と「政治的公平」である。「なりふり構わぬ」というのは、選挙期間中のIWJの姿をこそいうものなのだろう。

IWJはまったくの社・共の御用メディアと化してしまっていた。

選挙期間中に、岩上の宇都宮健児へのインタビューを見たが、これで他の立候補者は、もう絶対にIWJには出ることはない、と思った。岩上は、宇都宮健児を盛んに持ち上げて他の候補者への批判を誘導していた。これは犬HKでもやらないことだ。

これなら、宇都宮健児以外の候補者は出てこない、と思った。岩上が自分で出てこれなくしているのである。候補者にもメディアを選択し、司会に公平を要求する権利がある。出て来ないからと、岩上にいきり立つ資格はないのだ。

名護市長選で、なぜ「ストップ・ザ・アベ」が成功したか。健全で、金のために魂を売らないメディアが存在したからである。

東京のメディアは、犬HK(自民党)からIWJ(社・共)まで、政治権力と結託し、「放送の不偏不党」と「政治的公平」をかなぐり捨てていた。

選挙期間中に、IWJの岩上が、わざわざ関西にまで行って、小出裕章にインタビューした動画も見た。そこでは小出を巧みに誘導して宇都宮健児支持をいわせていた。

著名人を利用して、メディアが特定候補を支援する。これは犬HKよりひどい偏向報道である。これなら他の候補者がIWJに出演する筈がないのである。もはや、それも承知で、岩上安身は突っ込んでいた。

今後、岩上安身には「記者クラブ」批判など語る資格はないだろう。

「記者クラブ」は、本音は原発推進の舛添要一支援だった。岩上安身は「脱原発」の宇都宮健児支援である。

どちらのメディアにも公平・中立がない。だから討論会を呼びかけても警戒される。

IWJの岩上は、自民党を監視すると同時に、社・共も監視しなければならなかったのである。それがメディアが権力を監視するという意味であり、ジャーナリズムの使命なのだ。岩上は、古い社・共のゆりかごで眠ってしまった。

岩上安身は2月10日のツイッターで、「やめます、という方もいるので、来月はごそっと減るのではないかと」とツイートしている。そうなのだろうか。わたしは辞める会員よりも新規会員の方が多いのではないかと想像している。ぜひとも会員には報告してほしいところだ。

もはや日本のメディアに立候補者を呼んで議論をさせる資格などはない。立候補者は街頭で、ネットで、集会で、直接に国民に訴える時代になったようである。

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2 「脱原発」の分裂、あるいは制度としての古い左翼

『しんぶん赤旗』(2013年8月1日付)は、「参院選躍進 国会が変わる 共産党 広がる活動の舞台」と題して、次のように伝えている。

「参院選で躍進した日本共産党が11の常任委員会すべてに委員を配置し、予算委員会と決算委員会、憲法審査会には各2人の委員を出せることが31日、確実となりました。

あす(2日)召集される臨時国会で確定します。日本共産党は、参院で11人となったことで議案提案権を獲得しており、国民の声を国政に反映させる発言力と活動の舞台が広がることになります。

また、内閣、農林水産、経済産業、環境の四つの常任委員会で理事を獲得。憲法審査会では幹事を得ることになりました。委員会や審査会の運営を協議する場に正規のポストを得たことは重要です」

参院選では、「脱原発」を掲げて闘った「生活・社民・みどり・新党大地」などは惨敗した。共産党だけが躍進を果たした。

余勢を駆って、共産党が一本化に乗る筈はなく、2年半後の衆参選挙に狙いをつけて、都知事選を党勢拡大の絶好の機会と捉えたことは想像に難くない。

共産党は、その目的通りに一定程度の成果を上げたものと思われる。しかし、深刻なのは社民党である。

社民党は大失敗した、というのが、わたしの見方だ。第一、参院選の比例区で1議席と惨敗した社民党が、躍進した共産党と「脱原発」で組めば、共産党のひとり勝ちになる。社民党は食われるだけだ。

民主党の菅直人、野田佳彦、自民党の安倍晋三と悪政が続けば、庶民の期待は共産党にゆく。社民党には決して向かわないのだ。

それを参院選と同じ「脱原発」のテーマで共産党と組んでしまった。しかも担いだ宇都宮健児は敗北必至の候補者だった。人間的な魅力がないのだ。それで前回の都知事選で、都民は4倍差で猪瀬直樹を支持した。

これなら参院選で惨敗し、責任を取って党首を辞任した福島瑞穂の純化になる。代わった党首の吉田忠智の存在理由がない。

この宇都宮推薦の間違いは、社民党のみならずにリベラル左派の分裂をもたらしてしまった。

細川護熙支持に回った部分の、社民党との決別を招いたことは深刻である。かれらは、社民党にとっては虎の子であり、もっとも良質でコアな社民党支持者たちであった。この離反は決別といっていいほどの決定的な意味をもっている。それほど今回の分裂劇が激しかったからである。

audience thank 28

audience decision

社民党の、選択間違いの罪の深さは、まさにそこにある。社民党さえ細川護熙の、勝手連的な支援にまわっていたら、リベラル左派の分裂と対立はほとんどなかったと思われる。

社民党が宇都宮の推薦に回ったために、細川支持のリベラルとの激しい論争と対立を招いてしまった。

これは修復不可能なような激しい対立だった。

共産党は新党員の獲得など、多くの成果を得ただろう。社民党はいったい何を得たのか。失ったものばかりではないか。戦略なきゆりかごのなかで、何か得たものがあれば、ぜひとも教えてほしいものだ。

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「脱原発」候補一本化の失敗のわけ

今日は雪だ。雪のなかで細川護熙と小泉純一郎の最後の訴えが、東京を駆け抜ける。

表舞台に出てこない小沢一郎を含めて、70歳を過ぎた、かれらの「脱原発」は、おそらく最後の巡礼になる。

人間、誰しも間違う。間違って、非を詫びる。それは許されるべきだし、それを許さない社会は、きわめて貧しい社会だ。

個人としても、人の謝罪を許さない人は、それならお前さんは間違わないのか、と問われるだろう。

hosokawa snow 5

かれらの先は長くはない。遺言と贖罪の旅にかれらは出た。せめてかれらの最後の言葉を静かに聞きたい。信じる、信じないは各自の勝手だ。しかし、保守の「脱原発」こそが、もっとも有効なのだ。強大な原子力村と闘うには、かれらの力を使うのがいいのである。

hosokawa koizumi 11 decision

hosokawa koizumi 14 decision

日本人の政治的民度は低い。これは残念ながら認めなければならない。

選挙がある。すると、立候補者の政策を見る。ツイッター上でもほとんどこのレベルに留まっている。

これはそれなりのレベルの高い有権者なのかもしれない。しかし、政策だけで投票先を決めてはならないように思われる。

ましてわが国のように政権与党が、公約を反故にするのみならず、公約とは逆のことをやって、何とも思わない劣化した政治文化のもとでは、危険である。

ツイッターで、「細川護熙 応援団」が、1月6日に、細川護熙のこんな発言を紹介していた。

「直下型地震対策や防災・介護・障害者福祉・雇用などさまざまな問題があるが、都の職員の方々がずっと練り上げてこられた『2020アクションプログラム』というすばらしいものがある。さすが都の職員の方々は優秀。ほとんどこれに付け加えることはない。このスピードアップを図りたい」(細川護熙)

「リーダーに求められていることは大きな方向を示すこと。トップが重箱の隅をつつくようなことをいうと、みんな萎縮し組織がうまく回らない。大きなビジョンを示し、職員の方々にやる気をもっていただく。17万人都職員の方々のモチベーションを高め、都庁という組織が都民のために動く」(細川護熙)

つまり、当たり前のことであるが、都政は止まっていて、新知事が決まってから動き出すのではない。石原慎太郎、猪瀬直樹と動き、選挙中の現在も動いている。

細川護熙や小泉純一郎が、「脱原発」以外は誰が知事になってもそんなに変わらない、と至る所で繰り返しているのは、現実を語っているのである。

hosokawa koizumi 3

こんな当たり前のことの、わかっていない人が非常に多いように思われる。

200、300のいかに詳細な政策を掲げても、その多くはすでに都政に組み込まれて機能している。その改革をやろうとしたら、都の与党(自民党と公明党)との交渉・対決になろう。

大切なのは「脱原発」といった大きな政策を実現するための知事の政治力であり、経験、知恵、人脈である。

さて、やはり、というべきか、当然というべきか、ルポライターの鎌田慧(さとし)ら19人でつくる「脱原発都知事選候補に統一を呼びかける会」による、細川護熙と宇都宮健児の、一本化はならなかった。

細川陣営は「生まれたムーブメントを今後につなげるやり方もある」、「政策の優先順位も異なる」などと説明した。

宇都宮陣営は「告示後であり期日前投票も始まっている」、「原発以外の多くの政策が一致していない」のを理由とした。

まず、鎌田らの善意の仲介をねぎらいたい。

しかし、わたしがメルマガやツイッターで何度も述べてきたように、もともと一本化は無理であり、選挙戦に突入した段階でするべきものでもなかった。

audience 44

第一 、宇都宮健児の背後にいる共産党が、宇都宮健児に降りることを許すはずもなかった。

その理由は2点ある。

1 ここで宇都宮健児に降りられたら、共産党の党勢拡大の機会が奪われることになる。

共産党にとって「脱原発」は手段であり、目的はこの都知事選をとらえての党勢拡大にある。

baby performance

それなら選挙戦に突入する前の一本化は可能であったか、といえば、それも不可能だったと思われる。

もし、選挙戦の前に宇都宮が細川との話し合いで降りるとなったら、共産党は別の候補者を立てただろう。

都知事選の後、小泉純一郎が「脱原発」候補を支援に行くといっていた山口県知事選は、2月6日に告示され、投票日は、2月23日である。安倍晋三のお膝元で、ここで自民党が負ければ、安倍の基盤は大きく揺らぐ大切な選挙になる。

ところが、ここでも生活の党推薦の候補者とともに、共産党も立って、「脱原発」を分裂させる。結果として自・公推薦候補が非常に有利になる。

これをずっと共産党はやってきている。つまり勝利よりも党勢拡大の機会として選挙は捉えられているので、一本化などとんでもないのだ。

鎌田らは、その辺の共産党の、理解の仕方が不十分なように思われる。

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もともとこの会の名称に首をかしげる。「脱原発都知事選候補に統一を呼びかける会」というのだが、言葉の本来の意味において共産党推薦の宇都宮健児は、「脱原発」候補ではない。

もっと本質的なことをいえば、細川護熙や小泉純一郎のいう「脱原発」などが実現したら、共産党は困るのだ。

「脱原発」での両候補の一本化は、最初から宇都宮への誤解に基づく要請なのだ。これが次の2番目の理由になる。

2 日本共産党は福島第1原発事故が起きるまでは、核エネルギーの平和利用の可能性を積極的に肯定してきた。

国会等で共産党の議員が、政府に対して原発の安全確保策を迫るものだから、一般に共産党が以前から原発を危険なものとして否定してきたと誤解されがちである。

しかし、これは大きな間違いで、共産党は、日本における原発の存在そのものを否定してきたわけではないのである。

第22回大会第7回中央委員会総会(2003年6月)において、不破哲三議長(当時)は以下のように発言している。

「現在、私たちは、原発の段階的撤退などの政策を提起していますが、それは、核エネルギーの平和利用の技術が、現在たいへん不完全な段階にあることを前提としての、問題点の指摘であり、政策提起であります。

しかし、綱領で、エネルギー問題をとりあげる場合には、将来、核エネルギーの平和利用の問題で、いろいろな新しい可能性や発展がありうることも考えに入れて、問題を見る必要があります。

ですから、私たちは、党として、現在の原発の危険性については、もっともきびしく追及し、必要な告発をおこなってきましたが、将来展望にかんしては、核エネルギーの平和利用をいっさい拒否するという立場をとったことは、一度もないのです。

現在の原子力開発は、軍事利用優先で、その副産物を平和的に利用するというやり方ですすんできた、きわめて狭い枠組みのもので、現在までに踏み出されたのは、きわめて不完全な第一歩にすぎません。

人類が平和利用に徹し、その立場から英知を結集すれば、どんなに新しい展開が起こりうるか、これは、いまから予想するわけにはゆかないことです」

ところが、共産党は福島第1原発事故と、その後の大きな国民の「脱原発」運動に慌て、志位和夫委員長が、2011年6月13日に、「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を――国民的討論と合意をよびかけます」と題した提言を発表した。

ここで、「5~10年以内を目標に原発から撤退するプログラムを政府が策定することを提案」したのである。

宇都宮の「10年で原発を撤廃」という、のんきな政策はここから出てくる。

10年後など、反対声明を出してお茶を濁すといっているのと同じだ。それに10年後に宇都宮はまだ確実に生きているのか。いや、まだ日本社会はあるのか。細川の「原発は即時停止」とは、現状認識と危機感がまったく違う。

いずれにしても「原発ゼロ」を初めてここで打ち出したのだが、これが非常に問題なのだ。

「原発からの撤退後も、人類の未来を長い視野で展望し、原子力の平和的利用にむけた基礎的な研究は、継続、発展させるべき」としたのである。

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戦争をしたがっているのは安倍晋三だけ

ネットで著名な、きっこが、2月4日、5日に次のツイートをして、これまでの細川護熙批判の戦線から撤退した。

2月4日

「都知事選に関するツイートの大半は醜い人間のエゴばかりで、ツイッターがぜんぜん楽しくないので、しばらく都知事選に関してのツイートしないことにしました。都知事選に関するリプライもすべて無視します。不毛な都知事選ツイートで自己満足したい人は、申し訳ありませんが他でやってください」

2月5日

「私は都知事選についてのツイートを控えていますので、ネット上で言い争いをするのなら、すみませんが私のIDを外してからやってください」

彼女のネット上の細川護熙批判は凄まじく、彼女自身が、誰もがビビって自分に何もいってこないと、うそぶくほどのものだった。

ツイッターに詳しくない向きに説明しておくと、彼女は11万余のフォロワーをもつブロガーで、影響力もかなりのものがある。わたしも彼女のツイートを楽しみにしていたフォロワーのひとりである。

つまり、彼女に連日悪罵を投げつけられると、リツイートによる拡散もあるから、細川護熙は相当な打撃を受けたと思ったほうがいい。

しかし、ツイッターでの彼女への反撃もあったと思われる。

hosokawa 18

audience 45

わたしにいわせれば、きっこは、煽りに煽った挙げ句、収拾がつかなくなり、いよいよ投票を5日後に控えて、逃亡を図ったのである。

彼女がやったことは、最悪の場合、細川護熙の落選として結果するかもしれない。その愚かな「成果」も見届けるがよい。

ところが、このきっこが、2月3日には次のようにツイートしていたのである。

「今、小泉純一郎を賞賛してる人たちは、前回や前々回のように小泉のパフォーマンスがペテンだったと分かった時、いったいどんな言い訳をするのだろうか?

あたしは今からすべての著名人の発言を詳細に記録している。「小泉劇場 第三幕のビフォーアフター」の重要なネタとして」

やれやれ、である。自明のことを述べるが、立候補しているのは細川護熙であって、小泉純一郎は細川を支援しているだけだ。

hosokawa 23

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、というが、きっこの場合、憎まれたのは小泉ばかりか、小泉の「脱原発」を信じた人にまで及ぶ。

支援した人物を信じた人が許せない、というのは聞いたことがない。

いずれ叩くために「すべての著名人の発言を詳細に記録している」というのだが、顰蹙を買うだけだから、止めたほうがいい。

こういうのはきわめて日本的な現象である。日本人は論理的合理的に対処するのが苦手な民族である。

感情的、情緒的に対処するので、選挙の支援が怨恨にまで昇華してしまうのである。きっこは、こういう政争に不向きな人物なのだ。

彼女の支持する宇都宮健児は、とにかく今回の都知事選に出たかったのである。この動機は相当に強いものだった。前回の都知事選で大敗しているので、再立候補というのは、尋常でない動機だったと見て間違いない。

したがって、ルポライターの鎌田慧ら19人の知識人が、「脱原発」両陣営の一本化に動いたが、実現することはないだろう。

宇都宮健児が細川へ投票を呼びかけることは100%ない。逆に細川にもない。このまま都民の判断を仰がなければならない。

共産党の分裂選挙は、今回の都知事選が初めてではない。何十年にもわたって全国で展開されている戦略だ。

野党では共産党が絶対に候補者を全国に立てる。負けるとわかっていてもだ。だから常に選挙協力をやる自・公の権力が続くのである。

それが今回の都知事選にも出ている。したがってわたしたちは今回だけ一本化をいっているのではないのである。

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わたしの個人的な印象をいうと、宇都宮健児には人間的な魅力をまったく感じない。かれの話を聞いていると、間違ったことはあまり語っていないのだが、「この人を」というものが沸いてこない。

だから前回の都知事選でも、支援のツイートをしなかった。

このわたしの印象は都民も同じだったらしく、前回の選挙で、かれは猪瀬直樹に4倍の大差をつけられて負けている。

選挙は勝たねばならず、都民の心を掴めない、勝てない弁護士を支持するわけにはゆかないのだ。

かれの話を聞くと、危機感がまるでなく、「脱原発」はこれからもずっと続くのだそうだ。

比喩的にいうと、宇都宮は、日中戦争前夜の都知事選でも、福祉を中心に100の素敵な公約を掲げて、「正義の味方、のんきな父さん、宇都宮健児です」と、にこにこ顔で立候補してきそうだ。

つまりあまり政治家としてのセンスがない人が、たくさんの公約を掲げて立候補してきた。

それを言葉と距離をおけない、別言すれば状況的にものを考えられない共産党や社民党の一部が支援している。これが、かれを取り巻く現実である。

現在の危機的状況は、日中戦争の危機である。これは日本のマスメディアが採り上げないだけで、欧米のマスメディアは盛んに採り上げている。

今や欧米で安倍晋三は極右のルーピーであり、危険人物扱いである。

New York Times

それで日中戦争に突き進む安倍晋三を取り巻く状況を、米国がどのように見ているかを考えてみよう。

以前にも述べたが、米国からわが国にくる指示は、ひとつは米国の軍産複合体からくる。これはジャパンハンドラーを通じて官僚と自民党で具現化される。

米国の軍産複合体とジャパンハンドラーに割り振られた日本のミッションは、中国と対立し、緊張を高め、戦争のできる国に構造改革し、米国の兵器を大量に購入し、実際に中国と戦争をすることである。

そのために安倍晋三は、原発輸出から始まって、消費税増税をやり、NSC法案、特定秘密保護法案と通してきた。

今後、共謀罪法案、国家安全保障基本法案、防衛大綱の見直しと進み、自衛隊の海兵隊化を図るだろう。

解釈改憲で集団的自衛権を確立する。新ガイドラインで戦争準備は整う。改憲もTPP参加もやるだろう。

軍国化に日本はふたつに分かれて向かうことになる。

日本の1%は、無責任な対米隷属として向かい、99%は、マスメディアに煽られて反中国のナショナリズム高揚として向かうのである。

これらの準備を日本にやらせながら、米国の双頭のアジア戦略は、オバマ政権を中心に中国との緊密さを深めている。そして米国からは、中国が日本との戦争を望んでいない、という見方が強く出てきている。

つまり安倍晋三の日本が、一方的に好戦的で悪いのだ。このことは非常に重要な視点である。

たとえば、オリエンタル・エコノミスト・アラート誌編集長のリチャード・カッツは、日本のマスメディアの論調とはまったく異なる次の論文を書いている。

「日本に対してどのような路線をとるべきかについて、中国は分裂しているようだ。東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題を意識して防空識別圏(ADIZ)を新たに導入するなど、安全保障問題をめぐって中国は強硬路線をさらに強めている。

だが、日本からのパーツ輸入から日本による投資にいたるまで、経済関係についてはますますハト派的になりつつある。

要するに、中国は政治対立から経済を切り離そうと試み始めている。

2012年当時は、「日本が中国市場に依存していることを利用して、東京から領土上の妥協を引き出せる」と北京が考えていたことを思えば、これは中国側の大きな路線見直しとみなせる。

日本の実効支配下にあるが、中国も主権を主張している尖閣諸島の一部を、野田佳彦首相(当時)が民間所有者から買い上げ、事実上の国有化に踏み切ると、2012年の夏から秋にかけて対日デモ、対日製品のボイコットが中国全土で広がりをみせた(その一部については中国政府が扇動していた)。

中国がこの戦略を見直しつつあることは、2013年11月に日本のハイレベルの経済代表たちが北京を訪問した際の中国メディアの報道にも現れていた。

中国の国営TVネットワークCCTV(中国中央テレビ)は「外交的膠着状況は脇に置いて、日中両国はより堅固な経済的絆を形作ろうと模索している」と伝えた」(『Foreign Affairs Report 2014 NO2』)

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